冒険者ギルドを出る
よろしくお願いいたします!
「次の方」
蓮火と共に受付に並び、少し話をしながら自分の番を待っていた駈は、その声が聞こえると受付嬢の前に立ち自らの目的を告げる。
「パーティー登録お願いします。こちらにいらっしゃる方と」
「……しょ、承知しました。冒険者証をお出しください」
そう言った受付嬢の目が、本当にこの人物と組むのかという疑わしげなものになったと感じる駈であったが、気にせずに自らの冒険者証を彼女に渡した。
蓮火もそれに習う。
今回パーティー登録を行うに至ったのには理由がある。
駈も驚いたことではあるが、蓮火の冒険者ランクは中級下位だった。
何となく蓮火の実力からすれば、スリーランク、下手するとそれ以上にあると駈は予想していた。
あえて上げてないのか、それとも別の理由があるのか。
前者だといいと思う駈だった。
今回駈が潜る予定であったダンジョンの入場規制は、現在のところ下級上位まで。
そのため蓮火のランクのままであれば、一緒に潜ることができない状況にあった。
そこでパーティー登録である。
その特徴として、ランクが上位の者と下位の者とで平均化されたものが、パーティーのランク、ひいてはそのメンバーのランクとして適用されるという点がある。
つまり、下級中位の駈と中級下位の蓮火が組む場合、パーティーのランクは下級上位、そのメンバーである駈たちも同様のランクの扱いになるのだ。
ただし。
この平均化を利用して上位ランクの者が発生したばかりのダンジョンに潜ることを防ぐため、ツーランク差以内の者同士がパーティーを組む場合のみ、平均化が適用されるようになっていた。
先ほど蓮火を引き止めるために、パーティーを組むことを衝動的に申し込んだ駈であったが、図らずともその通りになるのだった。
もし、パーティー登録を断られれば蓮火が潜ることのできるダンジョンに同行させてもらうつもりだったが、幸いにも承諾される。
「パーティー登録が完了しました。こちらお返しします」
事務的な口調の受付嬢から冒険者証を受け取った駈と蓮火の二人は、ギルドボードにてこれから潜るダンジョンに関する依頼が出ていないか確認する。
素材収集で対応できそうなものが二、三あったので、依頼を受けるため再度、受付に並んだ。
そして手続きを行いギルドの外に出ると、目的の場所に向かうのだった。
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