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第二十四話:魔族流・エチエチ和平交渉(エロ接待編)

●読もうかな?と思ってページを開いて頂き、ありがとうございます。

もし宜しければ、実際に読んでいただけると楽しいです!

現在、ブックマークが不足しております。深刻なブックマーク不足です。

一日三話ペースで投稿していますが、完結保証付きです。ご安心ください。


以上。

書き手からの伝達でした~。

俺が玄関を開けると、そこには大勢の魔族が一列に並んでいた。


「何? お前ら」


「いえ……」


ごつい魔族が、俺の言葉に後ずさる。

すると列の中から、一人の男が進み出た。


「……王宮の公務で来ました。私に拒否する自由など、もうありません……。どうか、ここを通してください……」


憔悴しきった虚ろな目で、そう呟いたのは、補佐官のウォーデンだった。


「よぉーぅ! ウォーデン。久しぶりじゃーん。何これ? ドッキリ?」


せっかく俺が、超フレンドリーに話しかけてやったのに、ウォーデンはスルー。


「何だよ、かしこまっちゃってんだよ! ウォーデンのくせに!」


と、俺はゲラゲラ笑った。(もちろん、悪意をもって!)


それがまずかったのか? 冗談の通じない堅物ウォーデンはへそを曲げたようで、視線をすっと逸らした。


「んだよ……真面目かよッ!」


何事かと、ティアラが後ろから顔を出す。


「どうしたの、ユーマ」


「今さァ──」


俺が説明しようとしたら、ティアラに遮られた。


「……何か、あるわね?」


小声で呟く。


「いや知らんけど……。つかさァ、ホント、どーしたん?」


俺はウォーデンに尋ねたはずなのに、ずらっと整列した魔族たちの目が、見る見るうちに焦りの色を滲ませた。


(俺の威厳か?)


その時だった。

背後から、怒りに震える怒声が飛んだ。


「不愉快ですわ!!」


振り返るとシルフィさんだった。

彼女は、般若のような顔で魔族たちを睨みつけていた。こんな怒っているシルフィさんを見るのは初めてだ。


「クロム様を追放した現魔王軍の使者が、どの面を下げてこの敷居を跨ごうというのですか。……死にたいのであれば、今すぐ望みを叶えて差し上げますわよ?」


物凄い剣幕のシルフィさんを見て、慌てて釈明する魔族。


「ま、待って! 待ってください! 麗しき元四天王・シルフィ様! 我らは争いに来たのではないのです。これは……そう、和平の印なんです!」


(和平? なんだそりゃ)


こいつら、俺の知らない話をしてる……。

しかも、一応「勇者」を名乗る”この俺”を無視して会話するなんて、なんて図太い悪魔だ! 怒った俺は、メッチャ他人行儀に接してやった。


「で、お前は誰なの?」


新入りに訊くような喋り方でだ!


「あ、これは申し遅れました。私がこの使節団のリーダー、モーラル・ナーシーと申します。以後お見知りおきを──」


魔族の代表らしい、このモーラルという男は、そう言うと手元の荷車の覆いを勢いよく跳ね上げた。


「これは『政治的判断に基づく贈り物』です。それこそが我らに敵意のない証──」


「御託はいいから、早よその『貢物みつぎもの』を出せよ!」


何てまどろっこしい奴らだ。もったいぶりやがって。


「み、み……? あ、はい! 例えば……これ。あらゆる汚れを分子レベルで分解する『聖属性の自動モップ』です」


「で?」


「で? ん……あ! はいはい! 説明ですね、はい。もう置いておくだけで屋敷を巡り、汚れが出やすい場所を覚えて重点的に拭き、家具は自分で避け、掃除が終わると元の場所に戻っています」


(ルンバかよ!)


俺の内心のツッコミをよそに、シルフィさんが態度を軟化させた。


「なっ!?」


完全に絶句していた。

メイド魂に火がついてしまったようだ。さっきまでの殺気はない。


シルフィさんが落ちたのを見て、モーラルは、次なるターゲットを早々に捕捉した。


「さらに、さらに、こちらは! 未来のノイズをカットする『天界の純水晶片』──置くだけ簡単! 今日から運気上々! 朝の寝坊や、予定外の来客『今日はツイてないな~』なんて一日を、まとめてなかったことに出来ます!」


それを聞いたカガミは、いつも以上に”どもり”散らかした。


「……説明が、雑すぎます……そ、そ、そんな気軽に未来を……売り物に……しないで……」


だが否定の言葉とは裏腹に、カガミの手は正直で、無意識に『天界の純水晶片』へと伸びていく。


(こいつら、チョロすぎないか?)


次に、モーラルが視線を向けたのはティアラだった。


「さて! こちらは凄いですよーっ。獣人の皆さまから『危険物指定』されかけたほど香り立つ、保存状態も最上級の『ヴィンテージ・マタタビ』です』


ティアラの反応は、びっくりするほどチョロかった。既にマタタビの香りに、ダラダラと涎を垂らし目がイッちゃていた!


「……我らは和平を望んでいるのですよ、新勇者様」


真・勇者?(本物の男ってこと?)


「モーラル! お前なかなか、分かってるじゃないか……へへ」


「分かってますとも、ええ。特に、あなたのことは、よーーーく分かっていますよ」


そう言って使節団のリーダー、モーラルが指を鳴らした。


「野郎ども! 本命の『作戦』を開始せよ!」


「うわっ、なんだこれ!?」


使節団が担いで運び入れた、巨大な長持ちが左右に割れる。中から極彩色の魔光が溢れ出し、妖艶な光の幕が広がった。


「わわわわ! なんだ、なんだー」


一瞬にしてピンクと紫の妖艶色に包まれる。

どこからともなく鳴り響く、重低音の効いた妖しい音楽。そして、煙の中から現れたのは、魔族の中でも選りすぐりだと自負する「夜の精鋭」たちだった。


「いらっしゃいませ、ユーマ様。指名は、わたくしたち全員でよろしいかしら?」


殆どトップしか隠れていない、黒いラバー製の△ビキニ姿の巨乳サキュバスが、ぐいぐい柔らかいマシュマロを、俺の胸元に押し付ける。


「うぉ……マジか! 生きてて良かったぁぁぁぁ!!」


歓喜にむせび泣く俺が、ふと視線を横にズラすと、テーブルに両手をついた鬼娘が虎柄の紐ビキニ姿で、丸々と熟れた巨大桃尻を揺らしていた。


「それっ! いいいいいいいい!!」


そこへ、清楚なワンピース姿のエルフが「私は堕落姫。今夜一緒に堕ちるところまで。堕ちてみませんか?」と艶やかな赤い唇で俺を誘う。


「お、おいおい! なんだよこれ、夢か!? 異世界ハーレムだよな? 今まさに”それ”だよなぁぁあ!?」


「本日のメインディッシュは、ユーマ様への極上のおもてなし。さあ、こちらへ……」


魔族たちは手際よく魔法で豪華なソファとクリスタルのテーブルを出現させた。女性陣がモップや水晶に夢中になっているのをいいことに、俺様は美女たちに両脇を固められ、VIP席へと拉致される。


「ユーマ様、あーんして?」


「あら、こちらの魔界銘酒もお口に合いますわよ」


「うはははー! 和平最高! 魔王ゼノン最高じゃねぇか! お前ら全員、俺の愛人枠に登録だってばよーぅ!」


高級な酒がポンポンと景気よく開き、美女たちの甘い香りと嬌声が庭を埋め尽くす。ウォーデンが遠くで死んだ魚のような目をしている横で、俺は鼻の下を限界まで伸ばし、まさに天国を謳歌していた。


だが、宴も最高潮に達し、俺がラミアのお姉さんの膝枕で「もうここに住む!」と宣言したその時だった。


「そういえば……、そろそろクロム様が帰ってくる時間ですわね」


シルフィさんが、何の気なしに口にしたその一言で、現場の時が止まった。


「なっ……前魔王クロム様が!?」


「この場を見つかったら、我ら全員、反逆者として首が飛ぶぞ!」


魔族たちの顔色が土気色に変わる。美女たちは一瞬で営業スマイルを消し、猛烈な勢いでソファやボトルを片付け始めた。


「よし、品物は渡しましたからねー! 我らは撤退します! あとは仲良くやってくださいー!」


欲望の使節団は、担ぎ上げたウォーデンを落としそうになりながら、砂塵を上げて爆走し、視界から消え去った。


後に残されたのは、山積みの空き瓶と、放置された露出度の高いドレスの姉ちゃん(の残像)そして新兵器のモップを握りしめるシルフィさん。


「……現実的に考えて、これ、おっさんにどう言い訳すればいいんだ?」


俺が賢者モードで呟くと、モップを抱えたシルフィさんが小声で答えた。


「……掃除ですわ。このエロいお酒の匂いと、サキュバスの残り香を、すべて分子レベルで分解し終わるまでは、クロム様を帰さない方がよろしいかと……」

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