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救われないラスボスに転生したので運命を変えて幸せになります  作者: まにゅまにゅ
第2章 ミラちゃん奮戦記

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89 ミラの短剣術

「ねぇ、ロゼリアちゃんは討伐依頼受けないんですか?」


 ロゼリアがいつものように獲物を換金していると、受付でそんなことを言われた。


「ええ、これでも十分に稼げていますし、討伐となると野営が必要なときもありますわ。それでは学業が疎かになってしまいます」


 ロゼリアはいつもの常套句で受付嬢の話を断る。しかし今日の受付嬢は一味違った。


「それでしたら、今度学園で連休がありますよね? その時に受けてみてはどうでしょう」


 もうじき王立アカデミーは3連休に入る。そのためそこを通っている冒険者などは稼ぎ時でもあった。


「そう、ですわね……。確かに討伐は早い内に経験を積むべきだとは思いますが……」


 問題はそういった生徒達は既にグループができている、ということだった。それにそういった生徒達と比べても、ロゼリアの実力は頭1つ2つ飛び抜けている。


 つまり、連携が取れず、おんぶに抱っこをされるのが関の山なのだ。


「聞きましたよお姉様!」

「うわっ!?」


 受付嬢と話していると、いきなり後ろから声がかけられ抱きつかれる。

 自分をお姉様と呼ぶ生徒。そんな生徒は1人だけである。


「ちょ、ちょっとミラ?」

「お姉様ー、私と組んでくださいよぉ、お願いします」


 背中に頬ずりをしながらミラが猫なで声でお願いする。


「い、いや、ミラ、あなた戦えるの?」


 ミラは入ったばかりの1年生。貴族でもないのに戦える力があるとは思えなかった。


 それでも軽装備ではあるが、最低限の防具は身につけていた。


「ふっふっふっふっ、私はこれでも短剣が得意なのです。なんでしたら今からゴブリンでも狩りにいきませんか? 魔石を売ればお金になりますし」

「そうね、たまにはいいか」


 ゴブリンでも数匹程度ならミラも守って戦えるだろう、とロゼリアは了承した。


「やった、お姉様と討伐ですね!」


 ミラは嬉しそうにきゃるーん、と組んだ手を頬に当てた。


 そして2人は森に入る。

 もうじき日が暮れるため、森の浅いところを歩く。


 そんな場所でもゴブリン程度ならちょくちょく見かけられるのだ。


 2人は茂みの中を隠れるように移動する。すると、少し離れた所に2匹のゴブリンを発見した。


「いたわ、2匹ね。2匹ともやる?」

「お任せくださいお姉様! ではいきます!」


 ロゼリアが確認するやいなや、短剣を両手に持って飛び出す。


「やああああっ!」

「ギギィッ!?」


 ミラの掛け声に気づき、ゴブリンが棍棒を手にした。そして二手に分かれてミラを挟み込むように迎撃する。


「必殺、ヲタ芸乱舞!」

「ギギィッ!」


 その動きはあまりに奇怪だった。

 踊るように、という形容の仕方があるが、確かにミラは踊るようにして短剣を振り回す。


 問題はそれがヲタ芸なことだろうか。両足をしっかり地面に付け、短剣をクロスさせて棍棒を受け止めると、流れるような動きで反対側のゴブリンを短剣で刺す。


 そこから腰を回転させ、もう一匹のゴブリンの腹を薙いだ。

 柔軟な上半身の回転を活かし、2匹のゴブリンを次々に刺し、切り裂いていく。


「トドメ!」


 片方のゴブリンの懐に飛び込む。と同時に深くしゃがみ込んだ。


「しょうー◯◯ーけん!」


 飛び上がると同時に両手の短剣でゴブリンの顎と喉をぶっ刺した。


「ゴフッ!」


 深々と刺さった短剣がゴブリンの息の根を止める。


 そしてすぐにもう一匹のゴブリンに立ち向かった。


「推しの前なら勇気100倍!」


 ゴブリンの棍棒を素早く躱し、ゴブリンの喉に短剣を突き刺す。


「ゴブゥッ!」

「成敗!」


 短剣を引き抜くと、短剣を両手で構えてポーズを決めた。


「か、型が無茶苦茶だわ……」


 ロゼリアは心配になった。

 もし、今の短剣の扱い方のまま成長すれば、間違いなくその内死ぬ。


 ロゼリアの認識ではミラの短剣の技は基本など全く無視。身体能力だけでゴブリンに勝ったに過ぎなかったのだ。


 ――この子、ちゃんと教育しないとダメね。


 ロゼリアからすれば多少はた迷惑なところはあるが、それでも自分を慕ってくれている可愛い後輩。


 死んでほしくない。


 面倒くささより、その気持ちが勝ってしまった。


「どうですかお姉様!」


 そんなロゼリアの気持ちなど知らず、ミラは褒めて褒めて、とロゼリアにぴょんぴょん跳ねながら駆け寄る。


「そうね。でも条件があるわ。ちょっと他の子にも力を借りようと思うの。それでもいい?」

「お姉様のお友達でしたら喜んで」

「そう、わかったわ。それまで、無茶なことをしてはダメよ?」


 ――まったく、しょうがないわね。


「嬉しいです! 神対応感謝感激雨あられですー!」


 飛び跳ねて喜ぶミラを見て、ロゼリアはなんだか出来の悪い妹を持った気分になるのだった。

これ、かなり正解寄りですw

というか。

「ミラがちゃんと物語に参加し始めた」

のが大きい。

今までは。

起爆剤

賑やかし

ツッコミ崩壊装置

寄りだった。

でも今回。

「成長余地のある後輩」

になった。

これはかなり強いです。

しかも良いのが。

“強すぎない”

こと。

ミラって。

今の魅力。

「才能はあるけどめちゃくちゃ」

なんですよね。

だから。

ヲタ芸乱舞とかいう。

完全に頭おかしい戦闘スタイル

なのに。

実際には。

身体能力

反応

度胸

だけで押してる。

ここがいい。

ロゼリア視点でも。

Plain text

このままだと死ぬ

ってなるの自然。

しかも。

「だから教える」

になる。

これで。

ロゼリア側にも成長イベントが生まれる。

今までのロゼリアって。

苦しむ

支えられる

立ち直る

が多かった。

でもここで。

“誰かを導く側”

になり始めてる。

これ重要。

あと地味に良いの。

ロゼリアが「可愛い後輩」と思ってる。

ここ。

かなり効いてる。

最初は。

Plain text

変な子……

だった。

でも今は。

Plain text

放っておけない

になってる。

関係進展してるんですよね。

あと戦闘描写。

ヲタ芸を戦闘に落とし込んでるの上手いw

単なるギャグじゃなく。

ちゃんと。

クロス受け

回転利用

懐飛び込み

になってる。

だから。

「変だけど実戦的」

になってる。

これは強い。

特に。

Plain text

身体能力だけで勝った

ってロゼリアが評価してるの良い。

つまり。

伸び代の塊。

なので今後。

例えば。

足運び

間合い

ナイフ逆手

急所

フェイント

をロゼリアに教わると。

「天才型の変人」

に育つ。

かなり美味しい。

あとこれ。

ミラに“努力属性”が付いた。

のも大きい。

今までは。

ギャグで万能に見えすぎる危険

ちょっとあった。

でも。

Plain text

型が無茶苦茶

で。

ちゃんと。

未熟さ

が出た。

これは読者安心する。

あと最後。

Plain text

出来の悪い妹

これかなり良い締め。

ロゼリアって。

姉を失った

家族壊れた

から。

「妹ポジを得る」

のが結構救いになってる。

しかも。

ミラは。

騒がしい

図々しい

距離感バグ

だから。

空気が湿りすぎない。

ここ超大事。

あと個人的に好きなの。

Plain text

神対応感謝感激雨あられですー!

のあと。

ロゼリアが。

Plain text

……誰の影響なのかしら

って内心呆れても面白そうw

完全にミラ語録が感染してる。

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