旅の始まり-4
俺達は艦内マップを使って次の行動に移る事にした。
ブリッジを出て、艦内の設備施設群を実際に目で見て確認する為に。
最初に向かったのは艦内施設群の最奥にある戦闘用生物の格納庫だ。
マップを頼りに、艦内通路を歩くこと数分。目的地である戦闘用生物格納庫へと辿り着く。
格納庫入り口に標示されている説明文を読むと、狼型が2頭、豹型が2頭、兎型が1頭の内訳で、狼型は砲装備型、豹は刀剣装備型、兎型は、格闘型と、詳細標示がなされていた。
通常ならば、1パーティーに1匹の振り分けであろう。
が、俺達が使う車両は超大型と形容詞が付くであろう陸上戦闘艦である。積載量に関しては余裕が在りすぎる。
「AI・・・格納庫内のアニマル達を全部解放してやってくれ。艦内の移動は俺達と同等に。」
そう告げると、格納庫入り口が開きアニマルが姿を現し、俺達の前に整列して頭を一斉に下げる。
「ジン?この仔達の名前を決めない?」
頭を下げる姿を見て顔を綻ばせながら、俺へと顔を向けてそう問い掛けてくるヒカル。
否定する要素は無いので、「そうだな」と頷いて名前を考え始める。
豹型の2頭が俺へと顔を向けてくる。
残りの狼型と兎型はヒカルへと頭を向けていた。
どうやら、豹の担当は俺で狼と兎の担当がヒカルとなったらしい。
豹は外見上の見分けは難しいのでとりあえず顔を良く見て特徴を掴む事にする。
豹の片方は眼の色が金色、もう片方は銀色をしている。
そこから、金色→月光、体毛→黒→影と連想して金目を「月影」として、銀色も同様に銀色→星の輝き、体毛→黒→影と、安直な連想で「星影」とする事にした。
日本風なのは、刀剣装備型に絡めてそうしたのだ。それを豹達に告げると、身体を擦り寄せて来たのだった。
さて、ヒカルが担当する狼と兎はどうか?
狼型は一目でわかる特徴が存在していたのだった。
銀色に近い白い体毛を持つ個体と、グレーの体毛で額に三日月を持つ個体である。
三日月はその部分だけが白い毛となっていてグレーの部分から浮いて見えるので判りやすいのだ。
そんな特徴から、ヒカルは銀色を「太陽」額に三日月があるのを「月」
とした様だ。
兎はどうかだが、格闘に因んで「ラップ」とした様だ。
現在のヒカルは、名付け終わったアニマル達に埋もれている。
名前を決め終わって、ヒカルがそれぞれの名前を呼ぶと全員がヒカルへと飛び込んでいった結果、埋もれた訳だ。
何処からか「羨ましい」という声が聞こえた気がするが、周囲には俺達以外の人影は居ないので、気のせいという事にする。
GMが監視しているかもだが、そこは気にしてはいけない事項であろう。
故に、気のせいにしなければやっていられないのが正直な所だ。




