アカズのダンジョンと旧きもの13
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リストが宝箱改め成長の箱から中身を取り出して数瞬後、それはまるで自分の役目を終えたというように満足気な音を出し。
うっすらと煙を出しながら消滅していく。
完全に消滅した時、周囲に発生した煙が行き先を見つけた幼子のように、リストの持つ自らが箱でいる時に守っていた服へ一目散に吹いていく。
唖然として状況を静観していた駈たちだったが、やがて最初に気を取り直したリストが一言。
「世界には不思議なことが満ち溢れているね」
旧きものという、世界の中で最も不思議な存在の内の一人のそんな呟きに。
どこからともなく、というか駈から何故か笑いが吹き出してくる。
「ぶふっ?!」
そんな駈の感情の発露にリストは眉をしかめる。
「どうしたんだいカケル君?急に吹き出したりして」
「いや、すいません!気にしないでください!」
「むう。気にするなと言われると気になるのだか」
「じゃあ気にしてください!」
「分かった。気にする」
「ちょっ、正解がない!」
「正解なんてものは存在しないんだよ、きっと」
「あれ、今何の話をしてたんでしたっけ?」
「世界には正解が存在しない」
「なんて哲学的なお話だ?!難しい話は勘弁してください!」
そんな駈とリストのやり取りを見ていた蓮火が、むうと眉尻を寄せて言葉を吐く。
「やっぱり2人とも仲良しだね」
小さな子どもがお気に入りのオモチャを取られてすねているような蓮火の口調を聞いて。
今度はリストが吹き出す。
それは正面にいた駈の顔に直撃。
「ちょっ、汚い?!」
「ご褒美だ」
「なんの!?」
「何だ。こんな美人から吹き出しをもらえるなんてご褒美以外の何物でもないだろう」
「人によってはそうかもしれないですね!僕は嬉しくないですけど!!あと、否定はしないですけど、自分で美人とか言わない方がいいと思います!」
「わたしはさりげなくカケル君から口説かれているのだろうか」
「この人、めんどくさい?!!」
「うむ、わたしは一途ではあるが、故にめんどくさいのだ」
「むう」
放置された蓮火はますますグズるのだった。
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