昼飯
「皆、そろそろかなり腹が減っただろう。そろそろ飯にしよう!もちろんカナトさんも歓迎するぞ!」
ブレンネンデスの豪快な声が響くと、カナトの顔がぱっと明るくなった。
「マジか!めちゃくちゃ嬉しい!」
「ふふっ、そんなに喜ばれると、こっちも嬉しいわね」
キティンが微笑むと、セナも頷いきながら言った
「飯か……今ならどんだけでも食えそうだな」
「ふふ、じゃあ、もう少し待っててね」
そう言って現れたのは、カサブランカとリリー、そしてアキレアだった。カサブランカは腕まくりをしながら厨房から顔を出し、リリーは手際よく皿を並べている。アキレアは無言で鍋の様子を確認していた。
「料理の準備はもう少しで終わるわよ!」
カサブランカが得意げに言いながら、大鍋の中をかき混ぜる。ふわりと美味しそうな香りが広がった。
「お兄ちゃんも料理するのね〜」
キティンが興味深そうにアキレアを見ると、彼は照れくさそうにして
「たまには俺もやってみようと思ってな」
と答えた。
「よし、できたわよ!」
カサブランカの声と共に、料理が次々とテーブルに運ばれた。大皿には焼き上げられた肉、野菜たっぷりのスープ、パンとサラダが並び、中央にはスパイスの効いた香ばしいローストチキンが鎮座していた。
「うわ……すげぇな」
カナトが感嘆の声を漏らすと、リリーが微笑みながら言った
「いっぱい食べてね」
「さあ、食え!」
ブレンネンデスが笑いながら大皿を手に取ると、セナやカナトもすぐに食事を始めた。
「……うまい!」
カナトがローストチキンを頬張りながら声を上げる。セナも頷きながら言った
「さすがに疲れた体に染みるな」
「そういえば、俺の地元には『和食』っていうのがあるんだ」
ふとカナトが言うと、セナとキティンが同時に首をかしげる。
「和食?」
「おう。焼いた魚に、ご飯と味噌汁、漬物とかが基本でな。素材の味を活かした料理が多いんだ」
「へえ……焼いた魚かぁ。そういう食べ方もあるのね」
キティンが興味深そうにしながらスープを飲む。
「魚は焼くより揚げるか煮込むのが普通じゃねえか?」
セナがカナトを見ると、彼は力強く首を振った。
「いや、焼くのが一番うまいんだよ。香ばしくて、脂がじゅわっと出てきてな」
「へぇ……」
カサブランカが少し考え込むようにしながら、「焼いた魚ねぇ……試してみてもいいかもね」と呟く。
「でも、それで腹が満たされるの?」
ブレンネンデスが腕を組みながらニヤリと笑う。
「うっ……確かに量はそんなに多くないけどな。でも、食べた後の満足感はすごいんだぜ?」
「食文化の違いか」
セナは苦笑しながら再びスープを口にした。
「和食かぁ……面白そうね」
リリーが笑いながら、カナトの話を聞いていた。
食事を終え、テーブルの後片付けも済ませると、セナが立ち上がった。
「そろそろ行くか」
「そうね。今日はどんな依頼があるのかしら」
キティンも身支度を整えながら言う。
「今日はどんなクエストかな?」
セナが言いながら準備を整える。
「まぁ、どんなクエストでも今日手に入れた力を試してこい」
ブレンネンデスが腕を組んで笑い、セナたちを見送る。
「それじゃ、行ってくるわ、父さん」
「おう、行ってこい!」
キティンの家を後にし、三人はギルドへと向かった。




