学院編:第四十六話:再び会う
ジャスミンの瞳孔に二人の姿が映り込む、レオンの顔に浮かぶ汗が絶えず石板上に滴り落ち、パタパタと音を立てる、しかし彼の表情は平淡そのものだ。
セシリアの状態は明らかにレオンより良い、それでも彼女のこめかみにもいくばくかの乱れた髪が張り付き、小さな鼻先にも汗が浮かんでいる。
ケトロニはいつものように髭を撫で、横にいるジャスミンを見て、淡い笑みを浮かべながら言う。
「二人の間には実力にいくばくかの差があるが、レオンがわずかに優勢に立っている、実に戦術的だ。」
ジャスミンはうなずく、彼女の拳は白いローブの下でこっそりと握り締められ、その目は心配に満ちている。
(レオン様……魔力はかなり消耗されているはず、どう対処されるおつもりでしょうか……)
決闘台上、セシリアが手を伸ばしてレオンを指さす、九本の蛇頭が少年に向かって突っ込んでくる、その速度は極めて速く、一道道の破空音が絶えず轟く、その内の一本の蛇頭が巨大な口を開け、真っ先にレオンの面前に到達する。
レオンは回避せず、軽く一声喝す、それから右足に付着した重力魔法が絶えず涌き動く、彼が踏み締める石板が絶えず亀裂を生み始める。
砰!レオンは素早く一回転蹴りを蛇頭に叩き込む、重い打撃音が決闘場に響き渡る、この一撃の力は極めて恐ろしい。
蛇の頭はその場で炸裂して粉々になり、半身がふらふらと左右に揺れた後、どすんと地面に倒れ落ちる、続けて、レオンは力強く地面を踏み締め、石板ごと踏み砕く。
しゃがむ力を借りて、少年は数十メートルの半空へ跳び上がる、下方の四本の蛇頭が絶えず旋回しながら上へ向かい、血塗られた大口を開けてレオンに噛みつこうとする、レオンの瞳は絶えず素早くそれぞれの動きを捕捉する。
それから、少年は左手を広げて追いすがる四本の凶悪な蛇頭に向かって軽く握り締める、背後で四本の雷電の長槍がパチパチと炸裂する弧光を伴って彼らの口の中へ突き刺さる。
砰砰砰砰!
四つの炸響が同時に鳴り響く、その四本の蛇頭は力なく石板の地面に向かって叩きつけられ、大量の塵霧を巻き上げる、それから魔力の粒となって空に漂い消え去った。
続けて、レオンは最後の三本の巨蛇の頭部に向かって突っ込む、その内の一本が巨大な口を開けてレオンを一口で飲み込む、セシリアは眉をひそめる、次の瞬間、蛇頭に絶えず亀裂が走り始める。
砰!
蛇頭の頂部が貫かれる、レオンの体がその頭を突き抜け、力を借りて巨蛇の頭部を蹴ってもう一度踏み締める、頭頂を貫かれた巨蛇は力なく地面に向かって落下する。
セシリアは片手で指を差す、二本の巨蛇が続けてレオンに向かって突っ込む、少女もレオンに向かって突進する、彼女の速度は極めて速く、手の中の長剣が絶えず魔力の波動を放ち、見えない細い糸と化してレオンへ伸びる。
レオンは手を上げて剣身を撫で、それから空間魔法で重力魔法を重ねて一道の剣気を振り放つ、剣気は空間魔法で増幅され、元は半人幅の剣気が数十メートルまで強化された。
二本の蛇頭が巨大な口を開けて剣気に噛みつく、セシリアはこれを借りて二本の蛇の体を踏みつけ、立ち回りと変化を繰り返しながら絶えず自身の位置を変える。
最後の一跳び、彼女は二本の蛇が防ぐ中間に挟まり、レオンの面前へ飛び越える、しかし次の瞬間、先ほど巨蛇に噛まれていた剣気はますます重くなっていく。
なんと蛇頭を下へ押さえつける、圧力を感じ、セシリアは慌てて前進する動きを止め、片手で剣の柄を握り締め、もう一方の手で剣身を押さえ、すぐに剣身を胸の前に横に構えた。
唰!
剣気が二本の巨蛇の頭を真っ二つに斬り裂き、まっすぐにセシリアへと突き進む、この力は極めて強い、セシリアは半空から地面へと押しつけられた。
嘣!一声の鈍い響き、セシリアの体は着地した後も剣気に押され続けて絶えず後退する、少女の体は頑丈であっても、足元にはすでに数十メートルの溝が刻まれていた。
剣気が消え去ると、決闘台全体は塵に覆われていた、観客席からでさえ場内の状況をはっきりと見ることができない。
セシリアは手を上げて風魔力で目の前の塵霧を払う、白い顔は埃で汚れ、彼女の肺はまるで炎で灼かれるかのようであり、その感覚が彼女に新鮮な空気を絶え間なく貪らせる。
少女の姿は極めて見苦しく、黒いローブは土埃にまみれ、まるでゴミ捨て場から拾ってきたぼろ布のようだ。
すでにその程度にまで至っていても、彼女の瞳は冷酷さに満ち、目の前の塵霧を見つめ、垂れていた腕を再び上げ、警戒の態勢を取る。
パタ、パタ。
細かい足音が塵霧の中から絶えず伝わってくる、一道の影がゆっくりと歩み出る、彼の左手には長剣が握られ、右手は気軽に一振りすると、目の前の塵霧は消え去った。
レオンの顔にも無数の埃の跡が残っており、全身はすでに汗でびっしょりと濡れ、埃まみれの長袍に沿って泥水が滴り落ち、胸は絶えず上下に動いている。
ジャスミンは目の前の二人の状態を見て、仕方なさそうに首を振り、眼底には複雑な色が浮かぶ。
(レオン様、今は……)
ケトロニは軽くため息をつき、絶えず揺れていた尾もだらりと垂れ下がり、口中で何事かをつぶやく。
「ここまでの域に達するとは、レオンの力量は一年生の中でも間違いなく上位と言えるだろう。」
セシリアは手を上げて顔の埃を拭う、しかしこれは何の効果もなく、ただ自分の顔をより一層汚くするだけだ、彼女は手の中の剣を握りしめ、レオンを見つめる。
「あなたの実力はとても強い、しかし、魔力の消耗があそこまで深刻なら、結局はここまでのようね。」
レオンは少女の言葉を無視し、再びセシリアに向かって突進し、一刀を彼女の頭部に向けて斬り下ろす、セシリアは即座に剣を上げて防ぐ。
砰!
二本の剣が激しくぶつかり合い、激しい金属の轟音が決闘台に炸裂する、四方に飛び散る火星が刃に沿って周囲へ弾け飛ぶ。
巨大な衝撃力が剣の柄に沿ってセシリアの腕全体に伝わり、彼女の足元の石板が細かい石屑を噛み砕く、両脚がわずかに沈み、体はレオンの力に押されて後ろへよろめき半歩下がる。
レオンも反動で肩と腕が痺れ、鍔元まで痛みが走る。
間を置かず、セシリアは手首を猛然と返し、押し合う刃を借りて体を回しながら横に斬り、剣先がまっすぐにレオンの腰横をなぞる。
レオンは剣身を押し下げてこの横斬りを弾き、続けて靴で地面を強く蹴り、体を横にしてセシリアに迫り、肘をまっすぐに少女の脇腹へとぶつける。
セシリアは慌てて腕を引き、前腕を体の前に横に構える、鈍い衝突音が響き、彼女は苦しげなうめき声を漏らす、レオンと彼女はそれぞれ数メートル後退した。
二人の攻防はますます激しくなっていく、剣と剣のぶつかり合いから、技を見切り応じ、さらには肉体同士の格闘へ、攻防と探り合いが続く。
ざああ、レオンは再び数メートル後退する、体の隅々から酸脹と痛みが発している、しかし彼は相変わらず無表情であり、まるで痛みを感じていないかのようだ。
レオンは再びセシリアに向かって突進する、速度は極めて敏捷だ、砰砰砰!連続で体をひねり、少女が召喚した数発の火球の攻撃をかわす、それから、手の中の長剣がまっすぐにセシリアの胸を突く。
セシリアも迷うことなく、レオンに向かって力任せに一刀を斬り下ろす、刃が交わる音はなく、何の音も発しない、二人の歩調はわずかに止まった。
滴……
一滴の鮮やかな血の珠が地面に滴り落ちて音を立てる。
レオンの長剣はセシリアの胸元まで、ほんの髪の毛一本分の差にまで迫っていた、しかし彼は動かず、視線を足元へ向ける、いつの間にか、自分の両脚は氷に固められていた。
「あの時か? 君の長剣に付いていた透明な糸、今になって発動させたのか。」
レオンの声は平淡で、目の前のセシリアを見つめる、セシリアは手元の長剣を引き戻し、首に微かな小さな傷があるレオンを見て、微かにうなずく。
「その通りよ、でも、それでもあなたはもう少しで勝てた、あなたは……とても凄い。」
足元の氷が次第に溶けていく、レオンは自らの長剣を引き戻し、顔にあまり感情を浮かべない。
「負けは負けだ、俺は決して言い訳をしない、説明も必要としない。」
セシリアはレオンが決闘台を降りていくのを見つめ、手の中の拳をそっと握り締め、埃に覆われた顔に複雑な表情を浮かべる。
レオンが決闘場を出る時、その体は一枚の見えない薄膜に撫でられたかのように、土埃にまみれた長袍、体表の擦り傷と一身の疲れはすべて取り除かれた。
「さあ、まず飯を食べに行こう。」
レオンはジャスミンとケトロニを見て、気軽な口調で言う、戦いに負けた後でも、少しの挫折感も生じていない。
その言葉が終わると、セシリアも決闘場から出てくる、レオンは首を横に向けて少女を見る、声は平淡だ。
「君も来るか?」
「結構です。」
その言葉が終わると、少女は遠くの長椅子へ向かって歩いていく、ケトロニは何か言おうとしたが、宙に浮かせた掌を結局ゆっくりと下ろした。
ジャスミンはレオンの前に歩み寄り、行き来にレオンの体を眺め回し、顔に心配と気遣いを浮かべる。
「レオン様、ご気分はいかがですか?」
「大丈夫だ、心配するな。」
レオンは微かに首を振り、気軽に手を振る、それからケトロニに視線を向けて尋ねる。
「教授、この半刻に及ぶ試合も幕を閉じました、食事を済ませたら出発しましょう。」
「うむ、私もそのつもりだ。」
ケトロニは遠くの少女の背中から視線を戻し、レオンを見てうなずき、軽くため息をついた……
食後、レオンとジャスミンはケトロニの馬車に乗って錬金工房へと向かう、馬車の速度は非常に速く、馬を引く馬もどこか異なっている。
それらは全身が黒い鬣で覆われ、両眼は一対の血赤い目をしており、額の頂部には一双の細長い螺旋の尖角が生え、鼻孔からは絶えず黒い気が溢れ出ている。
初春がまさに過ぎようとしており、午後の陽光はより一層激しい、空気には雨上がりの蒸し暑さが漂い、行き交う街道の傍らでは多くの冒険者が通り過ぎていく。
ある者は鎧が破損し、体に包帯を巻いている、ある者は眉をひそめ、仲間と言葉を交わしながら、顔色は複雑だ、また一人の黒いローブの冒険者が仲間と言い争っており、双方の顔は怒りで赤くなっている。
「ケトロニ様、目的地に到着いたしました。」
従者が馬車を穏やかに道の傍らに停め、馬車の窓越しに車内へ顔を向けて言う。
ケトロニはレオンとの会話を止め、微かにうなずき、それから手を上げて車の扉を開けようとする、しかしレオンが一歩先に扉を開き、馬車を踏み出した。
「ケトロニ教授、どうぞお先に。」
ケトロニはレオンを見て笑い、宙にあった手がレオンの肩に落ち、口調は穏やかだ。
「君は礼儀正しすぎるよ、我々は師弟であり友でもある、そのような必要は全くない。」
しかし顔には隠し切れない満足げな笑みが浮かぶ、ジャスミンも慌ててそっとケトロニを支えて馬車を降りる、三人は錬金工房の門前に立ち、門錠が開いているのに、扉には休業中の札が掛かっているのを見て、思わず疑問を抱く。
「さあ、行こう、私の姪がまた何を企んでいるのか見てみよう。」
ケトロニが足を上げて大門へ向かう、ジャスミンが先に店の扉を開ける、チリン、扉の鈴が一声澄んだ音を立てる、馴染みのある匂いが再びジャスミンとレオンの鼻腔に広がる、しかし二人はもうとっくに慣れていた。
「ケル? 何をしているんだ?」
ケトロニは目の前の少女を見て、声に疑問が満ちる、彼は手を上げて髭を撫で、眉をぎゅっと寄せた。
ケルはフロントの机の上に座り、目を虚ろに天井を見つめている、ケトロニの言葉を聞いて、ようやく我に返り、机の上から地面に飛び降りた。
「おじいちゃん! わたし、わたし……!」
声がつまる少女を見て、レオンとジャスミンは顔を見合わせ、目に不解の色を浮かべる、しかし二人は何も言わず、静かに傍らに立って見守っている。
「どうしたんだ? 焦らずに、ゆっくり話してごらん。」
ケトロニは手を上げて少女の頭を撫で、口調もだいぶ和らいだが、目の疑問はより一層濃くなる。
「わたし……わたしたちの店が盗難にあったの!」
「盗難?」
ケトロニは手の動きを止め、視線で店の材料と道具を見回し、それから続けて尋ねる。
「部屋の物も欠けていないようだが、何が盗まれたんだ?」
「おじいちゃんが教えてくれた睡眠薬と、あと二十五枚の金貨が……」
ケルの尾は地面に垂れ下がり、まるで活力を失ったかのようだ、少女は頭をうつむき、唇を尖らせ、いかにも悔しそうな様子をしている。
「なるほど、大丈夫だ、我々の物があればいい、それに、金貨など失くしたところで構わない、相手が全てを持っていかず、何か苦しい事情があるのだろう。」
「薬が消えたなら、作り直せばいい、大したことではない。」
ケトロニはケルの肩を軽く叩き、レオンとジャスミンに傍らの机へ座るよう示す、レオンは座るとすぐにケトロニを見て、口調にはいくばくかの気遣いが込められている。
「教授、取り戻すのを手伝いましょうか?」
「いいや、こんなことは小事だ、構わない。」
ケトロニは手を振り、気軽に椅子に座る、彼は傍らの茶壺を手に取り、自分と三人のために一杯ずつ注ぎ、それからそっと一口飲んだ。
ようやくこの時になって、ケルはレオンとジャスミンに気づく、彼女は手を上げてレオンを指さし、目を大きく見開く。
「あなた! あなたか!」
「俺か、何か?」
レオンは茶碗を手に取り、そっと口に含んで一口飲み、それから声は平静に言う。
「あなたのあのアンドルト魔石、返してもらえない? もちろん、定価で買い戻すから、あれは本当に私にとって大切なの!」
ケルは椅子を引き、レオンを見つめ、目に複雑な表情を浮かべる、少女はケトロニへの罪悪感なのか、自分の無知によって犯した過ちなのかは分からないが、心の中ではただ取り返そうとすることだけを考えている。
「すまないが、それはできない、取引は我々が互いに納得して成立したものだ、俺は君を強制したわけではない、売った物を戻してもらう道理はないだろう。」
レオンは遠慮せず、強い眼差しで少女を見つめる、何せこちらの配慮はすべて、帰りの馬車の中でケトロニが言っていたことだ、彼はレオンに、この孫娘に少し釘を刺してほしかったのだ。
「でも……あれはわたしの……」
少女の声が終わらぬうちに、ケトロニが手を振り、それから言った。
「過ぎたことは過ぎたんだ、物は他人のものだ、君はそんな筋の通らない想像をするものではない。」
レオンの隣に座るジャスミンはケトロニとレオンの演技を見て、思わずうつむきながら手元のお茶を飲み、口元がほんのりと上がり、目に光が宿る。
「でも……おじいちゃん、あの魔石はおじいちゃんにとって大切なものなのに……」
ケルは唇を噛み、ローブの下の指をそっと握り締め、爪が掌に食い込むが、痛みも気づかない、頭頂の猫耳も垂れ下がり、口調は悔しさに満ちている。




