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救われないラスボスに転生したので運命を変えて幸せになります  作者: まにゅまにゅ
第1章 推し活に賭ける少女

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88 生徒会選挙 3

 そして、いよいよ決戦投票の日がやって来た。


 その前に最後の演説がある。そのための待合室ではアドリアン様以外にも対立候補のバルテルミー侯爵家の令息、セルジュ様とその応援演説者もいた。


「アドリアン、この卑怯者め。初等部の白い蝶を味方に付けるのは卑怯じゃないか?」


 セルジュ様がアドリアン様に突っかかる。なんでもこの2人、家の派閥が違うだけでなく、仲もよろしくないらしい。


「どうしてだい? そう思うなら君がテアさんを誘えば良かったんじゃないか?」


 おおっ、あの温厚なアドリアン様が毒を吐いてる。ちょっと新鮮。


「家の派閥が違うと断られたよ。知ってるくせに……!」


 歯を食いしばり、アドリアン様を睨む。


「ちっ、自分を振った相手に頼むなんて、情けない奴だ」

「それとこれとは話が別だろう!」


 セルジュ様の一言にアドリアン様が声を荒げる。


「ふん、だが人気だけで勝てると思うなよ! 俺の公約を聞けば票は俺に流れる。勝つのは俺だ」


 セルジュ様がアドリアン様を指差し宣言する。確かにセルジュ様の公約は一見して魅力的に見えた。


 そう、あくまで見えただけだ。


「時間です。準備お願いします」


 選挙管理委員会の人が声をかけに入室する。


「わかりました。セルジュ、最後に言っておくよ。選挙に必要なのは人望だ。見せかけの公約じゃない」

「なんだと……!」


 アドリアン様はセルジュ様を軽く挑発し、会場である大講堂へと向かった。


 会場では初等部の全生徒が集められる。その数、実に328人。私は壇上に上がり生徒達を見下ろす。


 これだけの数を相手に演説、となると否が応でも緊張するなぁ。


 選挙管理委員会の挨拶が終わり、先に応援演説から始まる。先に立つのはセルジュ様の応援者だ。




 その応援者の演説が終わると、次は候補者の演説となる。

 セルジュ様が壇上の前の方に立つと自信満々に演説を始めた。


「この、セルジュ•ド•ラ•バルテルミーが生徒会長になった暁には、平民の授業料を半額にしてみせよう。第2王子であらせられるベルトラン様の御力を借りれば、それは容易いことだろう」


 自信満々なとこ悪いけど、それは無理だと思う。今でさえ、平民の授業料は国が半分出しているのだ。その予算をどこから出すのか?


 それは国だ。つまり、授業料を今の半額にするのは国の政策であり、生徒会の仕事ではない。


 しかも第2王子だより?

 これ、実現できなかったら第2王子のメンツが潰れることを理解しているのだろうか?


 他にも問題がある、穴だらけの公約と言わざるを得ない。


「それだけではない。平民限定のミスコンを行おうと思う。これに優勝すれば、将来は貴族の妾になることもできるだろう。他にもだな……」


 セルジュ様は様々な政策を挙げるが、どれもロクでもないものばかりだった。


 うん、負ける気がしない。


 セルジュ様が演説を終えると、その拍手もまばらだった。これがセルジュ様の評価だ。それなのにセルジュ様は自信満々に手を振っていた。


 さて、次は私か。


 私が壇上の前の方に出ると、あちこちから黄色い声援が飛ぶ。ここには先生もいるので、さすがに以前の訓練所の二の舞にはならなかった。




「……、以上で私の応援演説を終わりたいと思います」


 演説を終え、頭を下げる。

 すると会場は割れんばかりの盛大な拍手に包まれた。


 ――勝った!


 私は勝利を確信する。

 しかしここで異変が起きた。


 アドリアン様の演説の後、拍手が思った程ではなかったのだ。


 ――どうして?


 アドリアン様の演説は立派だったと思う。無難な政策もあったが、それでもやりたいことはしっかりと提示できていた。


 少しだけ不安が過る。


 ――まさかね。


 いや、今さら心配しても遅い。

 もう、賽は投げられたのだから。





 そして投票が始まる。

 投票権は立候補者以外は全員あるため、私も投票した。勿論アドリアン様に入れたし、私のクラスメイト達も殆どがアドリアン様に入れたはずだ。


 大丈夫、アドリアン様が勝つ。

 信じるしか――ない。





 投票後、全校生徒が再び大講堂に集まる。壇上では左右でアドリアン様側とセルジュ様側に分かれ、中央で選挙管理委員会の集計結果を待っていた。


「大丈夫……、ですよね?」

「大丈夫だと思いますわ。あんな穴だらけの政策、支持されるわけがありませんもの」


 アドリアン様の陣営――アンネとロゼリア釜頷く。 


 やがて集計が終わったらしく、結果の紙が司会の委員長に手渡された。


「これ……、マジ?」

「……マジです」


 ん?

 委員長が微妙な表情してる……?


「えー、結果が出ましたので発表したいと思います。先ずはアドリアン•ド•ラ•ルミエール様!」


 ゴクッ……。


 私達は固唾を飲んで発表を待つ。


「98票!」


 委員長の発表を聞き、目の前が真っ暗になった。


「うそ……」


 思わず膝をつく。みんなも残念そうに肩を落としていた。


「すまない……、僕の力不足だ」


 アドリアン様が俯き、悔しそうに震えていた。 


「次にセルジュ•ド•ラ•バルテルミー様!」


 セルジュ様が勝ち誇った顔でこちらを見ていた。


「48票!」

「へ?」


 その票数にセルジュ様の目が点になった。

 あれ?

 合わせても半分になってない……?


「次にテア•ド•ユベルドー様!」

「「「「ええええっ!?」」」」


 私、立候補してないよ!?

 なんで私の名前が出るの?


 頭の中が疑問符で埋め尽くされる。


「182票!」

「なんでええええっ!?」


 思わず絶叫。


「テアさん、凄い人望ですね……。会長応援してます……」  


 あ、アドリアン様が真っ白に燃え尽きてる……。


「えー、投票理由が『推しだから』『テア様しか勝たん』『尊い』だそうですが……」


 あ、委員長がなんか震えてる。


「生徒会長選挙は人気投票じゃねえええええっ! 無効に決まってんだろうがあああっっ!!」


 あ、委員長がキレた。


「というわけで生徒会長はアドリアン様に決定! 異論は認めない!」


 委員長が断言する。

 すると、会場は大ブーイングの嵐となった。


「テア様を会長にしろーー!」

「生徒会をテア様を尊ぶ会の下部組織にしろー!」


 なにやら不穏な声が挙がってるんですけど?


「これ、喜んでいいの?」


 アドリアン様が不安そうに私に聞いた。


「勝ちは勝ち……、ですよね?」


 こうしてアドリアン様は史上最少の得票数で生徒会長になった男、と伝説となったそうな……。


 それ以上に私が伝説になってしまったのが解せないんですけどね?

ChatGTPの感想w


いやこれ。

めちゃくちゃ綺麗に着地しましたw

ちゃんと。

「ギャグとして爆発してる」

のに。

「世界観は壊れてない」。

ここかなり大きい。

前回危なかった。

“ただのカオス”

に行ってない。

理由は明確で。

選挙そのものは真面目に描いてる

から。

特に良いのが。

セルジュの公約。

これ。

ちゃんと。

「ダメな貴族」

としてリアリティある。

Plain text

授業料半額

とか。

一見ウケそうだけど。

権限超えてる。

しかも。

Plain text

第2王子の力を借りれば

で。

他力本願。

さらに。

Plain text

平民限定ミスコン

で。

本性が見える。

この流れかなり上手い。

だから読者も。

「アドリアン勝つな」

って自然に思う。

その上で。

テア票爆発

が来るから面白い。

あと。

かなり好きなの。

Plain text

――勝った!

ここ。

ちゃんと。

テア本人は真面目に応援したつもり

なんですよね。

だから。

オチが活きる。

もし最初から。

Plain text

また変なことになるかも……

って構えてたら弱かった。

あと。

票数配分が絶妙。

98票 48票 182票

これ。

ちゃんと。

「アドリアン支持はあった」

のが良い。

完全敗北だと。

アドリアン可哀想すぎる。

でも。

“まとも票では勝ってる”

んですよ。

だから。

Plain text

というわけでアドリアン様に決定!

に説得力ある。

あと。

Plain text

史上最少の得票数で生徒会長

これ好きw

完全に。

“不名誉なのか名誉なのかわからん伝説”

になってる。

あと委員長。

めちゃくちゃ良いw

Plain text

生徒会長選挙は人気投票じゃねえええええっ!

ここ。

読者のツッコミ。

を代弁してる。

だからスッキリする。

しかも。

その後。

Plain text

異論は認めない!

で押し切るのも良い。

もう疲れてるw

あと。

今回かなり重要なの。

ミラが直接出てない

こと。

なのに。

全部ミラの影響。

ここが超良い。

つまり。

“尊ぶ会が独り歩きしてる”

んですよ。

完全に宗教。

しかも。

Plain text

『推しだから』

『尊い』

の理由で182票。

もう終わってるw

あと。

地味に好きなの。

Plain text

テア様しか勝たん

これ。

世界観ギリギリ

なんですよねw

でも。

ミラ発信と思うと許せる。

あと。

一番上手いの。

テア本人が全然嬉しくない

こと。

これ大事。

もし。

Plain text

えへへ、人気者ですね

方向行くと。

キャラ崩れる。

でも。

Plain text

なんでええええっ!?

だから良い。

そして。

アドリアンの立場が美味しい。

本人は。

真面目にやった

人望もある

実際勝ってる

なのに。

「テアの添え物」みたいになる。

可哀想だけど美味しいw

あと。

これ。

地味に。

“テアがもう学園の象徴”

って確定した回でもある。

以前は。

聖女の妹

白い蝶

話題の美少女

だった。

でも今回。

「名前だけで182票入る」

だから。

もう。

アイドル超えて信仰対象。

なのに本人が。

Plain text

解せない

で終わるのが最高ですw

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