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偏差値20の頭脳戦~頭が全ての学校で誰よりも馬鹿なはずなのに、なぜか無双してモテてしまう~  作者: 松竹梅竹松
第1章 クラス替えゲーム

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第1章 第20話 代替

「契約を受けようって……説明したよね!? 5000万ポイントなんて大金、いきなりもらっちゃだめなのっ!」

「そうだ。大金だ。永夢さんがギリギリって言うくらいにはな。そんな切札を俺に賭ける時点で俺たちの勝ちだろ」



 龍華は物事を深く考えすぎだ。だって5000万貸してもらえるんだろ? じゃあ簡単だ。



「その5000万を返済しない。全額龍華に預けてやる」



 細かい予想は置いておいて、ただそれだけで永夢さんの負けは決まる。



「聞いてたよね~? 返済できなかった場合、蓮司くんは永夢の奴隷になっちゃうよ~?」

「それでいい。って言われたら困るでしょ? 永夢さんは5000万ポイントを支払い、俺を購入。割に合いませんよね。たった2年間の奴隷のためにそんな大金払うなんて」

「ま、ぁね~……」



 永夢さんのにやけた目元がピクピクと動く。ずいぶん素直な反応だ。まぁ俺の仕事はここまで。



「ということでその契約を受けた場合、損をするのは永夢さんです。龍華、代わりの提案よろしく」

「え? あぁうん……」



 龍華が契約書を見てぶつぶつつぶやいているのをよそ目に、永夢さんを見る。



「いや~まいったな~。せっかく作ったのに断られちゃうなんて~」



 さっき一瞬のイラつきを見せたが、今はいつも通りのにやけ面に見える。これが虚勢ならいいのだが、ここまで予測済みだとしたら……困る。



 まぁ俺があれこれ考えたところでという話だ。そういうのは龍華に任せることにしている。



「……こんなところでしょうか」



 30秒ほどが経ち、龍華が新しく条件を提示する。



「5000万ポイントの支払いは月末。締め切り寸前でお願いします。こちらが下手ということもあり、5000万より少なくても構いません。わたしも蓮司くんもA組に上がりたいわけではないので」



 さっきまでの無理した強気ではなく、龍華らしい控えめな提案だ。だがそれでいてとても魅力的な案。俺がワンクッション挟んだことで力みが抜けたか。



 まぁ確かにA組に絶対上がりたい! とは思ってないな。ただ野宿が嫌なだけで、普通に家さえあれば……。



「なーんだ、そんなもんか。なんかシラケちゃった」



 俺と龍華が完璧だと思った提案は、これ以上ないほどの冷たい瞳をした永夢さんに一蹴されてしまった。



「あのね、永夢が求めてるのは常識外れなアツイ夢なの。だからこそ蓮司くんはアリだと思ったし、ポイントを貸そうとした。つまりさ、ちょっとしたブレインをつけて安全策を講じる馬鹿なんていらないんだよ」



 ……それは。確かに、その通りだ。しつこいくらいに言ってたじゃないか。アツイのを望んでるって。



「それにね。頂点を目指せない人間にチャンスは訪れない。入ってきていいよ!」



 突如永夢さんが大きな声を上げ、それと同時に部屋の扉が開かれる。



「やっとかー。このままずっと待たされるんじゃないかと思いましたよ」



 そんな軽口を叩きながら部屋に入ってきたのは1人の少女。制服のブラウスの上に黒いパーカーを羽織り、キャップを被ったストリート系ファッションの女子生徒だ。



 口には煙草のように飴を咥えており、肩にかけられたヘッドホンがラフな印象を際立たせている。



「えーと、2人ははじめましてだね。樹美季(いつきみき)。一応1年A組だよ。よろしく」



 A……組……。この金髪チャラチャラ女が、5人しかいないというトップの1人……!?



「今日はポイントの借用と、生徒会選挙への推薦についての話をしにきました」

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