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船讐  -空飛ぶ船から始まった物語-  作者: 梅犬丸
第一部 船編・獣国編
28/63

暑いお風呂


「セナくん、さっきはいきなり挑んでごめんね〜。まぁ、キティンもリリーも母さんもお風呂は上がったらしいから、俺たちも入るか!」


アキレアは少し照れくさそうに言いながら、セナに提案した。


「…はい!」


セナは少し考えた後、元気よく返事をした。


ガタァダァダァ


足音が響き、三人はお風呂へ向かう。


シュッ


ガタァン


大きなお風呂場の扉が開かれた。


「やっぱここのお風呂広いよね〜!」


アキレアは少し誇らしげに言い、顔をにっこりとさせた。


「ああ! そうだろ、そうだろ! 我が家自慢のお風呂なんだ!」


ブレンネンデスが得意げに肩を張った。


「ハァッハァッハァッ! 私が一番最初に湯船に入るのダァ!!!」


ブレンネンデスが勢いよく湯船に飛び込んだ。 その勢いで、アキレアに大量のお湯がかかる。


シュッ バシャァァァァッッン


お湯が飛び散り、アキレアはびしょびしょになって顔をしかめた。


「あああっ、父さん、そんな勢いで飛び込んじゃ…俺たちが入る分なくなっちゃうよ。しかも先に母さんたちが入ったから、父さんは一番じゃないし…」


アキレアは呆れたように溜め息をつく。


「ハァッハァッハァッ! まぁこれも家族の仲を深めるためだ!」


そう豪快に笑いながら、ブレンネンデスは突然セナに向き直る。


「ところでセナくん、うちの娘のキティンとはどうだ? 進展あったか?」


興味津々な表情で尋ねてきた。


「…ブレンネンデスさん…俺とキティンはまだ冒険仲間ですって…」


セナは少し照れくさく、顔を赤くしながら答える。


「そうか! そうか! まだ、か!」


ブレンネンデスはニヤリと笑い、満足そうにうなずいた。


「ハァッ∑(゜Д゜)、ブレンネンデスさん、それは誤解です!」


セナは焦って手を振る。


「大丈夫だ! 私はキティンとセナ君が付き合うのには賛成だからな!」


ブレンネンデスは満面の笑みで言い、どこか得意げな顔をしていた。


「ところで父さん、さっき俺とセナ君で腕相撲をしたんだ。俺の力じゃさっき負けてしまったから、父さんなら勝てると思うんだけど…やってみてくれないか?」


アキレアがニヤリと笑う。


[んえぇぇ…勝てる訳ない…]


セナは心の中で思いつつも、渋々その提案を受け入れる。


「セナ君よ…やろうじゃないか!!」


ブレンネンデスは挑戦的に微笑んだ。


「ええええ……」


セナは少し怯えたように答え、渋々応じる。


「アキレア、頼めるかい?」


ブレンネンデスが合図を送り、アキレアが試合の進行役を担う。


「ええ! じゃあ始めますよ! よーい、ドン!」


アキレアが手を合わせて合図を送る。


「ぬぅぅぅゔ」


先ほどのように力が湧いてきたが——


ドンッ


セナは、負けた。


「…勝てる訳ないよ…」


肩を落とし、少し疲れた表情を見せるセナ。


「ハァッハァッハァッ、私相手に少し粘れるだけ凄い方だ!」


ブレンネンデスは豪快に笑い、セナを褒める。


「そうだね、父さんだって今何レベルだっけ?」


アキレアが興味深げに尋ねた。


「私は今…12だったかな? セナ君は何レベルなんだ? アキレアと互角にやり合えるってことは、5〜7くらいはあるんじゃないか?」


ブレンネンデスは、セナの力量に少し驚いたような表情を浮かべる。


「俺は…2です」


セナは顔を赤らめ、恥ずかしそうに答えた。


「ええええ! 俺、自分より歳下の、しかもレベルが5も離れてる相手に腕相撲負けたのか…」


アキレアは驚き、目を大きく見開いて口を開けた。


「そろそろ熱くなってきたし、上がるか〜!」


ブレンネンデスはお風呂を出る決意を固め、立ち上がる。


ガタァン


シュッ


ガタァダァダァ


お風呂場を出るみんなは、それぞれ満足げな顔をしていた。


「ああ! 良い湯だった!」


ブレンネンデスは伸びをしながら、満足そうに言う。


「なら、俺は先に寝ます! おやすみなさい!」


セナは部屋に戻る準備をしながら、にこやかに言った。


「おやすみ、セナ君」


アキレアとブレンネンデスがセナに向かっておやすみの挨拶をする。


ガチャ


「キャァッ…って、何よセナか…驚いたわよ、本当、部屋開けるときはノックぐらいしなさい!」


キティンは驚いた表情を浮かべ、セナを睨んだ。


「ごめん、ごめん。ところでなぁ、キティン…今着てるの寝間着?」


セナは少し照れくさそうに尋ね、目をそらす。


「そうだけど…」


キティンは恥ずかしそうに目を逸らし、頬を赤らめながら答えた。


「似合ってるじゃん。可愛い!」


セナはにっこりと笑い、キティンを褒めた。


「いきなり何よ// もう…子供は早く寝なさい。背伸びないわよ」


キティンは顔を赤くして、照れながらもつっけんどんに言う。


「そうだな…おやすみ〜」


セナは軽く手を振り、部屋を出た。


「全く…// …たまには嬉しいこと言ってくれるじゃない」


キティンは照れ隠しをしながら、にんまりと笑った。


[ん…この感じ……意識が…]


セナはその瞬間、意識がぼんやりとしていくのを感じた——。



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