3匹のやどかり
なんで。
三角なんだ。
どう見ても、
おかしいぞ。
そういう、
そっちは。
四角だろう。
そっちのほうが、
おかしいぞ。
やどかりたちは。
お互いが背負っているものを、
けなし合っていました。
そこへ。
螺旋階段を背負った、やどかりが。
ひどく疲れた様子で、よろよろと、
やってきました。
2匹は気の毒になり。
そばまで行きました。
なんだって、
そんなに。
重たいのを。
そんなに、
大きなのを、
選ばなくても。
だって。
ドレス、みたいで。
素敵に、見えたから。
どうしても。
背負ってみたかった、
のだけど。
身動きするのも、
大変で。
それは、
そうだろう。
ちがうのに、
変えたら。
2匹が言いますと。
螺旋階段のやどかりは、
ごそごそして、
何かを取り出しました。
団子が3つ、くっついているような、
形のものを砂の上におきました。
つぎは、これに。
しようと思って。
持っては、いるの。
しかしきみ。
これもずいぶん、
長いよ。
そう言われてみれば。
そうかも。
ひとつで、いいかも。
うまく、ひとつ。
ちょんぎって、
みようか。
ひとつを切りますと。
真ん丸い形になりました。
2匹は。
螺旋階段を脱ぐのを手伝いました。
やどかりは素っ裸になると身震いして。
急いで真ん丸に入りました。
何度か、からだを揺すり。
目を輝かせました。
軽い!
見てよ!
身軽に、
くるくると、
回って見せました。
いいね、それ。
うん。
なんか、いいね。
あと2つ。
真ん丸ができるよね。
きみ。
僕らも。
もらってもいいかい。
もちろん。
みんなで。
お揃いになりましょうよ。
上手に切れよ。
わかってるよ。
うるさいな。
2匹は。
三角や四角を脱ぐと。
さっそく真ん丸に、
入ってみました。
やあ。
これは。
居心地がいいな。
うん。
からだが角に、
当たらないな。
3匹のやどかりは、はしゃいで。
砂の上を、くるくると回ります。
いつまでも楽しく、
くるくると遊んで。
それから。
螺旋階段をすみかにして。
3匹は仲良く暮らしました。
2024.12.26
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