第89話 妖精フェリカの庇護の下で
ドメーヌ城避難棟地下の黄金ルーム。
「メリウスさん、陛下がお待ちでございます」
朝霧女学園の制服姿のメリウスは筆頭執事に付き添われて黄金ルームに入った。
転移魔法以来の2度目の入室である。
メリウスの隣には、同じ制服姿の妖精フェリカがいた。
「さあ、こちらです」
メリウスとフェリカは中央に置かれている大きな円卓テーブルに案内された。
ルーク・ドメーヌ国王陛下の左側には、前国王のシャメロン・ドメーヌ、その横には娘のシャロン嬢が隣席している。
コットン第1王女とルシア第2王女は国王陛下の右側の列に着席した。
大きな円形テーブルを囲んだ家族会議に見える。
和やかな雰囲気の中にメリウスとフェリカが案内された。
「最初にシャメロンに紹介しよう。こちらが大魔法使いのメリウスさん、そしてフェリカさんです」
「初めまして、私がルークの兄のシャメロンでございます」
「恐れ入ります。メリウスでございます。こちらが妖精のフェリカさんです」
「ーー フェリカでございます」
⬜︎⬜︎⬜︎
ルーク国王が立ち上がり話し始めた。
「さて、魔法省の分割解体は済んだが犯人が逃亡している
ーー メリウスさんに尋ねたい」
「はい、なんなりと」
「魔法省は消えた。犯人は逃亡している」
「これで良いか」
「陛下の仰る通りでございます」
「メリウスの見解を教えてくれないか」
「転移フィルターは機能していましたが漏れたのが現実でございます」
「漏れたーー それは」
「おそらく、情報の流出か。魔法省の手練れの存在が考えられます」
「その手練れは何処に」
「再教育棟かと」
「何故か」
「おそらく、善の魂の擬装魔法でフィルターを通過かと」
⬜︎⬜︎⬜︎
水色のドレス姿の王女ルシアが立ち上がった。
「お父様、メリウスに尋問しているように見えますわ」
紫色のドレスの王女コットンも立ち上がり、ルークを責めた。
「ルシア、コットン、言い方が悪かった。父を許してくれるか」
ルシアは姉のコットンを見てアイコンタクトをして微笑んでいる。
「それで、お父様、あの時
ーー メリウスが善悪フィルターを使わずに実施していたら、冤罪が起きていたわ」
「ルシア、でもフィルターが悪用された結果になった」
「そうよ。魔法省に手練れがいることは承知していたはずよ」
「メリウスさん、これからどうすればいいか。教えてくれる」
⬜︎⬜︎⬜︎
メリウスは痕跡魔法の調査結果を陛下に伝えた。
「メリウスさん、良い考えはありますか」
「はい、痕跡魔法で発見された男女です。小物ですが利用できると思います」
「その男女は、何処に」
「城に隣接するカフェに出入りしています」
「じゃあ、メリウスはその2人組の尋問を考えているのかな」
「はい、陛下の仰る通りでございます
ーー 闇雲に再教育棟の人間を探すよりは良いかと」
「それで、メリウスはどうしたい」
「久しぶりにアレをしましょう」
「まさかメリウス、供述魔法か」
「陛下、左様でございます」
「メリウス、あれは禁忌魔法じゃなかったかな」
「陛下の仰る通りでございますが、フェリカが同席します」
「なるほど、妖精の庇護の下なら大丈夫そうだ」
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この小説
「魔法使いと王女の時空飛行〜女子高生メリウスと王女ルシア
〜大魔法で異世界を駆け抜ける〜」
次話が準備出来次第、
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三日月未来
(みかづきみらい)




