表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偏差値20の頭脳戦~頭が全ての学校で誰よりも馬鹿なはずなのに、なぜか無双してモテてしまう~  作者: 松竹梅竹松
第2章 生徒会選挙

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/206

第2章 第27話 最後の賭け

「狼煙、閉めろ」

「はっ!」



 俺と赤道さんの喧嘩が始まってまず起きたことは、3年生徒会が生徒から見えないようステージの幕を閉め始めたことだ。



「どうなってんだよこれ! 3年は止めないし! 2年はどっか行っちゃうし! 先生は来ないし! なにこの学校暴力オッケーなのっ!?」

「ちげぇな。権力者の暴力は容認されてるんだよ」



 俺に殴りかかりながら、赤道さんは普通に話し始める。



「警察に軍隊。どれだけ文化的な国でも暴力は持ってるもんだ。俺はそれ。だから俺の暴力は認められてるんだよ!」

「あんたはただ喧嘩したいだけだろ!?」


「拳銃に人を傷つける以外の使い道はあんのかっ!?」

「あるかもしれないだろっ!?」



 クッソこいつ……! 思っていたよりは強くない……!



 身体能力は間違いなく俺の方が上。だがこいつ、全く躊躇がないんだ。ラインを送るように人を殴ってくる。暴力が日常なんだ。人を傷つけることに罪悪感がないんだ。



 それが、何よりの武器。一発一発が命を抉り取るかのような威力。防ぎきれないぞこれ……!



「どうしたっ!? なんで攻撃してこないんだよ外村! ビビってんのかっ!?」

「そりゃビビるよ……。こんなん喧嘩じゃなくてもう殺し合いだろっ!?」


「いつ喧嘩しようなんて言ったよ! 俺は初めからそのつもりだったぜっ!?」

「悪いけど俺にその気はないんで!」



 喧嘩の範疇で、終わらせる。俺の狙いはいつだって一つ。金的のみだ。



「おらぁっ!」

「わっかりやすいなぁおい!」



 俺の蹴りは軽々と避けられ、上がった脚を赤道さんが掴もうとする。急いで避けた方向に脚を動かしたが、赤道さんの脚狙いはフェイク。即座に俺へと近づき殴りかかってきたので、地についた左脚に思いっきり力を込め、後ろに下がる。



「……フェイントが効かねぇ。いや、思いっきり引っかかってんのに見てから対処される。……お前、おかしいよ」

「あんたに言われたくないけどな!」



 赤道さんが足を止めたので、俺も息を整える。本当にこんなことやってる場合じゃないんだけどな。



「武道の動きじゃないよなぁ……スポーツ選手独特の癖もない。視線は行動そのまんまだし、喧嘩慣れしてる感じでもない。お前、なんなんだ?」

「別に……ただ動けるから動いてるだけだよ。あんたみたいに人を思いっきり殴れるようにはできてないんだ」


「その割にはさっきの蹴り。ずいぶん本気じゃなかったか?」

「手加減の仕方を知らないんだよ馬鹿だからな!」

「なんだそりゃ」



 再び赤道さんが迫ってくる。攻撃が当たらない以上このままじゃいずれ負けるな……。負けたら死ぬ……。え? ほんとに死ぬの? マジで?



「蓮司くんこっち!」

「永夢さんっ!?」



 赤道さんの攻撃を捌いていると、ステージ裏から珍しく焦った顔をした永夢さんが俺を呼んできた。



「こっち来て! あとは永夢たちが何とかするからっ!」

「こっち来てって……」

「よそ見してる暇あんのかっ!?」

「っ」



 永夢さんの方に顔を向けていると、強烈な痛みが頬に奔る。殴られたな一発……。



 視界が自然と変わり、1年たちの姿が映る。



 龍華は……ペたんと座り込み、虚ろな瞳をこちらに向けていた。



「くっそ……!」



 こいつを何とかしないと、どうしようもない……!



「沙耶っ!」

「ふぎゃっ!?」



 沙耶へと投げたスマホが顔面に当たり、変な悲鳴が上がる。



「沙耶ごめん! それで何とかしてくれっ!」

「ぅえ……。……え? これ、どうして……!?」

「選挙が何するものかわからなかったから、一応な!」



 あれさえあれば、上手くいけば霊御さんを止められる。



 上手く……いけば。



「ごめん……あとは頼む」

「蓮司……」



 隣の美季にも視線を飛ばし、俺は走る。龍華を助けるためには、俺がそばにいちゃいけない。



 だから俺は、ホールを飛び出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ