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知らぬ間にギャル達の様子が変わっていたのですが、俺はまだ気づいていません。  作者: プリンアラモード


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街灯に照らされた歩道を、俺は原田さんと並んで歩いていた。


「意外とすんなり決まったね」


原田さんがぽつりと呟く。


「そうだね」

「もっと揉めるかと思った」

「意外と、あのメンバーはバランスが取れてたのかもね」


「ふふっ、そうかも」


原田さんは小さく笑った。


「末永さん、絶対商店街で食べ歩き始めそう」

「『少しだけ』とか言いながらね」

「絶対、少しじゃ済まないけどね」

「だよね」

「そうなったら、原田さんが末永さんを止めてね」

「えぇ!? 私一人に面倒押し付けるの? 白金くん、人任せすぎない?」

「冗談だよ。もちろん俺も末永さんの面倒を見るよ」


すると原田さんは、頬をぷくっと膨らませた。


「もぉ! 当たり前でしょ! 同じ班なんだから」

「ごめんごめん」


そう言うと、原田さんは笑った。


俺もそれにつられて笑ってしまう。


静かな夜道に、二人の笑い声が小さく響いた。


その後は、また二人とも黙って歩いた。


けれど、不思議と気まずさはなかった。


むしろ――。


もう少しで原田さんと別れる時間が来る。


そう考えると、なぜか胸の奥が少しだけ寂しくなる。


もう少し何か話したい。


もう少しだけ、一緒に歩いていたい。


けれど、そんなことを考えているうちに、分かれ道へ着いてしまった。


「じゃあ、私はこっちだから」


原田さんが足を止める。


「大丈夫? もしよかったら、家の近くまで送るよ?」

「ありがとう。でも、その気持ちだけで嬉しい」

「そっか。なら、ここで」

「うん。じゃあ、バイバイ」


にっこりと笑い、原田さんが手を振る。


もう少しだけ一緒にいたかった。


そんな気持ちを押し込めながら、俺も笑顔で手を振り返した。


「バイバイ」


俺と原田さんは互いに背を向け、それぞれの家へ向かって歩き出す。


少し歩いたところで――。


なぜか俺は足を止めた。


そして、原田さんの方を振り返る。


原田さんの姿は、さっきよりもずっと小さくなっていた。


もうすぐ左へ曲がって、見えなくなる。


……あれ?


なんで俺、振り返ったんだ?


明日になれば、また学校で会える。


バイトだって一緒だ。


今日で会えなくなるわけでもない。


それなのに。


どうして俺は――。


「……帰ろう」


小さく呟き、再び前を向こうとした。


その時だった。


遠くを歩いていた原田さんが、不意にこちらを振り返った。


「……えっ?」


思わず声が漏れる。


街灯の下。


原田さんと目が合った。


お互い、その場でしばらく動かなかった。


原田さんも、まさか俺が振り返っているとは思っていなかったのだろう。


少し驚いたように目を見開いている。


そして――。


原田さんは少し照れくさそうに笑うと、小さく手を振った。


俺も反射的に手を振り返す。


それを確認した原田さんは、もう一度笑ってから前を向いた。


そして今度こそ、角を曲がって見えなくなった。


「…………」


誰もいなくなった道を、俺はしばらく眺めていた。


なんだったんだ、今の。


明日になれば普通に会える。


ただ一緒に帰っただけ。


それだけなのに――。


「……なんか変だな」


胸の奥が、妙に落ち着かない。


俺は自分の胸元に手を当てる。


心臓が、いつもより少しだけ速く動いている気がした。


「走ってもないのに……」


理由が分からない。


首を傾げながら、俺は再び家へ向かって歩き始めた。


この時の俺は、まだ知らなかった。


どうして原田さんと別れるのが寂しかったのか。


どうして、思わず振り返ってしまったのか。


そして――。


この胸のざわつきが、何を意味しているのかも。


俺はまだ、何一つ気づいていなかった。

読んでくれてありがとうございます!

次回もよろしくお願いします!

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