アカズのダンジョン2
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ダンジョンの攻略は順調に進んでいた。
蓮火の魔法の威力は凄まじく、全てのモンスターを一撃で焼き尽くす。
それは、ダンジョン実習の時に見たアシュリーの力に勝るとも劣らないもので、羨ましいという感情と同時にほんの少しの嫉妬も覚えてしまうほどだった。
しかしながら、自然発生したばかりのダンジョンということもあり、駈も何とか手子摺ることなく、モンスターを処理していく。
魔法の適性が低いということもあり、全て素手と腰に差した安物の剣で戦闘を行っていたが。
それを見ていた蓮火はポツリと呟く。
「君ってさ、すごいよね。前見た時も思ったけどさ」
「えぇっと、何がですか?」
すごいのは蓮火の魔法の方なのだがと思う駈。
「身のこなしというか身体能力っていうのかな?」
正直さ、と蓮火は続ける。
「魔法も使わないでモンスターを倒す人なんてボクの身内くらいだと思ってたよ」
「しょうがないんですよ。僕、魔法の適性が低くてロクな威力が出ないんですもん」
どうせ脳筋ですよー。
そう言って、いじける駈。
地面にのの字を書き始める始末まである。
その反応を見て、ようやく自分の失言に気づいた蓮火。
慌てて謝り始める。
「うぇ、やっ、あの、ごめん!そんな、そんなつもりで言ったわけじゃ」
ほんとにごめんね、と蓮火は泣きそうな顔と声で謝る。
「ボクのこと、嫌いになっちゃった……?」
そして、恐る恐る駈の顔を伺い見た。
駈は、過敏過ぎるのではと思うほどの蓮火のその反応に少し驚いたが。
「いやいやいや!そんなことくらいで嫌いにならないですから!いじけてすいません!いや、ほんとに何かすんません!」
そんな顔をさせたくなくて、慌てて謝る。
「な、何で君が謝るのさ!?悪いのはボクなのに!い、いや、ほんとにごめんね」
良かったぁ、と小さな声で呟くのが駈の耳に届いてきた。
「いや!まあその、何でしょう。友達なんですから、そんなことくらいで嫌いになんてならないですって。気にしないでください」
蓮火のその反応を見て、駈は思わずフォローの言葉を入れる。
「あ、ありがとう……」
何だかお互いに照れくさくなる駈と蓮火だった。
「い、いやぁそれにしても!順調に進んでますね!」
「そ、そうだね!うんうん!いい感じかも!」
強引にダンジョンの話に持っていく駈とそれに便乗する蓮火。
息が合っており案外とお似合いな二人なのだった。
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