流出~Dead end~
―――――爆弾の発見・解体より1時間前
沖縄県那覇市
公安調査庁那覇事務所
事件が発生してすでに1時間が経過しており、沖縄を管轄しているコンビニ本部が本土のコンビニ本部の子会社であるため、同じ手―強制的に家宅捜索を行う―は使えないという事から捜査員が頭を抱えていた。
子会社である事で、「親会社は親会社、子会社は子会社」と逃げられてしまうのが目に見えていた。
そこでコンビニ本部の後手後手の対応を逆手に取り、3社の社員のうち、素行の悪さのリークがあった社員を協力者として脅迫して利用しようと考えていたが、マコが沖縄に出張で来ている事からその必要がなくなったのだった。
そこからは動きは早く、まずは管轄している警備会社へコンタクトを取って、予め映像が流出する事を伝えていたのだった。
「・・・許可、取れました・・・」
警備会社の担当者も組織犯罪を疑うレベルの手際の良さですぐに警備会社から監視カメラの映像が提供された。
さっそく、解析に入り、正恭はスリーセブンのみではあるが、先のファミメ泊1丁目店の事件と同一人物であるかを確かめる。
「・・・お?これ、同じ人かも?」
すぐにクセを見抜き、正恭はいくつかの映像を見て結論を出した。
「あの事件と同一人物と見て間違いないッス。歩き方が一緒です」
ファミメ泊1丁目店の映像に映る犯人と見られる人物とスリーセブン国際通り入口店に現れた犯人はどこか右に重心をかけたような歩き方をしており、他の国際通り内のスリーセブンにも現れていた。
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沖縄県那覇市
那覇空港
貨物ターミナル
急遽、沖縄ムサシ物流のトラックが4台、貨物ターミナルの守衛の前に止まった。
19時を回っている時点で貨物ターミナルに来るトラックは少なく、ターミナル内のコンビニであるファミメ空港貨物ターミナル店も閉まるくらいだった。
ただし、少し事情が違っていたのは守衛の方にもトラックが来ることは先に伝えられていたのだった。
許可証を見ると、すぐに中に通された。
先ほどのC-3輸送機での増援もこの貨物ターミナルからカエル急便のトラックをレンタルし、貨物便として偽装を図って送り込んでいたのだった。
今回も同様にそのまま貨物ターミナルに通された沖縄ムサシ物流の4台のトラックは那覇空港の職員の車に案内され、駐機場を通って陸上自衛隊那覇駐屯地の敷地へと入っていった。
そして、宿舎へとたどり着き、コンテナを開けると、中には特殊作戦群の牧田と幸喜がそれぞれのトラックに居り、必要な機材を積む。
その機材の中には銃火器も含まれており、テロリストの制圧に向けた作戦の一環で含まれているのだった。
「これで最後です。お疲れ様です」
最後の積み荷を積んだところで那覇駐屯地に待機する自衛隊員は牧田に敬礼し、ドアを閉めた。
コンテナの中では現地の隊員である那覇駐屯地の隊員らはハンドガンを準備し始めた。
小銃ではその他の機材の積み込みに影響が出るとして見送られ、携行しやすいハンドガンが選ばれたのだった。
「渋滞の状況はどうなってますか?」
牧田は無線越しにドライバーに聞く。
「徐々に良くはなってるようです。とはいえ、まずは営業所へ行きます」
「了解しました」
沖縄ムサシ物流のトラックは那覇空港の駐機場を通り、再び貨物ターミナルへ向かい、貨物ターミナルから外とへと出た。
一時的に待機する場所として沖縄ムサシ物流の営業所の中で最も国際通りに近い古島営業所へと向かう。
「本作戦を説明します」
牧田と幸喜はそれぞれのトラックのコンテナの中で作戦の説明を始める。
「本作戦はテロリストの制圧とテロの被害に遭っている方々の救出となっている。もっとも、救出を最優先事項として欲しい。そのため、本作戦において、武装は必要最低限とする。現在、当車両は待機場所となる沖縄ムサシ物流の営業所へ向かい、テロリストの足取りがつかめ次第、潜伏先と思われる場所へ移動する。・・・我々の班は」
牧田の乗っているトラックの後ろをついていた幸喜の班のトラックが途中で外れた。
牧田のスマホに幸喜から連絡が入る。
「これより、那覇駐屯地周辺の活動家を確保する」
「了解した」
幸喜の班のトラックは小禄方面へ引き返した。
そして、那覇駐屯地の近くへトラックが2台に分かれて待機する。
しばらくして、左翼活動家らに潜伏している協力者から合図が出た。




