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知らぬ間にギャル達の様子が変わっていたのですが、俺はまだ気づいていません。  作者: プリンアラモード


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午後の授業開始を告げるチャイムが鳴る。


「はーい、席着いてー」


担任が教室へ入ってきた。


昼休みの賑やかさが少しずつ落ち着き、生徒たちはそれぞれ自分の席へ戻っていく。


「じゃあ白金くん、またあとでね」


「今日は逃げないでよー」


「逃げないって」


「怪しい」


「だから何がだよ」


最後まで笑いながら、優奈と原田さんは自分の席へ戻っていった。


楓も小さく会釈をすると席へ向かう。


「またね」


「ああ」


その後ろ姿を見送っていると、末永さんが立ち止まった。


「白金くん」


「ん?」


「さっきの話だけど」


少しだけ真面目な表情だった。


「無理して変わろうとしなくてもいいからね」


「……え?」


「自然に笑ってる今の方が、私は好きだから」


そう言って柔らかく笑うと、自分の席へ戻っていった。


「……」


思わず言葉を失う。


(自然、か)


俺は変わろうとしていたわけじゃない。


ただ流れに巻き込まれていただけだと思っていた。


でも。


みんなは違うように見えているらしい。


「白金ー」


先生の声が飛んできた。


「ボーっとしてないで席。」


「あ、はい」


教室に小さな笑いが起きる。


「白金くん、珍しく怒られてる」


「レアだね」


「昼休みの余韻かな?」


「違うから」


軽く返すと、また笑い声が広がる。


(また笑われた)


けれど、不思議と嫌な気持ちはしなかった。



五時間目は現代文。


先生が教科書を開き、順番に音読を始める。


静かな空気が教室を包む中。


「じゃあ次、白金」


「はい」


立ち上がり、教科書を読む。


読み終えて席へ座ると、後ろから小さな声が聞こえた。


「上手」


振り向くと、小林楓が小さく親指を立てていた。


「ありがとう」


小声で返す。


その様子を見ていた原田さんが、にやりと笑う。


(絶対また何か言う)


嫌な予感は当たるものだ。


授業が終わるなり、原田さんが身を乗り出してきた。


「はいはい!」


「今の何?」


「何って?」


「目で会話してましたよねー?」


「してない」


「してた」


「してない」


「してた」


「どっちでもいいだろ」


「認めた!」


「認めてない!」


「白金くん、最近ツッコミ上達したよね」


優奈が笑う。


「確かに」


末永さんも頷く。


「前なら無言だったのに」


「それは成長じゃない?」


「良い傾向」


「みんなで育ててる感あるよね」


「俺はペットじゃない」


その一言で、教室中に笑いが起きた。


「あははは!」


「今の面白い!」


「白金くん、自分で言った!」


「今日は調子いいね」


笑いに包まれる教室。


その時だった。


ガラッ。


教室のドアが開き、一人の女子生徒が顔を覗かせる。


「失礼します」


見慣れない制服。


他クラスの生徒だ。


彼女は教室を見渡すと、迷いなく口を開いた。


「一年B組の白金結城くんっていますか?」


教室の空気が、一瞬だけ止まる。


「え?」


「白金?」


「誰?」


「女の子?」


視線が一斉に俺へ集まる。


「白金くん」


優奈がにやりと笑った。


「……また新イベント、始まったね」


俺は嫌な予感しかしないまま、静かに席を立った。

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