第75話 王女ルシアの杞憂
本文後半にあとがきを入れました。
76話の下書きが終わったので
75話を公開します。
みかづきみらい
ドメーヌ城の中庭が見える通用口で双子王子が王女の到着を待っている。
私服姿のランティス王子とティラミス王子はルシア第2王女に呼び出されていた。
姉のコットン第1王女は謁見の間で日本からの滞在者を応対することに決めている。
「ランティス、私はお姉さまが反対してもメリウスを迎えに行くわよ」
「ルシア王女、それがメリウスの助けになると僕は思わないけど」
「分かっているわ。
ーー でもドメーヌのために頑張っている女子高生よ。
ーー この国の王女が何もしないのはおかしくない」
ランティスはティラミスに計画を告げる。
「そうだな。予備兵に協力を仰いでみよう」
「何人くらいになる」
「時間の関係で30人なら確保できる」
「まあ、王女の身辺警護だけなら充分だろう」
「2人とも、なにグズグズしているのよ」
「ルシア王女、今、馬車を手配しています」
「そう、分かったわ」
ルシアは水色のパンツスーツに合わせたブラウスの襟を気にしていた。
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コットン第1王女は、日本からの滞在者を謁見の間に呼び集めた。
その傍にはメイド長のクローラが付き添っている。
クローラの下には、10人のメイド班長と100人のメイドがいる。
110名とクローラの直属部下10名を加えた120人の精鋭部隊。
その半分がドメーヌ中央棟に近い謁見の間に集結した。
城内の非常時体制は解除されていない。
残りの半分はルーク・ドメーヌ国王と筆頭執事スペードの管理下で待機していた。
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城内の状況を理解していない小金崎隼人がクローラに質問をしようと立ち上がった。
クローラの部下が直ぐに小金崎を制止する。
「小金崎さん、あなたたちは王女の来賓客として此処にいます。
ーー ただし、ドメーヌ城内では第1級非常時体制が発令されて
ーー 自由行動が制限されています。
ーー ご理解頂けますか」
メイド長クローラが、部下に言った。
「まあ、日本の方に無理難題を言うのはやめましょう。
ーー 限られた区域内なら良いでしょう」
クローラの言葉を聞いた小金崎は礼をして着席した。
優翔玲子の同窓生の早乙女沙織は小金崎監督の失態を見て見ぬ振りをしている。
玲子の同僚の朱雀茜は、剣道部顧問の風格で状況を見守っていた。
夢月零の双子の姉の雫は、師範の茜の横でじっとしている。
来訪者は客室付きメイドから渡されたドレスに着替えていた。
小金崎は指定のスーツを着用している。
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ルシア第2王女の双子の姉コットンがメイドを呼んだ。
第1王女のコットンは紫色のディナードレスに着替えていた。
「みなさんをディナールームにご案内して上げてください」
特別班の鮮やかな濃い水色に白いストライプが入っているメイド服の女が5人、壁際に並んでいる。
コットンの指示を受けメイドを先頭に日本からの滞在者たちは謁見の間を出た。
腰の中央にはリボンに似たピンク色の大きな鳳蝶が付いている。
ドメーヌ城内の非常時の合図だった。
リボンに見せ掛け仕込まれた武器を知る日本の滞在者はいない。
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「ザード、これからどうするの」
「クーニャ、メリウスと相談して観光客の安全を優先したい」
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あとがき
日本からの滞在者
小金崎隼人
東陽制作の番組ディレクターで菱田財閥の御曹司(46話)
早乙女沙織
女優、優翔玲子ゆうがれいこ の同窓生で元演劇部の部長(46話)
南香織
小金崎の婚約者でスタッフ(48話)
山女京子
小金崎邸の家政婦(48話)
夢月雫
零の双子の姉(58話)
朱雀茜
朝霧女学園剣道部顧問 玲子の同僚(62話)
夢月邸の五人の家政婦(60話)
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三日月未来




