↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その箱を開けた世界で  作者: ナガズボン
第1章 鳳凰院 蓮火(仮題)
6/154

冒険者とは

 国立庄府冒険者学校。


 初等教育を受け終えた者たちが、続きの義務教育を選択せずに入学する、冒険者養成のための機関の一つだった。


 世界に生まれた全ての人間は、最低限の魔法を使うことができる。

 この最低限というのが曲者で、速く走れる者や高く飛べる者、力が強い者がいるように、魔法にも純然たる才能の差が現れる。

 多少は鍛練することによって、走力や跳躍力が上がるのと同様、魔法の力を伸ばすことが出来るのだが、その度合いも才能によるのが実情だ。

 

 そして七歳になると、特性という未だ原理が解明されていない謎の力を授かることになる。

 魔法を含め、それらの力を危険なものに使わないよう教育することが、初等教育の役割でもあった。


 初等教育が修了してからすぐに、冒険者学校へ入学する者がほとんどだ。

 彼らの多くは、高い魔法適性や冒険者向けの特性を持つ者たちだった。

 もちろん、そこまで才能がないが、単純に冒険者になりたくて入学する者も中にはいるが。


 冒険者学校は日本国内で、全国各地に合計で八十六もの数が存在する。

 学校によって多少の差はあるが、生徒数は一学年におよそ二~三千人という規模だ。

 冒険者学校の生徒を対象とした店が軒を連ね、学校を中心とした一種の学生都市が形成されている場所も、少なくはない。

 庄府もご多分に漏れず、その一つだった。


 冒険者を養成する目的はただ一つ、ダンジョン攻略によって得られる素材だ。


 ダンジョン。

 それは人類にとって資源であり、暮らしを豊かにするための恵みだ。


 ダンジョンを攻略し、様々なものを世に卸してくれる優秀な冒険者を、どのように養成していくかが国の力に直結するため、多くの国で力を割いている分野であった。


 そして、さらに言えば世界の中心。


 開歴間もない頃には既に存在していたと言われる、「始まりのダンジョン」と呼ばれる場所。


 ここを完全攻略することが、世界各国、全人類の悲願となっている。


 ただしそれは、生半可なものではなかった。


 トップクラスの冒険者でさえ、中を進むこともままならないほどの理由が、いくつもあるからだ。


 強大なダンジョンモンスター、凶悪なトラップ、温度差数十度の苛酷な環境と、およそ常人に耐えることができるものではなかった。


 しかし、モンスターからの超が数個つくほどレアなドロップアイテム、宝石などの財宝やマジックアイテムが入った宝箱と、このダンジョンは莫大な富を生み出す。

 これを黙って見ていることを、それぞれの国の上層部は良しとしなかった。


 そこで、たとえわずかでも進むことができる、少なくとも潜って地上に戻ってくるくらいはできる人材を確保することに、各国は躍起になっていた。


 その条件を満たす冒険者を何人有しているかが、国のステータスとなるほどである。


 現在の到達階層は地下十三階、ここ十年以上は更新がされていない状況だ。

 さらに、そこが何階あるかも不明だった。


 その次の階に到達した冒険者が所属している国こそが、次の十年間で世界の中心となるだろう。



お読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。