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015 逃亡
また少し時間経過したけれど、変わらず、廃棄食品を食べて、時々お腹を壊す生活をしていた。
けど、途中から少しずつ免疫ができたのか、お腹を壊す頻度は下がっていった。
今日も、毎日のルーティンとして追加された、ご飯を探しに行く時間になった。
「あ!店長!ここです!」
ふと外から声がする。
「おう!ここか!毎回毎回逃げて逃げて!おら!いるんだろ!出てこいや!」
え!...声からして商店の人?
まさか...。家がバレた!?
「出てこないならこのかまくらぶっこわすぞ!」
う、裏から穴を掘って逃げよう。スコップで掘れば、意外と硬いけどできるはず。
なんとか掘り抜いてホッとしていたら、頭上から声がかかった。
「おい?どこに行こうとしてたんだ?」
やばい!裏から掘っていこうとしたのがバレた!
「どこにも行こうとしていないです。ただ、呼ばれたので出ようかと。」
「そうかよ、じゃあおら、こっちこいよ。」
ぐいぐい手を引っ張られる。でも、私の腕が小さいからか掴みきれていない。
「ふっ。」
腕を思いっきり引き抜いて、後ろを見ずに走り出した。
「あ!待てよ!おい!」
子供でよかった...!すり抜けられた!
巾着は持っているし、このままこの街を出ようかな。
「おいこら待てやああああ!!」
怒っている声を背に私は急いで駆け出した。




