表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/31

友達視点②

パーティー終了後、リリスからの何らかのお誘いがあるのでは無いかと警戒していたが、全く連絡が来ないことに胸を撫で下ろした。


パーティーから一週間後、マリンとジェイド王子の婚約が発表になった。


母はその発表に驚いていたが、ゲームでマリンとジェイド王子の婚約を知っていた私は大して驚かなかった。


しかし、リリスの取り巻きルートを回避することはできたが、私の死因はマリンによる無差別攻撃。


マリンが王子の婚約者になった時点で私の死亡確率は高い。


今度はどうすれば学院に行かなくてすむか、頭を捻っていたある日、連絡も無しにクォーツ公爵とマリンがやって来た。


「アンバー伯爵、急な訪問誠に失礼した。

実は、私の娘がどうも貴方の娘に用事があるらしく……急な訪問になってしまった」


急な訪問に、目を白黒させている父に、クォーツ公爵は謝罪の言葉を口にした。


どうやら用事かあるのはマリンで、その用事とやらは私に関係しているらしい。



「……え?」


予想外の事態に令嬢らしからぬ間抜けな声が出でしまった。


私に用事?何?


私に何かやった?


私はあのパーティーではじめてマリンと出会って、あれ以来マリンとは顔も合わせていない。


はっ!

もしや、あの時リリスから助けたのだから、あのときの借りを返せってこと!?


「ミランダ様、ジェイド王子のパーティーで」


やっぱり、あの時の借りをかえせって!?


「ミランダ様が」


いやーーーーー!助けてっ


「身に付けていました、あのコサージュはどこで買われた物なんですか?」


…………………


「……コサージュ?」


あの、私の手作りコサージュがどうかしましたか?


「……教えてくれませんか?」


固まってしまった私を見て、マリンは泣き出してしまった。私と父、そしてその場にいたアンバー家の使用人全員が慌ててしまった。


ただ一人、苦笑を浮かべているクォーツ公爵が、マリンの涙の理由を教えてくれた。


あのパーティーで、私が着けていたコサージュをマリンは大変気に入ってしまった。


同じものを手に入れようと、首都中の雑貨屋と仕立て屋を探し回ったが見つからなかった。


首都で見つからなかったので、アンバー伯爵家の領地まで出向き、領地中の雑貨屋と仕立て屋を探し回ったがそれでも見つからなかった。


それで、わざわざアンバー家までやって来たらしい。


「……たくさんありますので、気に入った物がありましたら、差し上げますよ?」


「………たくさん持っていらっしゃるの?」


私の言葉に、マリンは暗に「ズルい」というニュアンスを匂わせた。


「ええ、手作りなのでたくさんありますよ。こちらです」


手作りの言葉に、驚くマリンの手を引いて、自分の寝室に案内した。


寝室には、コサージュだけでなくシュシュや編みぐるみも置いてある。


あれ以来、裁縫にハマってしまった私は、大量に布・毛糸雑貨を量産している。


「わぁ!凄いわ!これ全てミランダ様の手作りなんですか?」


寝室に入るなり、マリンは頬をピンク色に染めて興奮していた。


編みぐるみを手に取り、抱き締めたこと思うと、次はコサージュを胸に着けて鏡で姿を確認している。


「あの……ミランダ様」


一通り、寝室にある物を手に取ると、マリンはもじもじしながら私に話しかけてきた。


コサージュだけでなく、他のものも欲しくなったのだろうか?


もちろん、マリンが欲しいと言うものは全て差し上げるつもりだ。



「私に作り方を教えてください。

あと、その………


私とお友だちになってください!!」


顔を赤くして言うマリンの姿に胸を撃ち抜かれた。


ゲームとのあまりのギャップに萌えてしまった。


「ええ!もちろん!作り方教えます。

それに、こちらこそ宜しくお願いします」



私はマリンに二つ返事をした。


そして、私は胸に決めた。マリンが闇落ちしないように支えようと。


寝室で何を作るか相談したあと、父達がいるサロンへ戻った。


仲良く手を繋いでサロンに入ると、クォーツ公爵は私とマリンを見て微笑んだ。


その後、マリンは毎週末アンバー家を訪れ一緒にコサージュや編みぐるみを作った。


しかし、王妃教育が忙しくなり、アンバー家を訪れる回数が激減した。


たまに送られてくるマリンからの手紙のは、「ミランダに会えなくて寂しい」と書かれていた。


マリンを一人にしてはいけないと思い、父に頼み込み、首都のアンバー家で暮らすことになった。


その事を手紙でマリンに伝えると、喜びの返事が来た。


父が首都に戻るタイミングで、私も首都へ行くことになった。


クォーツ公爵の計らいで、私もクォーツ公爵家でマリンと一緒に勉強することになった。


まぁ、国政に関わることや王妃の必殺技?に関する勉強は受けることはできなかったが。


私は、その時間を活用しマリンへ可愛い雑貨を作って贈った。




マリンと一緒に過ごすうちに、マリンについてわかったことがあった。


ひとつは、とても可愛いもの好きだということ。次期王妃という立場上、機能的な物を身につけることが多いが、私の手作り編みぐるみを喜ぶことからも分かるように、本当は可愛い物が大好きだ。


一番驚いたことは、決してマリンは天才では無いことだ。人一倍努力している。

特に、剣はとても苦手で騎士団長による訓練のあとも、一人で剣を振るっている。


マリンの努力を知らない人は、マリンを天才と言う。


先生が優秀だから出来て当たり前と陰口を叩く人もいる。


私は、その一人一人の顔を覚え、将来報復することを決めた。



かなり長いですが、お付き合いお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ