第96話 禁忌魔法
第2王女ルシアは、ドメーヌ城の中庭を眺めている。
芝生が朝霧に霞んで見えた。
日本から持ち込んだ桜の木も大きくなっている。
小さな羽根の鮮やかな黄色い蝶が飛んでいる。
ルシアの顔前を無邪気にひらひらと舞い空高く消えて行った。
ルシアは首を傾げセーラに尋ねる。
セーラは首を横に振って答えた。
ルシアの隣には、緑髪の秘書セーラと黒髪の秘書見習いのルニャが寄り添って立っている。
セーラがルニャの教育スケジュールが順調に進んでいることを伝えルシアを喜ばせた。
ルニャは、そんなルシアを見つめて心の中にルシアの温もりを感じる。
「ルニャ、今日も武道場に行くの」
「はい、その予定なっています」
「じゃあ、私もお付き合いするわね」
「ルシアさまがですか」
「そうよ。狭い部屋にいると身体が鈍るわ」
セーラはルシアの気まぐれに翻弄されながら、傍観することを心に決めた。
「その前に朝食行きましょう」
ルニャは王女たちが利用しているディナールームすら見たことが無かった。
まさか、王女に誘われるなんて・・・・・・。
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秘書セーラが見習いのルニャに説明した。
「ドメーヌ城にはいくつものディナールームがあるのよ」
「はい」
「ブレックファーストルームは無いの
ーー 秘書は入り口横にある別室で待機するのよ」
「はい、セーラ先輩」
「ルニャ、向こうに到着したら、入り口隣の部屋で待機しましょうね」
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第2王女ルシアがセーラを呼び止めた。
「セーラ、正式にはあなたの言う通りよ」
「はい、ルシアさま」
「でもね、今は時間外で誰もいないわ」
「はい、そうなります」
「だからね、今日は、私たち3人と日本からの来訪者も同席させるわよ」
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執事ダイヤがキャンニャを連れルシアの部屋をノックする。
秘書セーラが扉を開けた。
「ダイヤさま」
「ルシアさまから依頼で参りました」
隣でキャンニャが微笑んでいる。
ルシアが後ろから声を掛けた。
「今日はね、あなたたちが私を警護するのよ。だからね、あなたたちも同席できるわよ」
ダイヤは意味を理解出来ず、少し離れてセーラに尋ねた。
「ーー はい、そう言うことなら、お付き合いします」
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ドメーヌ城の廊下を執事ダイヤが先導している。
メイド長クローラの姿はない。
王女の担当はクローラと秘書が任されていた。
「クローラさまは」
「ダイヤ、クローラはメリウスの新しい任務で、スペードさんの処よ」
「ああああ、あの件ですか」
「詳細は聞いていないわ」
ルシアは不機嫌そうにダイヤに伝えた。
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スペードとクローラはメリウスからの報告を聞いた。
「そう言うわけで、容疑者が覚醒するのを待っています」
メリウスはフェリカに尋ねた。
「あの女はどうなっている」
「大丈夫です。気付いていません」
「クーニャとザードが気になるけど」
「今は私服兵を従えて待機しています。再教育棟には入っていません」
「フェリカ強制覚醒魔法を使いますか」
「あれは禁忌中の禁忌魔法ですよ」
「フェリカ、目の前の障害を優先しないと」
フェリカとメリウスは瞬間転移魔法で消えた。
第96話 禁忌魔法
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次話エピソードは、
「第97話 消費期限切れの処分品 」
「魔法使いと王女の時空飛行〜女子高生メリウスと王女ルシア
〜大魔法で異世界を駆け抜ける〜」
次話が準備出来次第、
順次公開しています。
三日月未来
(みかづきみらい)




