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魔法使いと王女の時空飛行〜女子高生メリウスと王女ルシア〜大魔法で異世界を駆け抜ける〜  作者: 三日月未来(みかづきみらい)


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第95話 緑色の風

 緑色のパンツスーツのセーラは、紺碧色のパンツスーツのルニャを引き連れ、ドメーヌ城地下武道場に到着した。


 夢月零は、双子の姉の雫と朱雀茜の稽古を見学している。

担任の優翔玲子の隣には女優の早乙女沙織、南香織、小金崎隼人たちが見守っていた。


 朱雀茜は、日本の朝霧女学園剣道部の顧問である。

日本から時空トンネルを抜け異世界に滞在中の日本人たちは限られた環境下で余暇を楽しんでいた。


 訪問者たちも城から支給されたパンツスーツを着用している。


⬜︎⬜︎⬜︎


 ルシアの秘書セーラは、お稽古の中断を待って、茜に声を掛けた。


「茜さん、ルシア王女の秘書のセーラです」


「はい、ルシアさまから伺っています」


「今日は、相談がありまして」


「さっき、ルシアさまから魔法通信を受けて聞いております」


 日本からの訪問者たち全員にメリウスが魔法スキルを与えていた。


 セーラは、ほっとした表情を浮かべる。


「その子に護身術ですね」


「はい、護身魔法に頼る前に護身の基本をお願いしたいと思います」


 ルニャはセーラと茜の会話を理解できないでいた。


⬜︎⬜︎⬜︎


 雫がルニャに駆け寄り、竹刀を手渡す。


 メリウスがアイテムボックスに入れて日本から持ち帰った手土産の竹刀だった。


 雫は、ルニャに剣道の作法を伝え練習を始める。

茜はルニャの動きに目を見張り尋ねた。


「あなた、剣道を知っているの」


「いいえ、知りません」


「じゃあ、どうして」


「なんていうか、無意識が、こんな感じかと感じるんです」


 茜は思い出す。

昔もあった同じパターン。


あの時の人は転生者だったが・・・・・・。


⬜︎⬜︎⬜︎


 稽古を見ていた小金崎隼人が茜と雫に声を掛ける。


「すみません。先生」


「あら、小金崎さん」


「僕も参加させてください」


「いいけど、誰とされますか」


「師範の茜先生と是非」


茜は、少し考えて小金崎に尋ねた。


「剣道のご経験は」


「高校時代に少し」


 茜はルニャと雫の稽古のあとで小金崎の相手をした。


⬜︎⬜︎⬜︎


「香織、小金崎さんって有段者じゃなかった」


「沙織さん、どこで聞いたの」


「東陽制作のホームページじゃなかったかな」


 茜師範と小金崎の練習試合が始まった。

雫が審判を務める。


 雫は、2人の素早い動きに終始圧巻された。


「小金崎さん、あなた」


 小金崎は照れながら言った。


「もう、昔のことです。身体が覚えているようですね」


朱雀茜は、ルニャの指導を小金崎に任せたいと思った。


茜は躊躇なく小金崎にお願いしてみた。


「先生、じゃあ3人でしませんか」


 黒髪のルニャは蚊帳の外で怪訝な表情を浮かべている。


⬜︎⬜︎⬜︎


 緑髪のルシアの秘書セーラは魔法通信でメリウスを呼び出していた。


「メリウスさん、ルニャの護身術を始めたの」


「ああ、ルシア王女の件ですね。聞いています」


「護身魔法の前の基礎作りです」


「なるほど、それは大事です」


「メリウスさん、今日は」


「容疑者の回復待ちが想定外でした」


 メリウスの横でフェリカが口笛を吹く。

妖精がドメーヌ城に爽やかな緑色の風を届けていた。


第95話 緑色の風

お読みいただきありがとうございます。


次話エピソードは、

「第96話 禁忌魔法」


「魔法使いと王女の時空飛行〜女子高生メリウスと王女ルシア

〜大魔法で異世界を駆け抜ける〜」


 次話が準備出来次第、

順次公開しています。


三日月未来

(みかづきみらい)

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