↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少年のマーリン  作者: 相澤
第8話 アラディアの死闘 後編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
132/149

8ー24





 コア・メルリヌスはもう一人の自分をイメージしてマーリンが構築した、対解錠用の魔術である。空中のマナに干渉できるという自身の特性を組み込んで完成させたその術式は術者と同様の動きが再現可能だった。魔術の綻びを突くという御業もまた、彼自身がそれを行っていた経験が術式に現れている。

 そして主の思考を完璧に汲み取り、命令がなくとも自動的に役割を果たす。人質をとられた際、隙があったにも関わらず攻撃をしなかったのはそうした理由からきている。意志にそぐわない行動を犯すことなく機械的に敵を斬るーーここまでは、クルミ戦での不完全な顕現による効果を述べたもの。

 完全顕現を果たしたコア・メルリヌス。

 その本領は鍔に浮かぶ球体にある。

 そこに蓄えられているのはマーリンの魔力ではなく周囲のマナ。少しずつ取り込み、球体に蓄えては、術者へと還元する。


 鳴動。

 魔力の奔流が、アラディアの闘技場に満ちる。


 それは空の上にいた罪人でも察知できるほどの圧力。戦闘が長引けば長引くほどアイザックの魔力は失われ、形勢が不利になっていくと思われたその裏、メルリヌスの球体はマナを収集し続けていた。

 その魔力がいま魔術の王へと還る。

 地を揺るがすほどの魔力を刀身に。

 振り下ろされるは、天魔断罪ーー


「ーー七斬(なきり)





 地上から伝わるほどの膨大な魔力に驚きはしたものの、冷静さを維持していたヴァン・ヴェルフレイム。

 何もできはしないだろう、何せ魔術が届く位置でもあるまい。次は殺すと、威圧によるメッセージだと彼は解釈した。

 ここからではもうマーリン達の姿は見えない。念のため、アラディアを出るまでは解錠を維持しようするヴァンを連れて、黒い龍は空を泳ぎ続ける。



 その魔術は名の通り、一振りで七つの斬撃を繰り出す。

 マーリンが普段使いしている風斬の効果範囲は闘技場から観客席にまで及ぶ。

 七斬はーー



 黒い龍が鳴く。

 それが何を意味するのかヴァンには伝わり「ありえない」と呟いた。



 七斬の殺傷範囲は。

 都市アラディアの全域に及ぶ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。