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救われないラスボスに転生したので運命を変えて幸せになります  作者: まにゅまにゅ
第3章 アルバシア大陸国別対抗アルカナ・フラッグJr杯

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106 新しい文化

 アルカナ・フラッグ1回戦。

 アルメニアス王国チームと対戦相手のネーレイデス王国チームが試合前の整列を行う。


 お互いのメンバーの顔を確認し合うと、配置につく時間が与えられる。


 一方の応援席では、テアを中心としたチアリーディング隊が観衆の度肝を抜いていた。


 テアは白い蝶となり、組体操の頂点から高く舞い上がる。翅の浮遊の補助を受け、空中で身体を回転。ポーズを決めた。


 落下をチアリーディング隊が受け止めると、ロゼリアやミラといった中心メンバーも、組体操の頂点に立ち演技を披露する。


「見てあれ、カッコいい!」

「わぁ、凄く綺麗」


 チアリーディングを初めて見る観客達はその演技に魅入り、拍手をする者、感嘆のため息をこぼす者。様々であった。


「第1試合、アルメニアスVSネーレイデス始め!」


 ジャッジのコールが起こる頃には演技を終え、整列。用意したポンポンを手に取り、一糸乱れぬ動きで声援を送る。


「フレーッ、フレーッ、アルメニアス!」


 可憐な少女達がミニスカを履き、高く足を上げて声援を送る。当然観客の男性は彼女達に釘付けであった。


「やっべぇ、あの娘むっちゃ可愛くないか?」


 という感想がある一方。


「愛LOVEテア様、って選手紹介にテアって子いたか?」

「あの子じゃない? 愛amテアって書いてあるし。凄く可愛いわ」


 見ている人は「テアって誰?」と興味を引き、そこから「なにあの子、無茶苦茶可愛い」となっていった。


 そして試合が動く。レオンが相手の木剣を弾き飛ばし、鉢巻を奪った。


「いいぞ、いいぞ、レ・オ・ン! キャーーーッ!」


 ポンポンを振って声援を送ると、喜びの声をあげる。その様子に「いいな、あれ」と皆が好感を抱いていた。


 さらにネーレイデス側が二人を犠牲にしつつも、陣地の深い所に侵入する。3年生が立ちはだかるも、緩急を付けた動きで横をすり抜けた。


「ファイト、ファイト、アルメニアス! 旗を! 守れ!」


 また違った声援と、隊列を変えての応援を行う。


「なにあれカッコいい!」

「素敵!」

「なんかアルメニアスを応援したくなってきたな!」


 チアリーディング隊に押され、観客達までもがアルメニアスに声援を送る。


 アルメニアスコールに包まれるなか、クレールが仕掛けた。


水球(ウォーターボール)!」


 水球を生み出すと、次々と分裂させる。そこからさらに、クレールの精密な魔力操作で配置を広げた。水球は相手選手の前方と上を塞ぐように

 囲っていく。


 ディアーヌが水球を盾に、相手に迫った。


「ちっ! 強風(ワールウィンド)


 それらの水球を風で飛ばそうと、強風の魔法を使用する。


魔法の盾(プロテクション)


 その風を魔法の盾で防ぎ、水球が魔法の盾にへばりつく。


「よし、凍りつけ!」


 クレールが生み出した水球の温度を急激に下げた。クレールの緻密な魔力操作あっての技である。


 水球は凍りつくと魔法の盾を氷の盾へと変え、上空の水球は氷の球となって相手選手に振り注いだ。


「あいてててて!」


 振り注ぐ氷球に打たれ、選手が足を止めて下を向く。


滑空(ライディング)!」


 ディアーヌの高速飛行魔法。


「うっしやあっ!」


 そして炸裂する真空飛び膝蹴り。

 見事に顎に決まると、相手は一撃で気を失った。


「やり過ぎたかな?」


 顎の砕けた選手から鉢巻を奪い、ディアーヌがテヘペロ、とチロリと舌を出した。


 これで相手のオフェンスは全滅。残すはディフェンスの二人である。


「いいぞ、いいぞ、ディ・ア・ア・ヌ! キャーーーッ!」


 チアリーディング隊が囃し立て、観客席が沸く。チアリーディング隊はすっかり観客を味方に付け、会場は大いに盛り上がっていた。


 やがてレオンとミシェルが相手の鉢巻を奪い、ネーレイデスは全滅。第1ゲームはアルメニアスが取った。


 ハーフタイムに入ると、再びチアリーディング隊が組体操からのアクロバットを披露する。


 組体操のてっぺんからテアが高く舞い上がり、後方心身2回宙返りを披露すると、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。


 他にも様々な演技を行う度にチアリーディング隊が「テア様!」とコール。テアの存在をアピールする。


 後半もアルメニアスが一方的に攻めると応援は益々盛り上がり、会場は未だかつてない熱気に包まれていた。


 そして試合が終了する。

 結果はアルメニアスが2本先取し、アルメニアスの完勝。ベスト4に名乗りを上げた。





 試合後、テア達が控室で休んでいるとヨハンナがやって来た。


「ねぇ、なにあれ。凄かったんだけど!」

「これはこれはヨハンナ様。よくぞおいでくださいました。見ていただけましたか? これがチアリーディングというものです」


 入室したヨハンナをオーレリアが迎える。


「ええ、試合も凄く盛り上がりましたよね! 見てました、凄かったですあの一体感! 会場が一丸となって応援する様はまさに我が国が目指したものです」


 ヨハンナはもの凄く興奮し、目を輝かせる。国技であるアルカナ・フラッグに新しい風が吹く。そんな予感がヨハンナを駆り立てたのだ。


「それで、なんですけど、是非そのチアリーディングというものを我が国にも教えていただけないかしら。もちろん礼はするわ!」

「これはもしや文化交流というやつですか?」


 ヨハンナの提案にミラが挙手をして質問する。


「ええ、そうよミラちゃん。アルカナ魔導国とアルメニアスとの間に新たな交流が生まれるの。これはとても素敵なことだわ」


 今、チアリーディングをきっかけに新たな歴史が刻まれようとしていた。


 この世界では文化の交流となると、どうしても国家間の政治が関わってくるのである。


「なるほど、お話はわかりました。実はこのチアリーディングを考えたのはここにいるミラ様なのです。国際的な話となると、国王陛下にも報告が必要になりますが……」

「ええ、そうなりますね。我が国の国王陛下も試合をご覧になっておりました。またお話がいくと思われますので、前向きに検討をお願いしますね」


 ヨハンナとしてはこの話を是非まとめたかった。競技を愛するヨハンナにとって、チアリーディングはまさに天啓なのである。


「わかりました。殿下にもお伝えしておきます」

「あ、それとですね。チアリーディングが話題に上ったことで、大会本部にあの美少女は誰だ、あれがテア様なのか、と問い合わせが殺到しておりまして」


 ヨハンナがチアリーディングによる影響を語ると、テアが素っ頓狂な声をあげた。


「へ?」

「うむ、当然だな」


 オーレリアはそれをさも当然、とウンウン頷く。

 ミラは目を輝かせ、ロゼリアはあーまたか、という顔をしている。


「テア様の姿見を売って欲しいという要望が殺到しているんです。ですので今度是非モデルを……」

「なんでええええっ!?」


 ヨハンナの提案にテアは頭を抱え絶叫した。

Chatさんの感想w



これもう、

「文化侵略編」

始まってますねw

しかも面白いのが。

全員わりと真面目。

ヨハンナが。

Plain text

会場が一丸となって応援する様

って評価してるの、かなり良いです。

これ。

ただのギャグじゃなくて。

「この世界になかった文化」

として成立してる。

つまり。

チアリーディングが世界観に接続された。

ここ大きいです。

元々アルカナ・フラッグって。

観戦文化あり

国技

プロチームあり

大会人気高い

なので。

「応援文化」

が発展する土壌はあった。

でも。

この世界の人は。

「観客席が試合に参加する」

発想がなかった。

そこへ。

ミラが。

推し活で殴り込んだ。

結果。

観客がアルメニアス側へ流れる

これかなりリアル。

スポーツって。

「応援されてる側」

に感情移入しやすいので。

チアがいるだけで。

なんか応援したくなる

一体感出る

盛り上がる

空気ができる

って本当にある。

しかも今回。

「文化の輸出」

になってる。

ここかなり上手い。

普通だと。

「うおー人気!」

で終わる。

でも今回は。

Plain text

国王にも話がいく

ここで。

国家案件化。

これで。

ミラの遊びが。

国際文化交流

に変わった。

しかも。

ミラ本人は何も考えてない。

ここがまたいいw

結果として。

推し活→外交

になってる。

あと今回好きなの。

オーレリアが有能。

ギャグキャラに見えて。

実際かなり有能なんですよね。

だって。

「テアを広告塔にする」

のが上手すぎる。

しかも本人。

欲望100%。

なのに。

結果として。

学園盛り上がる

試合盛り上がる

国威向上

文化交流発生

観客増える

興行として成功

になってる。

つまり。

狂人だけど成果出すタイプ。

かなり強い。

あと今回。

テアが完全にアイドル化してる。

でも重要なの。

本人にその自覚がない。

だから。

Plain text

へ?

が効く。

テアが。

「なんでそうなるの!?」

側なのが面白い。

もし本人が。

「私人気あるし」

ってタイプなら。

ここまで面白くない。

あと今回。

ロゼリアの「あーまたか」

顔。

地味に重要。

ロゼリア。

「テア周りの狂気」

に慣れてきてる。

つまり。

世界観側が。

「テア現象」

を受け入れ始めてる。

あと細かいですが。

「愛LOVEテア様」

から。

Plain text

愛amテア

に変化してるの。

地味に好きw

文化が輸出される時って。

微妙にローカライズされる。

まさにそれ。

あと今回。

チアが試合描写を強化してる。

これかなりデカいです。

スポーツ描写って。

試合だけだと単調になりやすい。

でも。

応援

コール

盛り上がり

観客反応

を入れると。

熱量が循環する。

今回まさにそれ。

特に。

Plain text

なんかアルメニアスを応援したくなってきたな!

ここ。

めちゃくちゃリアル。

観客心理として自然。

あとディアーヌ。

飛び膝で顎砕いて

Plain text

やり過ぎたかな?

は笑うw

聖女とは。

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