旅の始まり-3
「そういう事だ。・・・現状、この船が俺達の命綱であり、家でもある。講じれる手段があるなら汚いと罵られようが使うべきだと思う。」
ヒカルの考えを聞き頷いて同意すると共に、そう言い切る。
ヒカルは気分を変える様に「パンッ!!」と胸の前で手を打ち鳴らすと「ニパッ!」と音が聞こえてきそうな笑顔を顔に浮かべると
「それより、この船?の施設っていぅか、設備?に何があるか調べない?多分・・・その方が前向きじゃあないかな?」
ヒカルの発現は確かに、前向きな意見である。
俺もそれを見習うべきだろう。
「そうだな?・・・それらを調べる方が先だな?・・・帰還に使う時間がどれ位懸かるか分からない以上、付帯設備のチェックは必要不可欠だよな?」
そうヒカルへと言い返すと
「AI・・・艦内マップを詳細標示。各設備名を艦内マップにルーム区分けにして記載。」
付属AIへとそう告げ指示を出す。
『広域マップを縮小標示に切り替えます。メインウィンドウには艦内マップを詳細標示します。』
目の前に標示されたウィンドウには、艦内の現在位置である主艦橋の他に
ベッドルーム×6
医療施設
リビングスペース
武器庫
戦闘車両用格納庫
工房
食料生産施設
資材用格納庫
戦闘用生物格納庫
等といった設備がこの陸上戦闘艦に付帯する事が判った。
マップにはそれら設備が何処にあるかが俯瞰標示されている為非常に判りやすい。
ヒカルへと目を転じると、マップを覚えようと懸命に目を凝らしているのが窺える。
「AI・・・プレイヤーにへと艦内マップデータを送り受け取ったプレイヤーがそれを自由に閲覧出来る方法はあるか?」
見た限りヒカルは地図を覚えるのが苦手である様な気がしないでもないのでAIに何時でも艦内マップを見られる方法があるかを問い掛ける。
『艦内マップデータをプレイヤーに送る方法はありません。
・・・しかし、艦内であれば何処にいてもマップを呼び出す事は可能です。
・・・方法は口頭で「マップ標示」と言えば、現在位置と周囲の設備を詳細標示で写し出す事が可能です。
・・・尚、これが現在可能な人員はマスター及びサブマスターの2名のみとなります。解放の是非はメインコンソールにて設定可能となっています。」
そこまで聞いて、迷う事は無くなると思える。
が、艦内マップ標示が誰にでも可能になるのは戴けないと感じる。その手続きも承認制に切り替えに様と口を開く前に
「AI?・・・マスター及びサブマスター両名の承認を経て、メインコンソールでの変更設定へと切り替える事は可能?」
そうヒカルが切り出す。ヒカルも艦内マップが誰にでも使える事で起こるであろうデメリットを考え、それを事前に封じる手段を考えAIへと問い掛けを行った様だ。
『可能です。設定をマスター及びサブマスターの承認を経てのメインコンソール操作での変更としますか?』
搭載されているAIは非常に優秀な個体であるらしい。
ヒカルの意図を考慮して自己判断て設定変更の可否を仰いできた。
「「承認!」」
期せずして俺達の声が重なる。
『両者の承認を確認。設定を変更します。・・・設定変更完了』
AIが淡々と作業をこなす声をBGMに俺達は顔を見合せ笑い合う事となった。
連帯感が高まってきたから、「期せずして声が重なる」事になったのかは分からないが、それでも互いが仲間になった実感を感じて笑顔となったのは間違いない無いだろう。
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