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꧁——————————꧂



自己紹介もままならないまま、マナーなどのレッスンを復習し、数日が流れました。

いよいよ、顔合わせの日がやって来たのです。正直朝から気が重くて仕方がありませんが、お姉様が怖いのでちゃんとします。ちゃんと。きっと。


「ルビー!もう少しで相手方がいらっしゃるわよ!仕度は済んだ…って…まあ!!!あなた、その格好は何!?」


「何って、お姉様が昨日選んでくださったドレスですけど。」


「私が言っているのはその髪型よ!サフィアはどうしたの!?」


サフィアは私専属の侍女です。幼い頃からずっと一緒に過ごした彼女は、私より2個上ということもあり、もう1人の姉のように慕っています。もちろんカーネリアお姉様よりも私に優しく接しますが。


「サフィアは今里帰り中です。」


「あら?サフィアが?珍しいわね。なぜ?」


「お爺様の体調が芳しくないようなので、御見舞に行きたいというので。」


「そうなの?それなら早くいいなさい!侍女がいないとどうしようもないじゃない!」


私にはサフィア以外、専属の侍女がいません。いえ、いないというか私が要らないと父に申し上げたんですよね。だって人が多いのは窮屈ですもん。


「それなら僕の侍女をお貸ししますよ?」


「まぁ!それは助かりま…って、え?」


私室の扉から顔を覗かせたのは、見事な銀髪に夜空のような藍色の瞳をした美青年でした。



♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢



「大変、申し訳ございませんでした!!本当に助かりました!」


お姉様に頭を押され、一緒にお礼を伝えます。あの後、この方の侍女さんの助けを借り、ボサボサだった私の髪は艶やかに仕上げられました。有り難いことではありますが、そもそもこの人誰だろう。


「いえ、礼には及びませんよ。僕の未来の奥方になる方なのですから。」


この国では稀な銀髪で、藍色の瞳を持った美青年は爽やかに微笑むと、こちらを見る。

美形だとは思うが、こいつは誰だということで頭がいっぱいの私。そうだ、お姉様に聞いてみよう。


「お姉様、こちらの方はどなたですか?」

素直にそう聞くと、あんぐりと口を開けて一気に血の気が引くお姉様。何かおかしなことを言ったかしら。首を傾げる。


「ルビアナ!!何を言ってるの!?この方は…!」


「あははは!…失礼、急にお部屋に押しかけてしまい、自己紹介がまだでしたね。僕はディアンド・ラズリークス。ラズリークス公爵家の次期当主です。」


ああ…'ラズリークス'といえば、この国ジュエロン王国の名門公爵家ですね。…は!?なぜそのような方がこんな家に!?

思わず口が開きます。そんな間抜け面の私を見て、しばらく公爵様はそれはそれは爽やかに笑ってらっしゃいました。



꧁——————————꧂

怒鳴ってばかりの姉です笑

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