アカズのダンジョン脱出4
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リストは縄を登るのに苦戦していた。
力もあまりないらしい。
そう言えば、ウダさんもそこまで腕力はなかったな、と駈は実習用のダンジョンで出会った旧きもののことを思い出す。
結局、彼も何が目的で僕に会いに来たのだろうか。
本当に力試しのためだけに、わざわざあそこで待っていたのだろうか。
そして、なぜ僕を知っていたのか。
幻で見た彼女とはどういう関係があるのか。
考え始めるとキリがない。
駈は頭を振り、ゴチャゴチャとした思考を追い出した。
今悩んでも答えは出ないということに気付いたからだ。
リストという旧きものが仲間になったのだ。
これから何かが分かっていくだろうと自分の願望も込め、駈は上を見上げる。
その視線の先では、ミニスカートの下にジャージのズボンをはいたリストが一生懸命、縄を登っていた。
十メートルほどの高さにいる。
落ちてきやしないよな。
フラグを立てるかのように、そんなことを考える駈。
しかし、駈の心配を余所に、リストはゆっくりながらも確実に上へ上へと向かっていった。
それから五分ほど経ち、駈の視線からリストが消える。
ようやく登りきったようだ。
自分の懸念するような事態にはならず、駈はホッと一安心した。
よし、僕も登ろう。
疲れた身体に最後の鞭を入れ、駈は地上を目指し、上がり始めるのだった。
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