旅路Ⅱ-10
『警告!該当モンスターと賞金首モンスターに微細な違いを検出!』
「詳細を!」
『賞金首モンスターと当該モンスターをデーター化して両者を比較。その結果、当該モンスターに爆撃用の器官とは別の器官を確認。精密走査の結果、対地攻撃用速射機関砲に該当』
「変異モンスターか?」
『データベースにアクセス・・・賞金首モンスターがある一定期間討伐されない場合、系統進化を起こす可能性がデータベースに記載。
データベースの記載より、爆撃ペリカンの進化固体種の1つに該当。
この結果から・・・該当モンスターは爆撃ペリカンではなく、重爆撃ペリカンと確認』
賞金首モンスターが追撃を掛けようしていたグループから此方へと憎悪を向けさせ此方を追跡させていた最中にもたらされた凶報に内心で舌打ちしたくなる。
「進路、速度共にこのまま」
「えぇのん?」
「あぁ・・・基本的な戦闘方針は変わらない。戦ってる中で細かい修正をしていく。
この戦闘で必要なのは、兵装2種の発射のタイミングのみ。後は行き当たり、ばったりなるようになれだ!」
『該当グループが探知領域内より離脱を確認。作戦を開始できます』
AIから爆撃ペリカン改め重爆撃ペリカンにターゲットにされていたグループが無事に此方の作戦領域から外れた事を聞く。
「AI!重爆撃ペリカンの軌道予測をこれまでのデーターとデータベースに保存されたデーターを重ねて演算。その結果を元に対高高度兵装の発射タイミングを算出しろ!」
『命令受託!・・・・・・算出結果をサブディスプレイとして各乗員の目の前にスケルトン表示します』
表示されたデーターに目をやりつつ、意図している作戦内容にそくしている軌道パターンに辺りを付ける。
「パターン2とパターン3に共通する攻撃と軌道を再計算。共通あるいは類似する位置を割り出せ!・・・イリス!」
「はいな!」
「北東5000に開けた空間がある。そこまで現在速度を維持しつつ向かってくれ」
「了解!」
「AI!対空兵装の起動準備を。『ゲイボルグT2』、『アルマード対空ミサイル』の順で使用する。使用方法として『ゲイボルグT2』を重爆撃ペリカンの頭上で炸裂させ上方への逃げ道をふさぐ。『アルマード対空ミサイル』はヤツの同高度全周囲で炸裂させ左右旋回での逃げ道を塞ぐ。それを回避するためには急降下しつつこちらを攻撃するしか、こちらを撃破する方法はヤツには無くなる。それを逆手にとって此方が狙撃で撃破するのが考えた方法になる。修正案はあるか?」
対空ミサイル2種を用いて三次元軌道回避を行う飛行体を阻害し撃破する方法が今回の作戦の要である。
二次元軌道体で三次元軌道体を撃破するには左右及び上下の軌道を制限しつつ狙った軌道へと向かわせそこを狙い撃つか偏差射撃を面で叩き込むしかない。
本来の対空兵装の使い方とは違うが、作戦内容的に使える兵装はこの2種であるから搭載した人物には目を瞑ってもらおう。




