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Chime ―チャイム―   作者: 夏影
第二章 ライバル
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第十五戒『手蔓の逆らい』

 今回ばかりは宇宙のように心が広いこの神も腹を立てざるを得ない…


 なぜなら…!!


「剣岳はどこ行った!まだ次の作戦立てていないにも関わらず、平然とどこかに消えやがる!この神に逆らう気か!!?」


 今までもそうだが、剣岳は勝手な行動が多すぎる!!しかも今回は大事な時なのにいないし!


「…逆らったんじゃないの?」


「んだと!?てめぇ神の貴さが分からんのか!?」


「あなたこそてめぇとは何よ。私の高貴さが分かってないのはあなたの方よ。雅様とでも呼びながら三万回土下座しなさい」


「神は全てのものの頂だぞ!?土下座させようとはいい度胸ではないか!!」


「全てのものの頂なら礼儀があるはずよ、土下座もできないなんて…三億回に増量ね」


「何時間かかると思ってるんだ!一回何秒だ!!」


「あらやる気満々じゃない。三秒くらいでいいんじゃないかしら」


「馬鹿言うな!やる気など更々無いぞ!人間の体力的にペースが落ちることと眠気を考えずに土下座三秒ずつ、間を一秒ずつ入れても20000000分!実に14日程度かかるぞ!?そんなに体力が持つと思うのか?それを貴様は待てるのか!?」


「…リアルな数字出さないでよ…待つわけないじゃない、監視カメラ付けて後で3倍速で見るわよ。…これじゃ土下座の意味ないから却下にしてあげるわ。あいつを見習って私の高貴さを理解することね、貧乏神」


「…こ、この神にそんなことを言うとは…貴様に鉄槌てっついを下してやろうではないか!!」


「鉄槌を下すですって?…いいわ。返り討ちにしてやるから」


「「ギャーギャーワーワー」」


  『ドカッ バキッ グシャッ チーン』


「『何かいけない感じの音してるし早く帰りたい』と妖精が呟いております…」


「…らついこなだむだーりふにうとんほ」


「『そんなことして何になる?時間の無駄だよな』と妖精が囁いております」


「そうね。私という高貴な人が危うくこの厄神のレベルになってしまうところだったわ。何事も早い方がいいじゃない」


 くっ…厄神とか何とかは置いといて…正論だ。こんなことをしている場合ではなかった…


「…すっかり忘れていたが、一体剣岳は何をしているんだ!!」


 まずあいつがいないと進まないではないか!


 逆らったというのなら土下座三億回の刑罰だ!

 …14日かかるんだったやめておこう


「そういえば…『郁は和の味方になった…』と妖精たちが噂していました…」


 …なんだと!!!?


 青梅和のこと大嫌いと言っていたあいつがか…!?


 何故だ?嫌いだとわざわざ敵視した人物に何故味方するんだ?高度な罠でも作るつもりか?


 と、とりあえず この神に逆らうとはいい度胸だ…


「まさかあの郁が裏切るなんて……また作戦を立て直す必要があるわね…」


「そうだな…こうなったらあの作戦を使うしかないな…」


「あら、珍しいわね…あんたが作戦をたてるなんて」


「『その作戦とはなんなのですか…?』と妖精が尋ねております」


 …まあ大した作戦ではないんだが…


「ふっ…それはだな、一葉日向たちに決闘を申し込むんだ!!」


「「……!!

(それって作戦なの?/ですか?)」」


 …うん、視線が冷たいな。分かってたよ。


 …いやいや、やはりこの神の考えた作戦だからな! 成功する…いや、100%成功する!!


「よし!それでは、準備をするぞ!!」


「ええ、やるからには徹底的にやらせてもらうわ」


「…なかんえうこはこどねのうょき…」



 一葉日向、覚悟していろ!

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