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旅路-1

怒涛の様なログイン1日目からはや数日が経った。

その間は特段、いう事は無い。

横暴な態度で、このふねを寄越せという輩がくる事は無かったし、賞金首モンスターが現れる訳でも無かった。


「なんや、やることあらへんし暇なもんやねぇ・・・」


暇をもて余したイリスのボヤキが聞こえてくるが、何度も厄介やっかい事がやってこられても困る。


「平和な旅も良いものじゃない?」


ヒカルが、イリスを宥める様に膝を軽く叩いて

そう告げる。

俺はその様子を伺いつつも、掲示板を開いて情報を集めていた。


と、いうのも半年もの間が俺達とオープン当初からやり始めたプレイヤーとでは、情報量という観点に於いて隔絶した物が間違いなく存在する。

それを少しでも埋める手段を取るとしたら、既出の情報を集める事に他ならない訳だ。

全てを鵜呑みにするのは「愚の骨頂」であり、多方面から一つの情報を見比べて、共通性のある情報を取得する事が、情報が乱雑に氾濫するネットワークから正確に近い事実を得る方法である。


「ジン?何か面白い情報合った?」


ヒカルが聞いてくるのだが、得られた情報自体は然程さほど面白い物はない。

不快になる情報ならあるのだが・・・


「いや・・・面白いと言える物はないな・・・あるのは、俺とヒカルが不快になる出来事というか人物がゲームをやり始めた事が確実って情報だけだな?」


首を振りつつ、情報には面白いと思える物がない事を告げ、面倒事が確実なプレイヤーが、このゲームにログインしたであろう事を告げる。


「・・・・・・・・・ってぇ・・・あの人?」


言われた事を理解したのか、ヒカルはイヤそうにその人物を遠回しに聞いてくるので、何も言わず頷く事で肯定する。


「せめてもの救いは、奴が「始まりの町」に初期配置された事だろうな?・・・「始まりの町」を拠点においているプレイヤーには悪いが」


溜め息混じりに、ヒカルへと告げると彼女も「始まりの町」のプレイヤー達の事を考えたのか気の毒そうな申し訳なさの入り雑じった表情を浮かべる。


イリスへと目を向ければ、聞きたいのと聞きたくないが半々の表情を浮かべている。


「ソイツを一言でいうなら、周囲の迷惑を省みない自己中だな。」


と、前置きしてから個人名を伏せてソイツがこれまでやってきた事の全てを、時系列順にイリスへと話していく。

その結果として


「うっわぁ・・・引くわぁ・・・ソイツ。ありえへんやん・・・断られたんやろ?・・・それがどうなったら彼氏彼女の間柄になるん?・・・ないわぁ~」


と、酷評されるに至っている。

俺とて、奴にこのゲームの中で会いたいとは欠片も思っていないし、ヒカルも同様な思いだろう。

しかしながら、奴は女性プレイヤーに声をかけ絡み続ける事をやっていて、それを妨害した男性プレイヤーに決闘を申し込み、ボロクソに殺られ続けているらしく、ほぼ初期レベルでレベル上げもしていないらしい。


「・・・一番の問題は、「始まりの町」にたどり着いた俺達の前に出現する確率が高いって事だな?・・・面倒事しか起こらない気がするが・・・」


知らず苦い口調になったのは仕方ない事だろう。

関わり合いに為りたくないのが本心であるが、近い将来に関わってくるのは間違い無い人物であろう。


「「始まりの町」でのチュートリアルをやるべき何だろうが・・・明らかにアレが障害になるのは確実だろうな?・・・どうしたもんかなぁ・・・」


誰に問う訳でもなく呟くが、答えが出る訳でも無い。

当面、問題が生じる事ではないのだが不快感が残る事は否めない。


「・・・もし、会ったとしても放置しか手がないっちゅうのもなぁ・・・面倒や・・・」


「・・・女性プレイヤーに絡み続けるって・・・最悪っ」


二人は、表情を曇らせ嫌悪感も顕に呟き続けている。


「問題は問題だが、遠からず何等かのペナルティーを運営サイドから喰らうだろ?多分な」


このゲームの運営に、他のゲームで引き起こした出来事の全てを、時系列順に記載し報告書として提出しているから遠からず何等かのペナルティが下るだろう。


いつになるかは判らないが・・・


当面は奴に会わないのだから、今は楽しもうと二人の機嫌をとり、気分を上向かせる事に苦心する。

ゲーム内で女子のご機嫌取りをしなければならなくなった事にゲンナリした気分になったのは秘密である。

敢えていうなら「キャラ」じゃないのだ。

現実リアルでもゲーム内でも。


もし、奴に絡まれた時にはLPライフポイントPプレイヤーvsバーサスPプレイヤーで全損に追い込んでやろうと決心する。


リアル換算で一年は掛からない事だろう。

「始まりの町」へ辿り着くのは・・・








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