第81話 千切れた魔法省の旗
第82話の下書きが出来ました。
「第81話 千切れた魔法省の旗」を公開します。
次話準備が出来次第、順次公開しています。
みかづきみらい
地下避難棟がある地下の黄金ルーム。
中央に置かれた会議テーブルに、ルーク・ドメーヌ国王陛下がシャメロン元陛下が厳しい表情で対峙している。
シャロン嬢、コットン第1王女も最終確認に同席した。
国王秘書のたターニャとサーニャは筆頭執事スペードと端で待機する。
クローラメイド長と部下は出入り口の私服兵の近くで警備に参加した。
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「おそらく、今日を過ぎれば魔法省は消える。
ーー ただ、分割はうまくいくのか」
「ルーク、魔法省の機能は既に移管を完了しています」
「ということは」
「空っぽの箱物が悪人と残っているだけです」
「その厄介な悪人だが、どうする」
「ドメーヌ王国の法律では島流しです」
「謀叛に対して手緩くないか」
「ルーク、他に何かあれば」
「ドメーヌには切り札がある」
「というと、伝家の宝刀か」
「いいえ、朝霧女学園の女子高生」
「ーー 意味が分からないが」
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シャメロンの娘のシャロン嬢が口を挟む。
「お父様、その女子高生を知っているわ」
コットン第1王女がシャロン嬢に言った。
「その女子高生は、今、妹のルシアと一緒にいるわよ」
「ええええ、第2王女様と一緒ですか」
国王陛下が咳払いをした。
「コットン、その先は私がシャメロン兄上に説明しよう」
「ルーク、その女子高生は」
「姿だけ見ても分からないよ。彼女は我がドメーヌ王国の救世主だ」
「ルーク、冗談を言っている状況じゃないが」
「彼女は大魔法使いなのだよ」
「ーー 大魔法使いですか」
「時空をも飛び越える奇跡の魔法使いです」
「ーー なに禁忌の魔法じゃないか」
「禁忌でも彼女には敵わない。たとえ100万の軍隊でもな」
「ルーク、分かったけど。魔法省の悪人の島流しと繋がらないんだが」
「私も分からないがメリウスに任せている」
「メリウスって」
シャロン嬢が口を挟む。
「彼女が朝霧女学園の女子高生、メリウスよ」
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「フェリカ、アレの準備はいいか」
「メリウスさん、タイミングが合えば大丈夫です」
「フェリカ、ルシア王女をお願い」
「メリウスさん、任せてください」
メリウスはドメーヌ城の状況を確認しに瞬間転移魔法を発動した。
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避難棟の地下室にメリウスが現れる。
シャメロンが目を白黒させ狼狽えた。
シャロン嬢が笑顔でメリウスに駆け寄る。
「メリウスさん、今、あなたのお話をしていたのよ」
「シャロン嬢、ちょっと今は」
「シャロン、メリウスは忙しいのよ。分かる」
「コットン王女、ありがとうございます」
メリウスは挨拶して、スペードに確認した。
「メリウスさん、国王が計画を承認しました」
メリウスは国王を見て挨拶して尋ねた。
「悪人の処置ですが」
「メリウス、私はあなたに任せたい」
「私にですか」
「メリウスに任せる」
「私は、時空島流しを考えています」
「それは」
「時空間の溝を永遠にぐるぐる周回します」
「というと、時空間では時が停止しています」
「分からないのだが」
「永遠に抜け出せない空間です」
「それは中間世界か」
「いいえ、中間世界ではありません。中間世界は死者の世界ですから」
「メリウスは、最終確認に訪れたのじゃな」
「はい、包囲も避難も完了済みです」
「証拠は」
「特殊部隊が差押えたと報告を受けました」
「メリウス了解した。ルシアたちは大丈夫かな」
「妖精フェリカと一緒ですから問題ありません」
「分かった、あとで魔法通信できるか」
「多分、ザード大隊長が」
「そうか、それで良い」
「では、陛下失礼します」
メリウスは瞬間転移して消えた。
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「メリウス、何処に行ってたのよ。心配させないで」
「ルシア王女、陛下と最終確認をしました」
メリウスの説明を受けたルシア。
「それって、まるで判決じゃない」
「いいえ、悪人には自業自得が待っています」
傍でクーニャが笑った。
魔法省の高い棟に陽射しが降り注いでいる。
浦風で魔法省の旗が千切れて青空に舞う。
旗を見上げた警備の役人が指を差しながら呟いた。
「アレ、縁起悪くねえーー 」
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三日月未来




