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027 日常

 ルカンは落ち着いたようでそう話してきた。

「ふー...取り乱して悪かったな。ホノール。」

 二人で背中を合わせて泣いてたのは体感一時間ぐらいかな?

「大丈夫だよ、ルカンおに...ルカン!」

「ふっいいな、ルカン呼びも。だが、取り乱したあとで悪いが、説教は終わってないぞ?」

「うっ...」

 顔を変えてルカンは言ってきた。うぅ忘れてなかったみたい。

「ははっ冗談冗談。今回は俺も取り乱して迷惑をかけちゃったから、水に流すよ。もう夜中に入っているし、寝るか。」

 取り乱すのは別にいいんだけど...やったあ、お説教はなくなった!

「...!うん!」

「こんな時間まで起こしてしまっていたし、明日はゆっくり寝ててくれていいぞ。」

「それはルカンも?」

「え?....いっやあ?」

 ルカンは目を逸らしてしまった。

「じゃあ普通に起きるよ。ルカンはたまには寝てて。私でも人の対応はできるし、ジアたちとご飯の調達に行ってくるから。」

「いや、それは...」

「ルカン、たまにはみんなに甘えてもいいんだよ?」

 返事に躊躇うルカンに私も強気に出た。別に、いい、よね?

「...あぁ、わかった。じゃあ、お言葉に甘えて明日はゆっくり寝ようかな。」

「うん!」

 ルカンは唸って迷った末に頷いてくれた!じゃあ明日は私が頑張るんだ!



 起きて一階で身支度をしていると階段から足音がした。

「あ、おはよう、ジア、ツィーゼ。」

 振り向いてみたらジアとツィーゼだった。

「「おはよう、ホノールお姉ちゃん。」」

「レーヤはまだ寝てる?」

「うん、いつもと一緒。軽く起こしてきたけど、起きなかった。あれ以上騒ぐと隣に寝てるルカンお兄ちゃん起きちゃいそうだったから、そのままにしてきた。」

 ジアはこういう気遣いがわざわざ言わなくてもできる。

「そっか、ありがとう。じゃあ、準備して朝ご飯の調達に行こうか。」

「うん!」

 玄関に行ったツィーゼについていこうと思ったら、ジアが目の前に居て聞いてきた。

「...なあ、ホノールお姉ちゃん。」

「ん?なあに?ジア。」

「その、...昨日は大丈夫だった?」

 昨日ってあの青年との戦いのこと、だよね?

「ジア、起きていたの?うん、大丈夫だよ。その結果にルカンも今寝ているでしょ?」

 ルカンの寝ている二階に行く階段を見ながら私はそう言った。

「うん、声にびっくりしてちょっと起きたんだけど、すぐに寝ちゃって...大丈夫ならよかった。」

 そう言ってジアはホッとしたような顔をした。

「ジアー!ホノールお姉ちゃーん!なにしてるのー?早く行こー!」

 なかなか来ない私たちに不思議に思ったのかツィーゼが玄関から顔を出して言ってきた。

「うん、ツィーゼ!すぐに行くね!...ジア、一個だけ教えてくれない?ツィーゼとレーヤも起きてた?」

 起きていたなら、かなり怖いよね。ルカンがふっ飛ばされまくっていたんだもん。

「ううん、起きてないと思うよ。起きていればレーヤは泣くだろうし、ツィーゼは突っ込んで行くだろうから。」

「ふふ、それもそうだね。ありがとう。」

「うん!じゃあ早くツィーゼのところ行こう!」

「うん。」

 確かに、それもそうだ。ツィーゼやレーヤが起きていたらこんなに静かに終わらなかっただろう。

 それにしても、起きていないならよかった。起きていたら聞いたり見ていた方のメンタルも心配だけど、ルカンも恥ずかしがるかもしれないもんね。



「ふー、美味しかった。今日はいいご飯だったね。」

「うん!すごく久しぶりだね。」

 二人は楽しそうに話している。それもそうだ。今日の朝ご飯は久しぶりのお肉だった。そんな二人の話を聞きながらご飯のあと片付けをしていた。すると、

「おはよぉ、ホノールお姉ちゃん、ジア、ツィーゼぇ。」

 目を擦りながらレーヤが階段を降りてきた。

「「「おはよう、レーヤ。」」」

「レーヤ、もうみんなご飯終わったぞ。」

「あ、ほんと?んー、すぐ食べる。」

 そんな返事はしているけれど、レーヤの目は空ききっていない。

「レーヤ、もしかしてまだ寝ぼけてる?もう少し遅くても大丈夫だよ。」

「んーん、今から食べるー。」

「じゃあ、よく噛むように。気を付けてね。」

「うん。」

 そう言ってレーヤはもサンドイッチを食べ始めた。

「ルカンお兄ちゃん今日は遅いね。」

 ジアがふと言い出した。

「でもたまにはゆっくりしてほしいから、もう少し寝てほしいもんだねえ。」

「あ!ルカンお兄ちゃんには寝ててもらって、私たちで仕事してくるのはどう?」

 ツィーゼの話は名案な気がする。そうすればルカンが起きてからやること減って負担が減るよね。

「いいね、じゃあ一応置き手紙だけして行こうか。」

「うん。あ!ホノールお姉ちゃんさ、今度文字教えてくれない?俺もルカンお兄ちゃんの役に立ちたくてさ。」

 ジアはそんなことを言い出した。そんなのもちろん大歓迎だ。私のヌリズ家で得た知識が役に立つかもしれないなら、喜んでジアに教えよう。

「そっか...仕事から帰ってきたら教えようか?」

 思い立ったらすぐ行動なんて言うし、早くてもいいよね。

「ほんと!?」

「うん。教えるのはいつでもいいできるからね。」

「じゃあ、紙は使わなくていいからさ!外で教えてよ!」

 紙は高いことを知っているジアはそう言って目をキラキラさせていた。

「うん、じゃあ早く仕事を終えてこないとね。」

「うん!」



「ふー、お腹いっぱい。」

 お腹を擦りながらレーヤはそう言った。せっかくのお肉だし、満腹になれたならよかった。

「ふふ、よかったね、レーヤ。じゃあ、服を洗いに行こうか。」

「うん!」

 あ、

「ごめんね、置き手紙を忘れてた。すぐにしてくるから、少し待っててね。」

 置き手紙、という名のちぎった布切れに縫ったメモするの、実家にいたとき以来だから本当に久しぶりだなあ...けどまあ、縫えると思おう。

「あれ?ホノールお姉ちゃん、ルカンお兄ちゃんのこと呼び捨てにしてたの?」

 レーヤが不思議そうに言ってきた。そうか、私がルカンの名を出すのは初めてなのか。

「うん、呼び捨てにしたの。ここに来たときにどっちでもいいって言われたしね。じゃあ、ちょっと上に行ってくるね。」

「はーい!」

 元気よく返事してくれたみんなに待ってもらって私は静かにだけど急いで階段を上がった。

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