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異世界最強勇者の逃亡生活 〜旅する仲間は俺の弟子〜  作者: かなちょろ
第一章 【弟子との冒険】

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第51話【それぞれの旅立ち】

 全員が合格となり一安心してみんなと最後の夜を過ごした。 

 翌朝、別れる前に卒業祝いを渡す事にした。


「これから1人づつに渡す物がある」

「渡す物ですか?」

「いわゆる卒業祝いってやつだな」

「卒業祝い? ですか?」

「ああそうだ。 まずはムーンさんとルナからだな」


 俺は2人を連れて馬車の前まで連れて来た。


「2人にはこの馬車とルヴァク、ルスヴィズを渡す」

「え!?」

「家をくれるの?」

「そうだ。 2人はまたいつ襲われてもおかしくは無い。 家ごと逃げられた方がいいだろうし、ルヴァク、ルスヴィズもいれば安心だ」

「しかし、マシオさんはどうするのですか?」

「俺は元々1人で旅をして来たからな……転移も使えるし問題はないよ」

「ですが……」

「それじゃ旅の果てにまた会える時まで馬車を預かっていてくれ」

「……わかりました」

「ルヴァク、ルスヴィズも2人を頼むぞ」

『お任せください』

『姫と別れるのは辛いですが、我らももっと強くなれるように旅を続けます』

「頼むよ」


 深々とお辞儀をするムーンさん、元気よく思いっきり手を振っているルナ達と別れてライラの元へ向かう。


「次はライラだな」

「私も何かいただけるのですか?」

「もちろんだよ。 ライラにはこの魔力玉だ」

「これは?」

「この魔力玉は俺の圧縮した魔法が入ってる。 これをライラの矢に付けて放てば魔法が発動する。 白い玉は更に協力な魔法だから気をつけて使ってくれ」

「ありがとうございます、大切に使わせていただきます」

「使う程の事が無いのが1番だけどな」


 俺が渡した魔力玉を懐に抱いて深くお辞儀をしていた。


「最後はディーンとリアンか……」


 ディーンとリアンの元へ向かうと既に泣いているリアンをディーンが庇っていた。


「師匠……」

「ぜんぜい……」

「リアンそんなに泣いてたら可愛い顔が台無しだぞ。 これから新しい旅立ちになるんだからそんな顔は見せずに笑顔で別れような」

「だっで……だっで……うわぁぁぁん!!」

「リアン師匠が困ってるだろ……寂しい気持ちはわかるが落ち着こうな……これが最後の別れじゃないんだ」

「グス……うん……」


 リアンの頭を撫でてやるとやっと落ち着いたようで、2人にお祝いの品を渡す事にした。


「まずはリアンにはこの2つだ」


 俺はダクスと蛇腹剣を取り出してリアンに渡す。


「ダクスちゃん! それにこの剣……これは受け取れないです」

「いや、受け取ってくれ。 リアンは魔力値は高いし魔法は上手いが接近戦が弱い。 なら相手に近づかせない戦いが必要だ。 万が一近づかれた時のためにダクスを渡す」

「先生……わかりました……ありがとうございます」

「よし、最後はディーンだ」


 ディーンに渡す物を取り出す。


「ディーンには刀身が無い魔力の剣と……この鎧だ」


 ディーンとの戦いで右腕の無いドワーフ製の鎧を渡した。


「師匠……鎧までいいんですか?」

「昔ディーンが着てみたいって言ってただろ? 卒業祝いに丁度良いと思ってな。 それとこの剣は魔力を刀身に変える剣だ……ディーンなら俺とは違う刀身になるはずだ」

「そんな昔の事を……大事に使わせてもらいます」


 ディーンはまるで王様から受け取るように俺の前に片膝を着いて受け取った。


「よし、それじゃこれでお別れだな……2人共、今までありがとう」


 2人を抱き寄せ頭を撫でる。

 リアンはまた泣き始めてしまい、ディーンはジッとしていた。

 リアンが落ち着くまで待ち、最後の別れをする。


「師匠はこれからどうするんですか?」

「俺か? 俺はちょっと行く場所があるんだ」

「どこ行くんです?」

「それは秘密だよ……2人は学校頑張れよ。 ただしほどほどにな」

「もちろんです」

「教えてもらった通りに頑張ります」

「よし、これで本当に最後だ。 またな」

「はい! また会える事を楽しみにしています」

「絶対ですよ! 絶対また会ってくださいね!」


 リアンの最後の言葉を聞いて俺は転移した。

 俺の向かう場所……それはもちろん魔王の場所だ。

 みんなに出会うまでの俺なら魔王討伐なんて考えたりしなかっただろう……、……だが今は違う……みんなが暮らして行くこの世界を守るために魔王討伐を決意した。

 そのためには魔族に会って魔王の場所を聞き出さなくてはいけない。

 俺は魔族の反応を探しながら転移を繰り返し、移動を始めた。

 読んで頂きありがとうございます。

 頑張って書いていきますので、モチベを上げてあげようと思っていただけるようでしたらブクマや★評価をつけていただけますと作者が喜んで踊りながら遅い執筆も早くなると思いますので、どうぞよろしくお願いします。


 

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