第53章「すべての糸は、さらに奇妙な真実へとつながっている……」
一人の人物が、道を歩いていた。
その後をアレスが急いで追いかけ、声を張り上げる。
「待て!」
その人物は、声のした方へ振り返った。
その正体は――
先ほど、ハイヴェンとアレスを相手に戦った、あの監督官だった。
監督官:
「アレス!」
「調子はどうだ?」
「合格おめでとう。だが、こんなところで何をしている?」
アレスはようやく彼の前までたどり着くと、走り続けたせいで少し息を切らしていた。
そして、手にしていたハイヴェンの剣を掲げて言った。
「これは一体どういうことだ?!」
監督官:
「私の記憶が正しければ……」
「これは、先ほどまで我々が戦っていた、君の友人の剣ではなかったか?」
アレス:
「とぼけるのはやめろ、ツマ・アキタ。」
「いや……こう呼ぶべきか?」
「イドラ・オラジャニ!」
監督官は、疑念と警戒を帯びた眼差しでアレスを見つめた……。
アレスはさらに続ける。
「やはりそうか……!」
「お前は、オラジャニ一族から逃亡した犯罪者だ!」
「あれだけのことを一族に対してしでかした後も、偽りの身分で軍に所属し続け、今まで正体を隠し通してきたとは……本当に驚きだ!」
イドラ:
「どうやって気づいた?」
アレスは、以前に自分が推理した試験の仕組みを、すべて説明し始めた。
イドラは数瞬の間、驚愕したまま立ち尽くしていた。
だが、やがてアレスの言葉を遮る。
イドラ:
「仮に君の言ったことがすべて正しかったとしても……それが私と何の関係があるというんだ?!」
アレス:
「彼らが試験の前後に俺たちの剣を回収するのは、アソカ・テツヤ卿が俺たちのアルケトラの本質を読み取り、それを監督官たちが記録した結果と照合するためだ。」
「だからこそ、人形を斬る際にはアルケトラを使用しないよう、俺たちに指示したんだ。そうすれば、結果を偽造するのがより難しくなるからな。」
「だが、ここで奇妙なのは……彼らが監督官であるお前たちの剣まで調べていることだ!」
「これは、監督官が受験者の誰かと共謀するのを防ぐための、さらなる確認措置だ。」
「俺がそれに気づいたのは、ハイヴェンが地面に倒れ、急いで彼のもとへ駆け寄った時だった。」
「その間、俺はしばらくの間、遠くに落ちていた自分の剣を気に留めていなかった。」
「その時、俺の剣もハイヴェンの剣も、俺たちから離れた場所に落ちていた。」
「まさにその瞬間……俺が注意を払っていない隙に、お前は二本の剣を入れ替えた。」
「そして、ほんのわずかなユルヴァナを使った。あの時の俺には気づかれないほど、ごくわずかな量をな。」
「さらに、二本の剣に弱い幻術をかけた。だが、それでも目的を果たすには十分だった。」
「その結果、二本の剣の外見が変化し、ハイヴェンの剣がまるで俺の剣であるかのように見えるようになった。」
「そして、俺がその場を離れた後……お前は、自分が護衛していた人形を、俺の本物の剣で斬った。」
「こうして、その結果は俺の名前で記録されたんだ!」
「その後、俺が八大人形の一体を斬ろうとして失敗した時……人形を斬る際にアルケトラを使用してはならないという規則が、お前にとって都合よく働いた。」
「そして、俺は完全に騙された!」
「ハイヴェンのもとへ戻った時でさえ、人形が斬られていることには気づいた。だが、別の受験者が斬ったのだろうと思い、気にも留めなかった。」
「二本の剣を手にした時でさえ、俺は状況を把握できるような状態じゃなかった。」
「だが、結果発表の後……自分の剣にユルヴァナを注ぎ込んで強化した瞬間、幻術が解け、剣の本来の姿が現れた!」
「そして、それこそが……お前の正体を暴く決め手となった。」
「ハイヴェンとの戦いでアリアン流を使用したこと。」
「そしてその後、アソカ卿のように、お前よりも位の高い者でさえ気づかないほど高度な幻術を使ったことだ!」
「十二年前、オラジャニ一族の秘密の金庫から機密文書を盗み出した張本人なら……それくらいできても不思議ではないだろう!」
アレスは再び、疑念と警戒を帯びた眼差しでイドラを見つめ、言った。
「だが……ここまで俺が話した推理には、一つだけ穴がある。」
「それは、お前が俺には八大人形の一体を斬ることなどできないと、完全に確信していたことだ。」
「だから教えてくれ、監督官ツマ・アキタ。」
「俺がまだ知らない、この試験の秘密の規則があるんじゃないのか……?」
イドラは数瞬の間、黙り込んだ。
やがて――
突然、狂ったように笑い始める。
顔の半分に手を当てながら、言った。
「なんということだ……」
「君は本当に、とんでもない奴だな!」
そして、興奮した表情で姿勢を正し、さらに続けた。
イドラ:
「君の言うとおりだ。実際、我々監督官には、極秘かつ極端な指示が下されていた……。」
「その一つが、試験終了までの最後の十分間、どんな生徒であろうと、最後の最後に勝利を収めることを阻止するためなら、我々は自由に自分の力を使ってよい、というものだ。」
「そして、私が『どんな生徒』と言う時……それは、本当に誰であろうと例外ではないという意味だ。」
「ただし、八大人形はその対象に含まれない。」
「とにかく、友人を傷つける原因になったからといって、自分を責める必要はない。」
「人形を一体も斬らずに試験に合格したからといって、恥じる必要もない。」
「胸を張り、誇りを持って立つんだ!」
「友人を見捨てず、自分の命を危険にさらしてまで救おうとした……君が成し遂げたその偉業は、あの勝利などよりも、はるかに大きな価値がある!」
「君の才能は、どの王族の一族の末裔にも劣らない。」
「いや……実際のところ、私は君に匹敵する才能を、一度たりとも見たことがない!」
「顔を上げ、誇り高く生きろ!」
「そして、野心の炎を決して消すな!」
「もしこの世界に、新たなティター・ロードが誕生するのなら……それは君だ、アレス!!」
アレス:
「だが……なぜだ?!」
「かつて犯罪者だったお前が、五級の下級一族に属する俺のような少年のことを、そこまで気にかける理由は何だ?」
「ここまで危険を冒してまで……!」
監督官イドラ:
「個人的な動機だと思ってくれて構わない。」
「あるいは……かつて私を救ってくれた人物から託された遺言、とでも言うべきか……」
その時、イドラの脳裏に一つの記憶が浮かび上がった。
剣を手にした人物。
その背後では太陽が強烈な光を放ち、その人物の顔立ちを覆い隠していた……。
アレスは、立ち去っていく監督官を驚きの表情で見つめていた。
その瞳には――
希望の光がきらめいていた……。
......................................




