ナイスファイト?
「やぁ! やぁ! やぁ! 熱い闘いだったね〜! それとも、熱い腕相撲のほうが良かったかな?」
キファは高テンションでセナに話しかけ、楽しげに顔を輝かせた。
「…やっぱり、この感覚…またこっちに来たのか。なあ、なんで今回は呼ばれたんだ?」
セナは頭を押さえながら、混乱した様子で問いかける。
「それはね〜君が条件を満たしたからさ!」
キファはニヤニヤしながら、もったいぶるように答えた。
「おいおい…条件ってなんだよ」
セナは訝しげに眉を寄せる。
「ずばり! 君が僕の与えた力…“怒りの力”を使ったからだよ!」
キファは得意げに指を立てて説明した。
「怒りの力…? 俺、そんなの使ったか?」
セナは戸惑いながら首をかしげる。
「うんうん、腕相撲の時に力が湧いてきたでしょ? あれが怒りの力。つまりね、君が怒る、イラッとする、意味不明な状況にストレスを感じる…そういう時に力が発動するわけ。
まぁ、怒りの度合いでパワーの増減はあるけどね」
キファは愉快そうに語りながら、セナの反応を楽しんでいた。
「…ってことは、俺は知らないうちにその力を使ってたのか」
セナは納得しかけたが、どこか腑に落ちない表情を浮かべる。
「…でもさ、そんな力を使って、俺…大丈夫なのか?」
「さぁね? ま、それは君次第ってことで!」
キファは軽く肩をすくめ、無責任な笑みを浮かべる。
「…はぁ。で、もういいか? 俺、帰っていい?」
セナは面倒くさそうにため息をついた。
「あっ待った! まだ言いたいことがあるんだよね〜」
キファは指を三本立てて、不敵に笑う。
「その一、君を追いかけたオオカミ、あいつとはしばらく関わらないこと。
その二、今月が終わるまで遺跡に近づかないこと。
そしてその三! “オトメの心”を少しは理解できるように頑張りなさい!」
「お、おう…って、最後の一個なんだよそれ」
セナは困惑しながらも、渋々うなずいた。
「じゃ、そういうことで!」
キファが満足そうに笑った直後、セナの意識はふっと途切れた




