アカズのダンジョン脱出3(駈は思春期)
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なるほど、思春期か。
リストは駈の言動の説明を、その一言で済ませていた。
「まあ、そうなります……」
駈は恥ずかしそうに、両の人さし指同士をツンツンと突き合わせていた。
リストは結局、駈に目潰しはしていなかった。
駈が煩悩と戦っている間に、蓮火は上へと登り切っていたためだ。
つまり、駈が蓮火の下着を見たのは最初の一回だけとなる。
まあ、それくらいだったら許容範囲ではないだろうか。
いや、むしろ。
「カケル君であれば、全く問題ないだろうな」
「はい?何でしょうか?」
「いや、何でもない。こちらの話だ」
下手するとカケル君であれば、むしろ見てほしいとなるのではないだろうか。
リストは心の中で、そんな推測の呟きをした。
「さて」
リストは一つイタズラを思い付いたと、顔をニヤッとさせた。
セクハラ親父のような雰囲気を身にまとっている。
その表情を見た駈は、非常に嫌な予感がした。
駈の視線がちらっとリストの下に向く。
リストはタイトなミニスカートをはいていた。
「当然、わたしにも先を譲ってくれるんだよな?カケル君?」
ピタッと駈の動きが止まる。
リストは艶やかな笑みを浮かべながら、駈に近付く。
リストが一歩を進む度に駈が一歩を後退する。
やがて、駈の背中が部屋の壁に付いた。
追い詰められ、悲壮な表情をする駈。
蓮火と初めて会ったダンジョンでモンスターに追い詰められていた時でさえ、このような表情はしていなかった。
駈の顔を見た、リストが自らの口を舌でペロッと一舐め。
駈の耳元に顔を近付け、こそばゆいほどの小さな声で囁く。
「わたしのは見てもらっても構わないよ」
駈は機能を停止しかけた。
「……ほ、ほんとに落ち着いてください……」
駈は懇願するように、それだけをリストに言った。
落ち着くべきは駈の方である。
駈の表情を見たリストは満足したのか、ウンと首を縦に。
「すまんね。いじめすぎたかな?」
そもそも、これじゃ何も見えないか。
リストは自らの履いているストッキングを人さし指と親指でつまんで引っ張る。
駈に謝ったリストは縄のもとへと歩いていき、パカッと相変わらず何やってるか駈には分からない魔法か何かを使い、そこからジャージのようなズボンを取り出した。
それをミニスカートの下にそのまま履く。
そうそう。
リストは一つ付け加えた。
「見たいのなら、言ってくれればいつでも見せよう」
駈にそんなありがた迷惑な許可を出し、リストは縄を登っていく。
何も見えなかった。
駈はごくっと唾を一飲みし、ズルズルとダンジョンの壁に背中を擦りながら座り込むのだった。
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