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「初めまして。ルビアナ・レッドライトと申します。年は17です。まあ名前の通り、真紅の髪に少し黒の入った赤い眼の持ち主です。あまり話したいこともないので私には構わなくて結構ですが、よろしくお願いします。…こんな感じでよろしいでしょうか、お姉様?」
「…あなたは何を言っているのかしら?ダメに決まってるでしょう!!!見た目なんかどうだっていいのよ!見ればわかるわ!」
突然ですが、私、レッドライト伯爵が娘、ルビアナは1週間後の縁談相手との面会にて話す自己紹介の練習をしています。姉であるカーネリアは親交のあったシトリス伯爵家に嫁いでおり、ただ今妊娠中のため実家に戻ってきています。あまり気乗りのしない私の練習相手になっていたのです。
「あと余計な一言を加えない!話したくないだの、構うなだの!あなた、もう少し自信をもちなさいな。」
「無理です。」
きっぱり言わないとこの姉には通じません。
私が8歳のときに母が亡くなってから、姉はますますしっかり、そして色々な意味で派手になっていきました。ええ、それはもう。
父が、良くいえば穏やかなので黙認されてきました。周りからすれば明るく頼れる、素敵なお姉様だと言われていますが、私としてはもうちょっと控えて頂きたいというのが本音です。
「無理じゃないの!うーん。磨けば輝くのに、もったいないわぁ…」
「輝くわけがないでしょう。ぜーんぶ真っ赤なだけです。」
「あなたはほんとに…。」
ため息をつくお姉様。そのように仰っても、私の気持ちは変わりません。
「お姉様のように美しい瑪瑙色を持っていたら、また、違ったのでしょうがね。」
「あなたの髪は、太陽のように綺麗よ。卑下するのはやめなさい。」
真剣な声色でいうお姉様。
「そうですね、そうします。」
「ええ!それがいいわ!では、続きをしますよ!」
そう言われても靡かない私は腐っているのでしょうか。
私の生返事に嬉々として続きを促すお姉様。
はぁ…と気づかれないようにため息を落とし、私は練習を続けた。
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