第44章「すべての糸は断ち切られ……鉄の鎖へと置き換えられた……」
「あの任務を引き受けた時でさえ……」
シロの脳裏に、一つの記憶が蘇る。
鮮やかに輝く黄金の衣を纏った、謎の人物。
その人物から、一巻の巻物を手渡されるシロの姿。
シロは片膝をつき、目の前に剣を置いたまま、地面に座る戦士たちの二列の間で、手を伸ばしてそれを受け取ろうとしていた。
……
記憶が途切れる。
そして、シロは再び自分に語りかける。
「そして俺は、アリフトタール王国へ来た。」
「目的はただ一つ……お前を殺した犯人について、情報を集めることだった。」
「だから、ここへ来て最初にしたことは……お前の墓を訪れることだった。」
シロの脳裏に、アレスの墓へ辿り着いた時の記憶が浮かぶ。
墓の前に座り、じっとその墓を見つめる。
「そうか……本当に死んだんだな、アレス……」
「本当に、何年も経ったんだな……」
「その間に……本当に、いろんなことがあった……」
そしてシロは、アレスが死んでから自分の身に起きたすべてを語り始める。
だが――
突然、言葉が途切れた。
涙が目から溢れ出す。
シロは両手で必死にそれを拭いながら、呟く。
「すまない……」
「すまない、アレス……」
「お前の仇を討つまでは、泣かないと自分に誓った。」
「なのに……どうしてか、涙を止めることができない……」
「俺は……この何年もの間、お前に会いに行くことを避けていた。」
「この任務が与えられるまでは……」
「だが……それは、ただの愚かな言い訳に過ぎなかった。」
「本当の理由は……」
「心の奥底では、ずっと願っていたんだ……」
「これまでのすべてが……ただの恐ろしい悪夢であってほしいと。」
「あの知らせが間違いであってほしかった……」
「ここへ来れば、お前が生きて……元気にしている姿を見られるんじゃないかって……」
「俺は、できる限り長く……必死にその希望に縋り続けた。」
「だが……今、俺が目にしているものこそ、その逆を証明する最大の証拠だ!」
「完全に……その正反対だ!!」
「それなのに……現実が悪夢よりも恐ろしいものになってしまった今、どうして涙を堪えられるというんだ!!」
……
記憶が途切れる。
そして、シロは続ける。
「お前が生き延びていたと……もっと早く知っていれば……」
「お前に伝えたいことがたくさんある。」
「聞きたいことも……たくさんある。」
「だが……」
「残念だが……もう後戻りはできない。」
「あの時、俺は……すでに決断してしまったんだ。」
シロの脳裏に、別の記憶が浮かぶ。
右目は負傷し、顔には血が流れている。
全身は傷だらけ。
そして、その身体の半分以上が、すでに凍りついていた!
凄まじい冷気が周囲を満たし、息をすることさえ困難なほどだった。
その傍らには――
巨大な熊の死体。
そして目の前には、凄まじい冷気の気配を纏い、周囲を氷の山々に囲まれながら、空中に浮かぶ人物がいた。
シロはその人物に向かって、声の限りに叫ぶ。
「やる!」
「お前が……アレスの仇を討つ力を与えてくれるというのなら……!」
「どんな命令だろうと、俺は必ず遂行する!!」
……
記憶が途切れる。
そして――
衝撃的な光景。
シロが剣を振り抜き――
最後の人形の首を斬り落とす!
そのまま振り返る。
その顔も、瞳も――
深い悲しみに満ちていた。
「すまない、アレス……」
「だが……」
「今は……何も話すことができない。」
しばしの沈黙――
……
アレスは、心の中で呟く。
「お前も……」
「どうして……」
「どうして、お前らはみんな……俺を無視し続けるんだ?!」
アレスの脳裏に、いくつもの記憶が閃く。
謎に包まれた兄に話しかけようとしても、無視された時。
謎に包まれた父に話しかけようとしても、無視された時。
その中には――
建物の中にある巨大な扉の一つを通らせてほしいと、謎の男に頼んだ時の記憶もあった。
だが、その男は……
アレスの言葉を一言たりとも聞こうともせず、彼を通さなかった。
……
記憶が途切れる。
そして、アレスはシロを見つめる。
その感情が――
激しい怒りへと変わっていく。
そして、皮肉めいた笑みを浮かべながら言った。
「何も話すことができないだと?!」
次の瞬間――
アレスはシロへ向かって突進する。
「俺を馬鹿にしているのか!!」
だが――
攻撃がシロへ届く、その瞬間。
一人の監督官が割って入り、アレスの攻撃を受け止める!
さらに別の監督官がアレスの剣を打ち払い、その勢いでアレスを地面へ叩き伏せながら言う。
「彼は、すでに試験を終えている!」
「これ以上、彼を攻撃することはできない!」
そして、さらに二人の監督官が割って入り、アレスを連れていく。
その間も、アレスはシロへ向かって叫び続ける。
「シロ! こんな簡単に逃がすと思うな!」
「お前が俺のすべての質問に答えるまで――」
「俺は、どこまでも前へ進む!」
「そして……お前を追い続ける!!」
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