第86話 ドメーヌ城の魔法車
87話、88話、89話の下書き準備が完了しました。
「第86話 ドメーヌ城の魔法車」を公開します。
この小説
「魔法使いと王女の時空飛行〜女子高生メリウスと王女ルシア
〜大魔法で異世界を駆け抜ける〜」
次話が準備出来次第、
順次公開しています。
三日月未来
(みかづきみらい)
港の見える公園の芝生が眼前に広がって見える。
「メリウス、確認はどうなったの」
「ルシア王女、それは場所を選びませんから」
「じゃあ、これからなの」
「はい、そうなります」
「ルシア王女、メリウスさんは大魔法使いですよ」
「フェリカ、忘れていたわ。あなたとメリウスの力を」
ルシア・ドメーヌ第2王女が異変に気付いた。
車の外に目を送ると、青空が広がっている。
港の見える公園のベンチが真下小さく見えた。
「メリウス、フェリカ、この車、なんか変よ」
「ルシアさま、燃料ありませんから変ですね」
「燃料、意味分かりませんが」
「普通の車は燃料で動きます」
「メリウス、じゃあ」
「この車は魔法で動いています」
「ええええ」
「はい、空飛ぶ魔法の絨毯って知っていますか」
「御伽噺で聞いたことくらいあるわ」
「ルシアさま、空飛ぶ魔法車の乗り心地は如何でしょうか」
ルシアはメリウスの言葉に目眩を感じた。
ランティス王子がルシアの水色のパンツスーツを掴む。
「ランティス、どうしたの」
「真下にドメーヌ城の白樺の森と池、そして入り口の跳ね橋が見えているんだけど」
「わあ、綺麗」
「ルシア、そういうリアクションですか」
「だって、綺麗なんだから仕方ないじゃあない」
ルイ・ザード大隊長がメリウスに困った声で言った。
「メリウスさん、どうすればいいんですか」
「ザード大隊長、降りたい場所を心の中で念じてみてください」
「分かりました。やってみます」
ザードは、ドメーヌ城の玄関前を魔法スキルで強く念じた。
銀色の魔法車がドメーヌ城社交本部玄関前の大きな広場に静かに到着した。
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社交本部の執事やメイドが異常事態に気付いた。
執事見習いが3人、メイドが3人いる。
メイドのひとりが執事見習いに言った。
「上司に報告しないと」
「分かりました。私の方でも対処します」
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ドメーヌ城に隣接するカフェの怪しげな男女。
「目の錯覚か大きな鉄の塊が空から降りてぞ」
「私も見たわ」
「魔法省に報告しないと」
「でも、魔法通信が繋がらないわよ」
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ドメーヌ城地下避難室の黄金ルーム。
「ーー なに、社交部本部前に未確認飛行物体」
なにも知らないスペード執事は狼狽えた。
同じ部屋でクローラも同じ情報を受けた。
「スペードさま、どうしますか」
スペードの頭は混乱し、なにも閃かない。
スペードはクローラに言った。
「今、メリウスさんと連絡出来ないか」
「いいえ、無理です」
「じゃあ、どうする」
「其処へ訓練を受けたメイドを数人送り確認したいと思います」
「分かった、今はそれでいい」
クローラメイド長は部下に指令を出した。
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メリウスがフェリカに言った。
「メリウスさん、もうばれてしまっていますね」
フェリカなら記憶の封印も朝飯前なことをメリウスは知っている。
「フェリカ、城内の目撃者の記憶を封印してくるか」
「メリウスさん、喜んで」
フェリカの全身が髪と瞳の色に変わり緑色の光に包まれる。
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ルイ・ザード大隊長が魔法車から降りた。
ルシア第2王女に手を差し伸べる。
国王秘書のクーニャがルシアの後に続く。
ランティス王子、ティラミス王子も魔法車を降りた。
最後にメリウスとフェリカが降りた途端、銀色の車体が消えた。
ルシアは目を擦り、メリウスに言う。
「魔法車が消えましたが」
「ルシア王女、魔法車ですよね」
「はいそうですが」
「魔法車は変幻自在なんですよ」
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三日月未来




