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EP16 ダンジョン防衛戦

恐らく最も地味なダンジョン防衛


「やっぱり夏は暑いな」


アウトドアチェアに腰掛け、優雅にコーヒーを口に含む。


ダンジョンに初の侵入者がやって来ている状況だが、彼のダンジョン防衛は全自動。

指揮する配下もいないので、レグニルスは基本的に防衛の為にやることが無いのだ。


「……熱い」


夏と言われる季節である為、ホットコーヒーは流石に熱かった。

しかし、レグニルスにアイスコーヒーを飲むという選択肢は無い。

彼の中ではキャンプで飲む飲み物と言えば熱いお茶だからだ。


もちろん、この信念は某アニメの影響を受けているのは言うまでもない。


「やっぱり冬キャンプと夏キャンプは違うのかな?」


インドア派だったレグニルスにキャンプなどという趣味も無ければ、知識も殆どない。

持っているキャンプの知識も、某女子高生がキャンプするアニメを見て覚えた程度の知識だ。


「ゴハン作りたいけど、ここ芝生だから直火止めた方がいいよね」


コーヒーでリラックスしたレグニルスは夕飯の事を気にし始めた。

アニメならアウトドア料理を始めるシーンだが、彼にはそこまでの料理スキルは無く、そしてその為の道具も持っていなかった。


「芝生の時は焚き火台使えば良いんだっけか? 高いんだろうなぁ」


アニメで流れていたナレーションを思い出しながら、道具の購入を検討してみる。

しかし、検討してみるだけで実際に購入する可能性は限りなく低いだろう。


実際このキャンプの為に、レグニスルは最低限の道具は揃えている。

が、本当に最低限の道具のみしか購入していない。

具体的には1万円で購入したテントと、2千円で購入したアウトドアチェアだけだ。


「ま、キッチンで料理すればいいか。コーヒーのお湯、キッチンのコンロで沸かしちゃったし」


自宅の、正確にはルーフバルコニーでキャンプしている強みを生かし、最高にユルいキャンプを満喫しているレグニルス。

ただし、楽しんでいるのはアウトドアと言うより、ほぼ部屋キャンである。

その為、購入する道具は必要最低限に抑えられていた。


そもそも彼には2000万のローン返済、元の世界に戻る為に最低一兆を稼がなくてはならない使命がある。


ちなみに現在の月の収入は25万。生活費もあるのでローンの返済に5万を支払っており利子も無いので、完済までに約33年かかる。


完済後は帰還の為の費用を貯めなくてはいけないので、レグニルスには無駄なお金を使う余裕はそれ程無いのである。

ちなみにレグニルスはダンジョンマスターとして不老であるので、1兆貯めるのに100万年かかっても理論上は問題無いのだ。


そして健全な男なので、ソッチ関係の費用も問題無いと思っている。

どう考えても100万年、オプション込みの場合は200万年、の禁欲生活は無理だからだ。


そんな金欠のレグニルスがキャンプ道具を購入したのは、一か月前からダンジョン攻略を行っている冒険者パーティーからの臨時収入があったからだ。


彼等は現在もレグニルスの為、彼の収入源である魔核を貢いでくれている。

しかし、代償としてマンション一階に設置された試練のうち半分を突破されてしまったが。


「四天王の内敗れたのは二体。しかし、奴らは四天王最弱」


コーヒーを片手に厨二的なセリフを口にしたレグニルス。

実際に最弱か確認した訳では無いし、そもそも突破された試練は二つだが突破された課題は7つになる。


「しかし、UFOキャッチャーは比較的あっさり突破されたな。そもそもダンジョンにもあっさり侵入されたし」


今回ダンジョンに侵入した冒険者は5人パーティー。

大剣使いの剣士をリーダーに、魔法使いに神官、斥候役の盗賊とテイマーというメンバー構成だ。


「このテイマーが想定外だった」


テイマーとはモンスターをテイムし、自身の味方とする職業だ。

その能力の大半をモンスターのテイムする事、テイムしたモンスターに指示を出す事に特化しているので、本人自身の能力は低めだ。


「まさかレアスキルの【アイテムボックス】を所持しているとは」


【アイテムボックス】は良くファンタジー小説に登場する、異空間にアイテムを保管する事が出来るスキルだ。

スキルレベルや本人の力量により保管出来る量に限界はあるが、このスキルはレグニルスのダンジョンとの相性が非常に良かった。


「【アイテムボックス】からテントやらの野営道具出して、3時間岩の上でキャンプするなんて運良すぎ」


3時間岩。

それは、石の上にも三年、と言う故事からレグニルスが造ったダンジョン最初の罠だ。

マンション部分に侵入するにはオートロックの鍵を入手する必要があるのだが、鍵をドロップするアイアンゴーレムはとある岩の上に3時間いなければ現れないのだ。


一応ヒントは書かれているが、日本語で書かれているのでレグニルスは突破されない自信があった。

しかし、真っ平らだった事が災いしたのか、大きさがちょうど良かったのか、冒険者パーティーに野営の場になってしまった。


冒険者パーティーの野営開始から3時間。

設定道理にアイアンゴーレムは出現したが、見張りを忘れてなかった冒険者パーティーがすぐさま発見、あっさりと敗退した。


アイアンゴーレムは一般人や新人冒険者には強敵だが、モンスターが跋扈する辺境の地まで訪れる冒険者パーティーの敵では無かった。


「侵入されたのは仕方ないとしても、やっぱり【アイテムボックス】持ちは鬼門だ」


レグニルスのダンジョンのコンセプトは、兵糧攻めだ。

彼のダンジョンにモンスターは現れず、基本的に設置された課題をクリアすれば進めるように設計されている。


「【アイテムボックス】に豊富な食糧、換金の為の魔核まで持っているとは」


第一の試練、UFOキャッチャー。

3台のUFOキャッチャーからカプセルに入った鍵を手に入れる試練だが、UFOキャッチャーなので一回挑戦するのに100円が必要になる。

ちなみに“円”で分かるように日本円、より正確に言えば100円硬貨が必要だ。


ここは異世界なので誰も日本円を持っていない。

そこでレグニルスは救済措置として魔核と日本円を換金する有料サービスを行っている。


この換金で冒険者は試練突破に必要な日本円を、レグニルスは己の収入になる魔核を手にする事が出来る、まさにWin-Winな取引なのだ。

ちなみに換金方法とレートについてのみ、この世界の言語で記載されている。


冒険者パーティーは魔核を換金、UFOキャッチャーに挑んだ。

最初はボタン操作さえおぼつかなかったが、冒険者としての能力か徐々に順応していった。


「ああぁ! なんで取れないんだ!」

「無駄に筋肉使っているからじゃないですか?」

「センス無いですね、リーダー」

「もうハンスさんは横で見ててください、お金がもったいないです」


冒険者パーティーのリーダーのハンスは見るからに筋肉ムキムキの大剣使いでパワーファイターだが、その容姿通りなのかボタン操作が豪快だった。

しかし、その豪快さと反比例するようにUFOキャッチャーの景品は一個も取れていない。


このUFOキャッチャーで実力を発揮したのはパーティーの斥候役、盗賊のクルトだった。

彼は盗賊の器用さと、斥候として培った観察眼を駆使して景品を取っていく。


「慣れれば楽だな」

「こんなもの、俺の筋肉の前では」


景品を獲得した盗賊はクールに、獲得出来ない大剣使いは徐々に熱くなっていく。

そして大剣使いの熱気が最大に達した時、彼は背負った大剣を振りかぶりUFOキャッチャーを真一文字に両断せんと振り下ろした。


「ふむ。リーダーでも斬れないとなると、やはりコレはダンジョンの一部という事ですね」

「という事は、神の力で守られているココはダンジョンで間違いないという事ですね」


振り下ろされた大剣はUFOキャッチャーのガラスに傷一つ付けられず、その行く手を防がれていた。

全力で振り下ろした反動、手のしびれに苦しむ大剣使いを横目に盗賊とテイマーは冷静に事態を分析する。


「これがダンジョンの【不壊属性】か、初めて見た」

「邪神の力により生み出されたダンジョンは、正規の手順以外では破壊されないよう祝福を受けている。授業で習った通りだ」


冒険者パーティーの中では年若い、それこそ少年といった年頃の魔法使いと神官は興味深そうに大剣使いの一撃でも破壊されないUFOキャッチャーを見つめていた。


「ほら、リーダー。邪魔だから下がっておけ」

「ここはクルトさんに任せましょう」


こうしてパワー自慢のハンスの出番は終わり、手先が器用な盗賊クルトの独壇場となった。


「多少は搾り取れたけど、所詮はUFOキャッチャー。突破されるのは予想通り」


最初の戸惑いは既に消え、冒険者パーティーは確実に景品を、カプセルの中に入っている次の扉を開くための鍵を手に入れていく。

結果、数時間と5千円程度の出費で第一の試練を突破したのだった。


あまりにもあっさり突破されたので、次はカプセルにダミーの鍵を入れておこうと反省するレグニルスだった。


「テレビゲームはもう少し粘れると思ったんだけどな」


第二の試練は4つのテレビゲーム。


1つ目はファイヤークライマー、火山の頂上を目指すシンプルなアクションゲーム。

2つ目はうちこわし、伝説のクソゲーで江戸時代の打ちこわしを再現したゲーム。

3つ目は地獄村、2週しないとクリアにならないゲーム史上でも上位の難易度を誇るゲーム。

4つ目はFor Heart、伝説のギャルゲーでクリア条件は全CGコンプリートとなっている。


こちらもプレイ料金が必要で、料金は1回100円、コンテニューやデータのセーブ、ロードも1回100円となっている。


冒険者パーティーは約2週間の時間と20万円をかけ、この試練を突破した。

1~3つ目のゲームは、資金と冒険者の能力(主に反射神経や集中力)があれば突破されるとレグニルスは想定していた。

実際、大剣使いと盗賊の二人がその能力を遺憾なく発揮し1週間程でクリアしている。


主力は盗賊クルトで、大剣使いハンスは何も考えずに突き進みダメな例をクルトに見せるという活躍だったのは、彼の名誉の為にレグニルスは忘れる事にした。

勿論忘れたのはレグニスルだけなので、大剣使いハンスは考え無しの脳筋と冒険者パーティー内でいじられ続けるのだが。


この時までは、冒険者って凄い、と上から目線で冒険者パーティーを称賛する余裕がレグニルスにはあった。


その余裕の根拠は、4つ目はFor Heartはギャルゲー、つまりアドベンチャーゲームだからだ。

日本語で表示されるシナリオを読み、日本語で表示される選択肢を選んで進めていくゲーム。

異世界人である冒険者パーティーに読めるはずは無いと、レグニルスは絶対の自信を持っていた。


だが、レグニルスの想定外が起きる。


「真に恐れるべきは魔法使いに神官の記憶力と解析力では無く、補給を支える【アイテムボックス】」


これが第二の試練、テレビゲームを突破されたレグニルスの言葉だ。


冒険者パーティーはゲームのジャンルが変わった事をすぐさま理解、プレイヤーを頭脳派である魔法使いと神官にバトンタッチした。


二人は読めない日本語がダンジョン攻略のキーだと理解、暇な時間(大剣使いと盗賊がゲームしている1週間)やFor Heartのプレイを通じ、ある程度の日本語を習得。

また、どの選択肢を選んだのか記憶し『数打ちゃ当たる』の理論で、For Heartを2週間でクリアした。


ここで思い出して欲しいのは、冒険者パーティーがいるのはダンジョンで外部からの補給は無いという事だ。

彼等は持ち込んだ食糧で一ヶ月を過ごし、魔核を換金し続ける事でプレイ料金を確保していた。

普通なら大量の荷物で身動きが取れなくなるだろうが、彼等には【アイテムボックス】を習得している仲間がいた。


「あいつらの食糧は何時尽きるんだ?」


これが今のレグニルス最大の関心事であり、同時に冒険者パーティーの心配事であった。


「でも、結構儲かったな」


そしてFor Heartは一つの効果を生み出していた。

異世界人初のオタク誕生である。


For Heartが伝説と呼ばれるのは、ギャルゲー黎明期に大量のオタクを生み出し、グッズ販売による一定の経済効果をもたらした作品だからだ。


「マ○チは俺の嫁」

「馬鹿野郎、幼馴染こそ至高」


こうして異世界初のオタクが誕生し、レグニルスの懐を潤してくれた。

現に、冒険者パーティーの服装は皮鎧やローブ、神官服などからアニメキャラが書かれたTシャツに変わっている。

中には重症者もおり、帰ったらメイドを雇うと息巻いている者、朝起こしてくれる幼馴染の女の子が欲しいと妄想を垂れ流す者、地球産黒魔術に目覚めた本職の魔法使いなどがいる。


正直、異世界人を暗黒面に落としてしまった事にレグニルスは罪悪感を覚える。

しかし、グッズ販売や試練突破の経費として支払われた魔核の量を思うと開き直るしかなかった。

むしろ、流石は葉鍵、と謎の言葉と共に臨時収入をもたらしてくれた存在に感謝を捧げるのだった。


「ま、次の試練は短期間で突破は不可能。流石に食糧も尽きるだろう」


第三の試練はArmageddon OnlineというMMORPGだ。

実装されている全BOSSモンスター及び全MVP BOSSモンスター、計200体を討伐すればクリアとなる試練である。

MMORPGなのでパーティー全員が参加でき、料金は一人当たり月5000円となる。


「ゲーム仕様とか経験値倍率、ドロップ率は本家そのままだから、そう簡単にはクリア不可でしょ」


Armageddon Onlineも、MMORPGの走りとして廃人と呼ばれる暗黒面に落ちた人間を量産したゲームだ。


レベルを上げる為にモンスターを倒したり、レアアイテム獲得したりする為に、半日以上プレイする事が当たり前のゲームがArmageddon Online。


しかも、本家Armageddon Onlineは大人数が参加する事が前提の為、ある程度はプレイヤー間の売買でレアアイテムを手に入れる事が出来るが、レグニルスのダンジョンで稼働するArmageddon Onlineのプレイヤーは基本的にダンジョン攻略者のみ。


つまり、必要なアイテムを手に入れるには、全て自分達でモンスターを倒してドロップする必要があるのだ。


「しかも攻略Wiki公開してないからな、ステ振りミスってるしクリアはまだまだ遠いな」


公式のHPは一応見られるようにしているが、有志がまとめた攻略系サイトは公開されていない。

基本操作や最低限の知識のみでプレイしている冒険者パーティー。彼等は思い思いにステータスを振り、スキルを獲得していく。


「『バランス型』は地雷とは気づかないとは、やはりMMO初心者だな」


冒険者パーティーのゲームの中での職業はソードマン、シーフ、アーチャー、マジシャン、アコライトと現実の職業を引き継いだ物となっている。

テイマーだけはゲーム内にテイマー職が無いため迷っていたが、鷹とホムンクルスを天秤にかけてアーチャーを選択していた。


「しかし、他人がゲームしているのを見るだけって楽しくないな」


プレイしている現場では冒険者パーティー同士の会話があるのだが、それに反比例するようにゲーム内での会話は無い。

その為、ゲーム画面上では何の見せ場も無く、ただ無言で雑魚敵を作業の様に倒していく光景が数時間続いていた。


「チャットしろよと思うけど、PCもゲームもローカライズしてない日本語仕様だからなぁ」


そもそもプレイヤー全員が同じ部屋からログインしているので、彼等は特にチャット機能を使う必要性を感じていなかった。


「何処かのVRMMOの開発者みたいに一緒にゲームしても良いんだけど、プレイヤーが圧倒的に少なすぎて正体バレそう」


既に引退した身ではあるが、レグニルスも元々はArmageddon Onlineのプレイヤーだった。

その楽しさを知っている為、どうしてもArmageddon Onlineでまた遊びたい衝動に駆られてしまう。


「全プレイヤー5人、それもダンジョン攻略中の冒険者パーティーのプレイヤーしかいないのに、6人目のプレイヤーなんて怪しすぎるだろ。いや、正体バレても影響ないかもしれないけど」


Armageddon OnlineにPKシステムは実装されていないので、仮に6人目のプレイヤーがダンジョンマスターだと分かっても冒険者パーティーにはどうしようも無い。

Armageddon Onlineではプレイヤー同士の戦闘はシステム上出来ないし、MPKなどでレグニスルの操作するキャラクターを殺したとしても、Armageddon Onlineはデスゲームでは無いので現実のレグニルスには影響が無い。


いや、発光まで後少しという状況でデスペナを喰らえば、レグニルスは精神的に死ぬかもしれない。


「でも、あいつ等チャット出来ないから会話出来ないんだよな」


異世界言語である日本語を使用するのは、このダンジョンではレグニルスとコーチ、施設を管理運営するホムンクルスのみだ。

レグニルスも転生特典を購入し、この世界の言語は読み書きが出来るようになっている。

だから直接会えば冒険者パーティーと会話は出来るが、オンラインゲームをプレイする為のパソコンがこの世界の言語に対応していなかった。


つまり、彼等とチャットするには冒険者パーティーが日本語を習得する必要があった。


「しかし、地味なダンジョン攻略だな」


普通のダンジョン攻略では、攻略者である冒険者に死人や負傷者が出たりするのは普通の事だ。

それは雨が降ったら濡れるレベルの自然な事だった。


「カチカチとマウスクリックするの、ただ眺めているだけだもんな」


今もレグニルス配下の魔物によって冒険者は傷つき倒れている。


しかし、それは電子世界に存在する、タダのキャラクター。

現実の冒険者パーティーには何のダメージにもなっていない。

・・・正確に言えば、デスペナルティで獲得済み経験値が減少しているが。


そんな血の流れない試練に挑む冒険者パーティーは無言。

定期的に支援魔法を求める声や、攻撃の合図などの短い言葉は発するが、基本的にモニターだけを見つめマウスをクリックし続ける。

その姿はまさに廃人。


「ダンジョンに侵入してきた冒険者を撃退すると、ダンジョンマスターとして経験値がたまるらしいけどゲームのキャラクターじゃ上がらないし」


レグニルスが獲得している特別職【ダンジョンマスター】は、侵入者の撃退や収集した魔力の量によってレベルが上がる特別職だ。

レベルが上がれば老化するスピードが遅くなり、ダンジョンコアに対する権限が上がる事でダンジョンに追加できる施設、召喚出来るモンスターの幅が増える。


しかし、ゲーム上で幾ら死亡しても現実世界の冒険者は生存している為、レグニルスにはまったく経験値が入らない。

始めはステータス画面を逐一確認していたレグニルスも飽きてしまい、今ではこうしてルーフバルコニーでキャンプの真似事をしつつ熱いコーヒーを口にしているのだった。


「ゲームやりすぎて死亡する廃人みたいに、あの冒険者パーティーが死亡すれば経験値はいるのかな?」


廃人冒険者が死亡するのが先か、用意している食糧や資金が尽きるのが先か、または全BOSSモンスター及び全MVP BOSSモンスター計200体を討伐するのが先か。

レグニスルにとって初のダンジョン防衛線は持久戦となっていた。


「籠城戦でダンジョン防衛するダンジョンマスターって、きっと俺だけだな」


あまりにも盛り上がらない防衛線を横目に、徐々に冷めてきたコーヒーを飲み干すレグニスル。

補給の無い冒険者パーティーとは違い、定期的な補給のあるレグニルスはまだまだ余裕があるのだった。


色々と書きたい事書いてたら長くなってしまいました。


毎日更新してる作者様を尊敬しております。

真面目に更新ペースが破綻寸前

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