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光と影  作者: 紗綾
『片鱗』  −天−
17/26

伍『困惑』

 その日、なんか雰囲気は違うのはわかった。でもどちらかというと、覚醒というよりはぼんやりとした感じ。今までの態度とどこか違う。なんかずっと見られてるような感覚。彼女は自分への態度が冷たいところはあったが、修行の時に気を抜くようなことはなかった。それが唐突に…。

 ふと昨日の空さんの言葉を思い出した。

___「…意外と、嫌われてはいない…かも?」

何故あんなふうに思ったのかは知らないが、なんとなく空さんの意味深な笑みを思い出すと、なんか調子が狂った。

「…姫、大丈夫?」

「ひゃわっ…あ…だいじょぶ…です…」

覗きこむと赤面してうつむく姫。おかしい。いつもとは違う。違和感。いつもどおり続けるが、やっぱりどこか集中できていない気がする。まあそれは自分もなのだけど。

「……………です」

と、微かに小さく何かが聞こえた。振り向くと、姫が柔らかい微笑みを浮かべながら立っている。心なしか頬も赤い。

「……赤目さん、好きです。」

…今、彼女はなんと言った?自分が、好き?…どういう意味で?Like?………Love?頭の中ではなにか不思議な議論が始まっていた。

野生天『これは告白と呼ばれるものではないだろうか』

冷静天『いや、冷静に考えてみろ。今まで一度足りともそんな様子なかっただろ?』

理性天『ただのいたずらだろう、そうたじろぐで…あああ!?』


その瞬間俺は、彼女に優しく抱きしめられていた。とくん、とくん。そんな鼓動が聞こえてくるような。ふんわりといい香りもしてくる。もう頭はついていかず、どうすればいいのかもわからない。…告白…なのか…?空さんの言葉が蘇る。…もしかして、これって…。

「………姫」

彼女は何も言わない。ただ、腕で俺を包み込むだけだ。

「…………姫?」

首筋に何かが触れる感触。彼女のまとう空気が急に変わるような。混乱していた頭がさらにわからなくなり、処理うち仕掛けている。

「………赤目さん、終わりです」

首筋に当てられた何かが引かれる。彼女の悪戯っぽい微笑みを愕然と見つめた。

……俺は、殺されていた。

短くしかかけませんでした∈(´﹏﹏﹏`)∋

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