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7

「ごめん。凪 避けて」


天井からバキバギッッ゙と木が割れる鈍い音が響いた。

俺は、ふらつく地面で体勢を保ちながらその場から離れた。 

が、凪は離れずに刀を抜いて天井に向かって構えた。

「おい!避けろ。危ないだろ」

「俺がこんなひよっこな攻撃、わざわざ躱すとおもうか?」


バギッ゙!!激しい音とともに砂埃が舞う。誰かが立っていた。

誰かの首元で光が反射する。

……シオンの首元に凪の刀が向けられていた。

「どういうことだシオン」

「俺が……きき、た……い」シオンの手首がもちあがる。指先は微かに震えてて、何かに操られているようだった。指から鋭い光が放たれる。

凪はなんともない様子で避けて、それをきり裂いた。

「おい、レイとやら。美夜を呼んでこい。今すぐだ

急げ!」ガラついた言葉で急かしてきた。

足が少し後ろに下がる。

後ろを振り返って、どうにか全力で走った。


途中の部屋。通りかかったタイミングで丁度朱那が出てきた。 

「あっレイ。いらい…」

「美夜はどこか知りませんか!?」

「美夜なら、この部屋に」

朱那が出てきてて、少し開いていた扉を思い切り開けた。

あの時の男の子が座っていて、隣にいる美夜が包帯を巻き直していた。

「レイ。どした?」

「シオンの様子が、変なんだ。今すぐ来てほしい」

「分かった」



糸がそこら中に張り巡らされて動けそうにない状況だった。

シオンはこんな能力じゃかったはず。

「おいお前!」刀を口先に突っ込む。「いい加減答えろよ、誰だお前」

刀がかみ砕かれて、破片がこちらに向かって吐かれる。

破片に糸が絡まってて、縦横無尽に飛んできた。

体を反らして、刀で弾いて、糸を刀で絡めて、破片を一カ所に集めた。

そのまま、破片についてる糸をきり裂いた。


目の前のやつは、シオンじゃない。だか、シオンの顔。操られてるのか。

「あーもう、たたかいずれぇ」

と思った矢先。やっと来た。

「おせぇよ美夜」

「はいはいすみませんでしたー」

内心とてもムガムガするが、今はそれどころじゃない。「おい、シオンはどうすればいい?」

「とりあいず、動きとめて後は私がどうにかする」


はぁ。とため息をつきながら一歩踏み込む。

「あっ」

縫い合わされた糸が視界に入り込んだ。

目の前を刀で切ろうとしたが、柔らかいのに切れない。

後ろを振り返っても、視界は全部糸だった。囲まれた。

糸が、俺に集まるようにして巻き付く。拘束されてしまった。

糸が目に巻き付いて前が見えない。


「ちょっ!そっちが捕まってどうすんの!?」

あーもう、しくじった。もったいぶらずに能力使えばよかった。

ギチギチと少しずつ拘束が強くなっていく。

口を開いてしゃべろうとしたが、糸が口に入り込んできて、すぐに閉じた。

口の中で、何か…糸が生き物のように動いて。生きた虫を食べたような気分。

どうにか舌で丸め込んで、吐き出した。


ナイフを凪の方に投げる。ナイフは意思を持って動いて糸をきり裂く。

糸がナイフを追いかける。

俺はシールドを足に巻き付けて、そのまま蹴りを入れた。

糸で足がつかまりそうになったが、もう片方の足で糸を払い除ける。

体は宙に浮いて、バランスが保てなくなって後ろにこける。その勢いで後転をして、立ち上がった。


一瞬にして、シオンがシールドで包まれた。

後ろを振り返る。「クロ!?」

「レイ。怪我は?」

「いや、なんとも、、」

美夜が会話に割り込む。「えっと、クロさん?シオンの周りのやつ少し開けてくれない?」

クロがこっちに視線をやる。

「シールドを少し開けろってことだ」

「……」

シオンの周りのシールドが急激に縮まり、シオンに真空パックのように張り付いた。と思ったらシールドが解けた。シオンはその場に倒れ込んだ。それと同時に揺れはおさまった。

「シオン!」凪がシオンに駆け寄る。


美夜もシオンに駆け寄ってしゃがむ。口に腕を突っ込んだ。背中をさすりながら、吐かせる。

ゲホッ、ゲホゴホッゴホッ。嘔吐物のなかに白い糸の塊のようなものがあった。

「こいつかな。操りの核は」

と言ってすぐ、凪がそれを刀で刺した。

「ちょっとちょっと、能力分析のためにも残しとかなきゃ」刀をのけてハンカチで白い塊を包んだ。


「……凪、怪我は、、」

「お前に怪我させられるほどヘマじゃねぇよ。俺の心配の前に操られるほどヘマなお前の心配しろよ」

しゃがみながらシオンにいう。


美夜が立ち上がりながらいう

「1つ目はクリアってとこだけど。レイ、あの女性の依頼人がどこなのか知らない?」

「それなら、さっき……」言いかけたところで凪からの圧をすごく感じた。

「さっき見たけど……居なくなったから行方は知らない」


「そうか……

実は彼女は、あ」

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