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NPCの町-2

町を3人でそぞろ歩く。

復興が町のアチラコチラで行われて、そこかしこから、槌打つ音やノコギリを引く音。

石材を持ち上げる為の掛け声が響いてくる。


「賑やかな町だよねぇ?NPCしか此処にいないなんて信じられないよ」


「まったくやなぁ・・・ちゅうても、NPCなのかプレイヤーなのか見分けつかんのやけどなぁ・・・見分けるコツとかあんのやろか?」


と、二人は思い思いに言葉を紡ぐ。

NPCしかいないと述べているが、俺が見たところ、プレイヤーもちらほらいる様に思える。


「プレイヤーならいると思うぞ?・・・後からつけて来ているしな?・・・3人程な?」


そう言って立ち止まり、ヒカルとイリスが俺を追い越す様に仕向け、身体ごと振り返って二人を庇う形をとり・・・


「何の用だい?・・・車両を渡せとかいうなら断らせて貰うんだがな?」


振り返りつつ、そう述べて後をつけてきていた人物を視野に入れる。

目の前にいたのは、ドロイドを種族に選んだプレイヤーが二人、並んで立っていたのだった。


「あぁ?・・・女の前だからってイキがってんじゃねぇぞ?ゴラァ!女置いてけや!ザァコ!」


「テメェにゃあ、用はねぇんだ!車両の所持権限と女置いて消えたら、見のがしてやんぜぇ・・・ヒャーハッハッ!!」


典型的なチンピラ言動の男二人のセリフがコレだ。

溜め息を一ついて典型的なチンピラセリフへの呆れを脳裏から追い出し


「断る!・・・お前らの様に、町へ移動する事を諦め、町で燻った上に折角会えたプレイヤーを脅して、車両を奪おうと脅迫してくる連中に従ういわれはない!」


そう、言い切ると目の前にはPvsPの申込みのウィンドウが表示される。

しかも、変則の1人vs2人の戦闘でありLPライフポイント全損決着が指定されているものだった。


つまり、元から奪うつもりで決闘を吹っ掛けくる予定であった様だ。


ウィンドウのyesを押して決闘を承諾すると、PvsP様のフィールドが決闘を行うプレイヤーの回りに現れて周囲とを区切る。

それと、同時に頭上にカウントが表れ数字が減っていくのが見えた。

装備していた太刀を左手で軽く握り、右手を柄に添える。


相手は、各々銃を構え此方へ照準を合わせている。

が、敢えて言わせて貰えば素人丸出しの構えなのだ。

彼らが持っている銃は、ハンドガンではハイパワーの軍用拳銃のワークス45という銃で、コルトガバメントという銃をモデルにパワーを上げた代物である。

ハイパワーハンドガンの特長として、片手撃ちでは、発射時の反動リコイルを抑制出来ないという欠点がリアルではあるが、欠点自体もゲームで再現されている訳だ。

素人が軍用拳銃の片手撃ちで狙いをつけて、目標に当てられるかというと、訓練を積んでいなければ当たらない。


カウントがゼロになり、決闘が開始される。

同時に、男達は銃の引き金を引いて撃つが発射の反動リコイルで銃口が跳ね上がり、銃弾は俺には当たる事はなかった。


俺は、カウントゼロと共に大きく踏み込んで体勢を沈める形になっていた。

これも、銃弾が俺には当たらなかった理由になる。

左手を腰の回転に合わせている引くことで鞘を抜き放つ事を加速させる。

併せて、右手で柄を握り腰の回転に併せて太刀を抜き放つ。

加速させた速度のまま男達へ刃を振るう。


彼等もそれなりの防具を着用していただろうが、太刀の切れ味の前には紙と変わらないらしく、実にアッサリと男二人を薄紙の様に斬断していて手応えというか、斬った感じが手応えとして伝わってこない。


勝利を伝えるアナウンスが聴こえるなか、その二人はその身体をポリゴンの欠片と換えて砕け散っていた。


彼等としては何が起きたかが理解出来なかっただろう。

単純に言えば、抜刀術の一刀を叩き込まれて二人一緒に死亡した訳である。


フィールドが解除されると、フィールドによって立っていた場所を押し出された、ヒカルとイリスの二人が近寄ってくる。


「抜く手が見えない速度って、初めて観たわ!」


そう良いながら、俺の肩をバンバンと叩いてくるイリス。


「御苦労様でした!」


とは、ヒカルのげんでお辞儀ともに言われる。

その所作は流麗、凛とした気品があり見惚れてしまう程美しかった。


更に後方に位置していた人物は、既に立ち去ったらしく姿はおろか気配まで消え去っていた。

用件はなんだったのであろうか?





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