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五歩目
コスタリカの街は色と匂いであふれていた。
国旗が赤と青で特徴的だ。
酸味が強いコーヒー、果物屋のバナナ、香辛料の香り、賑やかなマーケットの人々の騒音。
人々の群れが「俺だ俺だ」は生きてると血流のように蠢く。活気がある街である。
また、カーニバルの飾りを纏った子どもたちが笑い、希望、音楽が路地に反響する。
立派な教会もズラリとそびえ立つ。
マーモットが足を止めた瞬間、背後の影に抱えられた。
気づくと海。
そこはカリブ海の上にいた。
エメラルドグリーンの水が反射して
マーモットは啞然とした表情。
海面の色は魔法のようだ。
何が起きたのだろうか
海の上というのもまた、新た世界である。
亀やサメ、らしき新種の生物を目撃した。
潮の匂いと波の力で身体は翻弄されていた。
しかし突然変異
海の恐ろしさを体感するのであった。
嵐が夜を飲み込む。船は転倒寸前まで揺れる。
振り子のように、
雷と風が光と音の迷路を作り、五感が反応する。
やがて嵐は去り、
空は丸く切り取られ、光が水底を揺らす。
ここがどこかは分からない。
ただ、マーモットは生きていることを感じ、足を動かした。
メキシコのセノーテだった。




