第十七章「繰り返されるパターン……目の前で増え続ける解釈」
彼らは警戒しながら歩き続ける。
そして、沈黙もまた続いていた……
長い沈黙……
あまりにも長く沈黙が続いたため、リョウタでさえ違和感を覚え、考え始める。
「かなりの時間が経ったのに、まだ沈黙が続いている……」
「沈黙……長すぎる……」
「静けさ……静かすぎる……」
「普通なら、少なくとも四つか五つの罠には遭遇しているはずだ。
だが、今まで俺たちが遭遇したものは……この沈黙だけだ。」
その思考を遮ったのは、遠くの地平線に三本目の巨大な柱が姿を現したことだった。
リョウタの瞳孔が縮む。
「亀裂……また増えている……」
「もう、柱の半分以上を覆い尽くしかけている!」
「それに、この不気味な静けさだ。
俺たちはすでに、二本の柱の間の半分以上を、異常なまでの沈黙の中で進んでいる!」
「天地にかけて、一体何を示そうとしているんだ?!」
「この状況……まったく、良い兆候とは思えない……」
...
彼らはさらに近づいていく。
やがて、巨大な柱が全員の目にはっきりと映る。
その違いに気づかない者など、馬鹿でもいないだろう。
表面上では、誰もが平静を装おうとしていた。
だが、その内側では……
不安。
恐怖。
衝撃。
悲観。
そして、絶望……
彼らはすでに、崩壊寸前だった。
結局のところ、その顔がすべてを物語っている。
心臓の鼓動さえ、数メートル離れた場所から聞こえてきそうなほどだった。
リョウタは、そのすべてに気づいていた。
そして、一瞬だけ悟る。
嘘だけでは……解決にならない。
その一方で、遠くの柱々はすでに倒れ始めていた。
集中する……
何か違うパターンを探す……
何か一つでも異常がないか……
だが……
前回と同じだ。
他には、何の違いもない……
柱の倒壊がさらに近づいてくる。
心臓の鼓動はますます大きくなり、もはや柱が倒れる音さえ掻き消しそうだった。
恐怖に染まっていく彼らの顔。
その中で、リョウタは決断を下さなければならなかった。
たとえ、状況が完全には見えていなくても……
そしてついに、彼はいくつかの言葉を読み解く。
リョウタは群衆へ視線を向け、毅然とした口調で言う。
「前にも試したことがある。」
「亀裂には、何の意味もない。」
そして、かすかに微笑む。
「安心しろ。今日は死なない。」
初めてだった。
リョウタ自身が、自分のついた嘘を必死に信じようとしていた。
巨大な柱へ視線を向け、彼らに向かって叫ぶ。
「俺についてこい! 進め!」
彼らはすぐさまリョウタについていき、巨大な柱へ向かって走り出す。
そして、その柱まであと数メートルというところまで近づいた――
その瞬間!
巨大な柱全体を、亀裂が一気に覆い尽くす!
そして、凄まじい轟音が響き渡った!
これまでのどの時よりも、遥かに大きな音……
あまりにも大きい。
もし自分たちの目でその光景を見ていなければ、巨大な柱はすでに崩れ落ちたのだと断言していただろう!
それでも、リョウタの言葉だけでは、彼らの心を落ち着かせるには足りなかった。
恐怖が、彼らを満たしていく……
あまりにも大きな恐怖だった。
ほんの一瞬、誰もがその光景を目にしていた……
自分たちの視界が、闇に染まる瞬間を……
ついに、一人が耐えられなくなった。
彼は突然立ち止まり、上を見上げる。
目は眼窩から飛び出しそうなほど見開かれ、身体は激しく震えていた。
そして、掠れた声で最後の言葉を口にする。
「倒れてくる……」
「今日は……俺たちに希望なんてない……」
「いや……最初から、希望なんてなかったんだ……」
ヒトシは彼を見る。
言葉を発するよりも先に、その瞳にはすでに涙が滲んでいた。
これから何が起こるのか、理解していた……
それでも、何かをしなければならない。
少しでも、少しでもいい。
一片ずつ引き裂かれていく自分の心を、慰めるために……
掠れた声で、彼に呼びかける。
「ミズキ……頼む、動いてくれ……」
ミズキはその呼び声を聞き、上から視線を逸らす。
そして、ヒトシを見る。
その顔は血の気が完全に失せ、まるで一滴の血すら残っていないかのようだった。
その瞳もまた……虚ろだった。
重い沈黙が、その場を包む……
ヒトシは、もう一人の兄弟が死ぬのを見ることに耐えられなかった。
その足取りが一瞬、遅くなる。
そして、あと少しで引き返してしまいそうになる!
イヴァンダーはヒトシの足が遅くなったことに気づく。
そして、その意図をすぐに察した。
素早く彼のもとへ駆け寄り、腕を掴んで強く引きながら叫ぶ。
「ヒトシ! しっかりしろ!」
「戻る道はない!
この試験が俺たちを裏切らない保証なんてないんだ!
いつ崩れるかも分からない!」
ヒトシは、まだ現実を信じられないまま口を開く。
「でも……ミズキが……」
「あいつには……まだ……」
イヴァンダーは彼の言葉を遮り、顔を向けて怒鳴る。
「目を覚ませ!」
「見ろ! あいつはもう死んでいる!」
ヒトシはミズキを見る。
その目が一瞬、大きく見開かれる。
そして、ゆっくりと下へ落ちていく。
涙が、意志とは関係なく、その瞳からこぼれ落ちる。
ヒトシは再び前を向く。
そして、黙ったまま走り続ける……
...
数秒間、全力で走り続けた後。
彼らは辛うじて巨大な柱を通り過ぎ、そこから距離を取り始める。
そして、表情がほんの少し落ち着き始めるよりも早く、リョウタが突然叫ぶ。
「警戒を緩めるな! 罠が来る!」
その瞬間、彼らの神経は再び極限まで張り詰め、表情はさらに強張る。
巨大な柱から十分な距離を取ったところで、リョウタが突然立ち止まる。
そして、それに続いて他の者たちも立ち止まる。
リョウタは周囲を見回し、右へ、左へと歩く。
何も見えない……
両手を耳に当て、集中する。
何も聞こえない……
ついに、リョウタは地面へ膝をつく。
右手のひらを地面へ押しつけ、強く力を込める。
そして、地面に伝わるごく僅かな振動さえ感じ取ろうと、さらに意識を研ぎ澄ませる。
何も聞こえない……
怒りで表情を強張らせ、手にさらに力を込める。
やがて、手の甲に血管が浮き出るほど強く地面を押しつけ、さらに集中する。
その時――
群衆の中の一人が、足を数センチ動かした。
リョウタは即座にそれを感じ取る。
そして、それが群衆の中の誰かから生じたものだと察し、怒りに満ちた声で叫ぶ。
「黙って止まっていろ。さもなくば、切り落とすぞ!」
その者は一瞬、驚愕する。
「す、すみません!」
すぐに謝り、再び黙って立ち尽くす。
リョウタも再び集中する。
そして、ほぼ一分が経過した頃。
リョウタは地面から手を離し、ゆっくりと立ち上がる。
そして、考える。
「成果なし……」
「ただの完全な沈黙……」
「兆候すら、一つもない!」
「奇妙だ……」
「奇妙すぎる……」
「このパターンが三回連続で繰り返されているのに、まだ罠が現れない!」
「俺たちを嘲笑っているのか?!」
「俺たちがまだ死んでいないせいで、奴らから見れば……楽しみを奪ってしまったのか?!」
リョウタは拳を強く握り締める……
だが、数瞬後。
その拳がゆっくりと緩む。
そして、その顔に苛立ちと不快感が浮かぶ。
「このアリーナに入った時から、俺は理解していた。
このパターンが、罠と結びついていなければならないことを……」
「だからこそ、この試験で俺が最も恐れているのは、罠の難しさじゃない……」
「謎めいたパターン……」
「俺の目の前で繰り返され、そのたびに解釈が増えていくパターン……」
「きっと……」
「きっと……」
そこへ、近づいてきたヒトシが掠れた声で話しかける。
「指揮官殿。
質問を禁じていることは承知しています。
ですが、どうかこの無礼をお許しください。
どうしても聞きたいことがあります。」
リョウタ:
「言え。」
ヒトシ:
「ずっと気になっていたのですが……俺だけ、単純に引き返すことはできないでしょうか?」
数瞬の沈黙……
リョウタが口を開く。
「遅すぎる……
あまりにも遅すぎる……」
「俺たちには、後ろを見る余裕すらない。
それなのに……諦める余裕があると思うのか?」
一瞬、黙る。
そして、続ける。
「命は尊い……」
「手に入れられるかも分からない機会のために命を危険に晒すより、生きることを選んだとしても、恥ではない。」
「このアリーナを出た後、もし別の場所でまた試験に遭遇したなら……その時は引き返せばいい。」
ヒトシの瞳に希望が宿る。
そして、口を開く。
「指揮官……」
「あなたは、俺の兄貴たちの死に報い、何度も俺の弟分たちを救ってくれた。」
「それに……あなたから、あの時の感情さえ感じ取ることができました……」
「あなたは……彼ら一人一人の死を、深く悲しんでいた……」
「この従者は、心から感謝しています。」
「たとえ今日、この命を失ったとしても……あなたについてきたことを、決して後悔しません……」
「いや……」
「たとえ、もう百回の人生を生きたとしても……俺は、そのたびにあなたについていきます……」
リョウタはヒトシの言葉に、一瞬驚く。
そして、かすかに微笑む。
そのまま彼を残し、群衆の先頭へ向かう。
そして、彼らに呼びかける。
「時間がない。急ごう……」
彼らは動き始め、再び歩みを進める。
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