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偏差値20の頭脳戦~頭が全ての学校で誰よりも馬鹿なはずなのに、なぜか無双してモテてしまう~  作者: 松竹梅竹松
第2章 生徒会選挙

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第2章 第3話 所信表明 中編

「つーかさ、美季ちゃんのそれ、悪手じゃね?」



 所信表明を終え、一息ついた美季の肩に金髪のチャラチャラした男が手を回す。ていうか金髪率高いな。ここはZ組か?



「だってさ、俺ら男は女の裸が見れる環境の方がいいわけだし? なぁ、そこの君」

「いや俺あれだけでたぶん一生満足できる」

「蓮司それ最低だからね?」



 正直に言っただけなのに真剣に怒られた……。まぁこういうのはだいたい俺が悪いのだろう。



「てかさ、触んないでくれる? 童貞が移る」

「はっ。処女くせぇ下着の女に言われたくねぇな」

「うっざ。早く行けば?」



 いや、俺への対応はだいぶ甘かった。この男への対応はマジでヤバい。俺が泣きそうになってくる。



「はいはい。また後でな」



 美季に払われ、男がステージに出ていく。



「1年A組、斉賀怜生(さいがれお)っス。よろよろー」



 そしてそれだけ言うと、さっさと帰ってきてしまった。俺以上に適当な奴だ。あれがA組とかマジかよ……。



「舐めてると足掬われるよ?」

「ねぇな。桜花ちゃんについてけばぜってー負けねぇ。そんくらいお前だってわかってんだろ?」

「チッ」



 どうやら本当に斉賀くんのことが嫌いらしく、美季は舌打ちしてそっぽを向いてしまった。



「……あんた、そろそろ行ったら?」

「……ぇー、いやです……。人前とか無理帰りたい……」



 そしてその視線の先にいた女子に声をかけたが、すごくめんどくさそうに返された。綺麗な黒髪をしているが、前髪が長く陰キャ感が強い。そしておっぱいがでかい。顔もかわいいし、ちゃんとしてればかなりモテるだろう。



「でもやんないと終わんないよ?」

「……ぅー。で、でもさやも考えてあるから……ほら……!」



 女の子がスマホを操作すると、



「1年A組、出田沙耶(でるたさや)です……。生徒会に入りたくないので投票しないでください……」



 そんな音声が、ホールのスピーカーから流れた。



「……あんたこれ、どうしたの……?」

「意外と仕組みが簡単だったので仕組んじゃいました……。人前出るの嫌だったので……」


「ていうか生徒会入りたくないってどういうこと……?」

「だ、だってさや無限にゲームしたいからこの学校入ったわけだし……生徒会とか興味ないし……断り切れなかっただけだし……」


「あんたさぁ……!」

「ひょえぇ、怒らないでくださいぃ……」



 な、なんだこの子……。霊御さんがかわいく見えるくらいに、やばすぎる……!



「まったく。なんですかこの醜態は」



 美季と出田さんが言い争いをしていると、ずっと霊御さんの隣に控えていたキリッとした瞳の黒髪女子が近づいてきた。どことなく奈々と雰囲気が似ている。



「あなたたちには学年……いえ、学校の代表となる意識が欠けています。興味がないなら即刻辞退してください」



 言い方はきついが真面目っぽい。ようやくまともな人が出てきた。



「まったく。なぜ私のクラスメイトはこんな方ばかりなのでしょう……」

「あ、ごめん」



 ステージに向かおうとする女子の肩と俺の腹がぶつかってしまったため謝る。するとその女子は即座にジャケットのポケットから除菌スプレーを取り出し、自分の肩に噴射し始めた。え? なにこれ新手のいじめ?



「失礼。少々潔癖の気がありまして」

「はぁ。そうですか……」



 俺が特別汚いとかじゃなければまぁ……。



「もちろん誰にでもするわけではありません。あなたが汚いから念の為です」

「やっぱいじめだろこれっ!」



 そんな汚いか俺? 綺麗な女子にそんなこと言われるとめちゃくちゃ傷つくぞ。



「Z組……。野宿をしてらっしゃるそうですね。汚らしい」

「風呂も毎日入ってるし洗濯だってこまめにしてるわぁっ!」


「そんなことをしても汚れは消えません。桂来学園の汚点。それがあなた方3名です」

「巻き込まれたぞ龍斬華! なんとか言ってやれっ!」

「ゴミはゴミらしくゴミ溜めにたまっていればいいのです。神聖なる生徒会に入ろうなど思うことすらおこがましい。即刻辞退してください」



 龍華と斬華が反論する間もなく、暴言女子はステージに出て行く。



「なんだよあいつ……。たぶんだけどクラスメイトだろ? ちょっと一言言ってもらえませんか?」

「まぁ……言い方はきついけど間違ってはないからね。桂来学園の生徒は多かれ少なかれ似たようなこと思ってるよ」



 まぁ美季の言うことも一理あるか……。



「やっぱああいうのがまともなんだよな」

「いや? まともとは言ってないよ。あの子もあの子で変わってる」



 女子がマイクを手に取り、所信表明を行う。



「はじめまして。私は1年A組杭座雅(くいざみやび)と申します。私が生まれ育ったのは……」



 ……やっぱり美季の言う通りだった。杭座さんもだいぶ変わってる。



 具体的に言うと、誕生から話が始まり、10分以上話してようやく中学校に入学した。真面目すぎるというかなんというか……極端すぎる。



「残りは俺たち3人か……」



 なんか話が長すぎてどうでもよくなってきたが、まだ俺、龍華、斬華の所信表明が控えている。



「順番どうする?」

「この後は嫌だよね……。かと言って最後もなぁ……」

「なら私が行くわ」



 おそらく30分近く話すであろう杭座さんの次を指名した斬華。



「大丈夫か? 俺が爆笑一発ギャグで会場盛り上げてからの方が良くないか?」

「蓮司くん一番最後ね」



 なぜか流れで俺がトリになることが決まってしまった。悪くない。



「大丈夫よ。それに、後に出て龍華の印象を消しちゃったらかわいそうでしょ?」

「……あ?」



 こわいこわいこわい。なんか最近険悪なんだよなこの2人……。龍華もゴールデンウィーク中帰省しなかったみたいだし。



「ここからは正々堂々よ。正面から堂々と龍華を下す」

「やってみなよ。借金8000万のおねぇちゃん」



 だから怖いって……!

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