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ホームルーム。
担任は教卓にプリントを置き、教室を見渡した。
「さっきも少し話したが、十一月下旬に校外学習を実施することになった」
教室が一気にざわつく。
「やった!」
「班行動ある?」
「どこ行くんだ?」
担任は苦笑しながら手を上げた。
「静かに。順番に説明する」
教室は少しずつ静かになる。
「今回の校外学習は班行動を予定している。ただし、一部の班については学校側で編成を調整した」
「調整?」
「なんで?」
あちこちから声が上がる。
担任は頷いた。
「人数や男女比を考慮した結果だ。詳しい理由は学校側の判断だから、そこは理解してくれ」
教室が静まる。
「それじゃ、班を発表するぞ」
担任がプリントを読み上げていく。
一班。
二班。
三班。
順番に名前が呼ばれていく。
そして。
「最後に第五班」
担任が顔を上げる。
「島崎、原田、末永、小林――そして、白金」
一瞬。
教室が静まり返った。
「……え?」
「白金?」
「マジかよ」
「なんであの班に?」
驚きの声が一斉に上がる。
俺は思わず島崎さんたちを見る。
すると。
島崎さんは苦笑しながら肩をすくめた。
「だから言ったじゃん」
俺に向かって、小さく笑う。
「大丈夫だって」
原田さんも嬉しそうに手を振る。
「改めてよろしくね、白金!」
「……よろしく」
思わず返事をする。
末永さんは静かに微笑んだ。
「これからよろしくお願いします」
そして。
楓がゆっくりとこちらを見る。
目が合う。
逸らさない。
「……よろしく」
短い一言。
それだけだった。
けれど。
そこに迷いは感じなかった。
(……本当に知っていたんだ)
先生の言葉は本当だった。
四人とも驚いていない。
反対する様子もない。
自然に受け入れている。
そのことが、少しだけ意外だった。
「先生!」
男子生徒が手を挙げる。
「なんで白金だけなんですか!」
教室に笑いが起こる。
担任は苦笑しながら答えた。
「学校側で決めたことだ。不満があるなら俺じゃなくて学校に言ってくれ」
「えぇー!」
再び笑いが広がる。
「はいはい、この話は終わり。続いて当日の注意事項を説明するぞ」
教室は少しずつ落ち着きを取り戻していく。
俺は机の上のプリントへ視線を落とした。
校外学習。
まだ一か月以上先の話だ。
それなのに。
胸の奥には、言葉にできない予感が残っていた。
――きっと、この班で何かが変わる。
そんな気がしてならなかった。
読んでくれてありがとうございます!
日曜日の同じ時間にまた新しい回を投稿しようと思います良かったらそちらもよろしくお願いします!




