第四話
第四話
「その様子を見るに、二人共上手くいったみたいだね。魔物との対面はどうだった葵?」
犬は美月もいるというのに、私を名指しで質問してきましたわ。
「そうですわね、答える前に魔物について教えてくださらない?」
質問を質問で返すのは失礼だということは理解していますが、答えには必要なことなのですわ。
「うん、良いよ。魔物っていうのは成仏出来なかった魔の存在、まあ所謂未練を抱えた幽霊からなるパターンと葵たちみたいな魔葬少女が堕ちてなるパターンが確認されてるね」
確認されているということは他にもある可能性があるのですわね。
「感謝しますわ犬」
「その犬って呼び方はやめてほしいな。あたしにはミコトって名前があるんだから」
「それは失礼致しましたわミコト」
「別に良いよ。ねえ美月」
洞窟を出たからなのか美月は頷かだけに戻っていましたわ。
「教えてもらいましたから、お答えしますわね。あの方たちにも私同様にやり残したことを抱えた存在……それならば私が嘆きを聞き届けなければならないとそう感じましたわ」
口が動いている時、母上のことを思い出してしまいました。
思い出していると魔物と対面した際の強まる感情のようなものを理解し、ある程度の憶測を立てることが出来ましたわ。
もしかすれば、私は寂しさに近い感情を使っているのでしょうね。
私なりにいうならば、"飢え"とでも言いましょうか。
母上ならばもう少し上品な例えをするのでしょうけど、やはり私は上品とは言えないのですわね。
「へぇ、結構意外だね。復讐ばかり考えてた魔物のことなんて強くなるための道具ぐらいにしか思ってないのかと思ったよ」
ミコトはなぜ道具という時に美月を見ているのかしら?
「魔物が道具だなんて思いませんわよ。生きているのですから、私は霜月葵として誇りを胸に相応の対応をしなければ無礼というものですわ」
「……誇りね。良いと思うよ、あたしは。それなら次も行ってみようか」
休む暇もなくミコトに連れられ私と美月は魔物との戦闘を繰り返すことになりましたわ。
連戦が続くこと二ヶ月
「……一体いつまで続きますのよミコト!!」
「もう少し慣れるまでかな?」
「だいぶ慣れてきましたわよ、見てみなさい私なんて一人で三体は成仏させましたわよ!」
「凄いね」
美月が多くて一言ぐらいなのは変わりませんが、ほんの少しばかりは眉間が動くようになりましたわね。
「もう少し……こう、反応出来ませんの美月?」
「反応?」
「そうですわ! そんな感じでもう一度お願いしますわ!」
「……?」
そういえば、一度も美月と食事に行けてませんわね。
「美月、この後付き合ってもらいますわよ!! 美月を借りても良いですわよねミコトー!!」
許可もなく美月の手を引いている私はやはり友達がほしいのでしょうね。
美月ならばもしかしたら……なんてあり得ませんわよね。
なんていったって友達になるということは復讐に巻き込む可能性もあるのですから。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますわね!




