戦果と対価とレメイの事実
滑り込みセーフ!
更新です!
今回はギルドに戻ってからの話。
詳しくは本編を(∩´。•ω•)⊃ドゾー
第五十一話「戦果と対価とレメイの事実」をどうぞご覧アレ。
マリア達がギルドに入るとベルナールがずいずいと受付に近づいていく。
そして大声で言う。
「責任者だせェえええこんちくしょおおおお!」
その大声に皆が驚いて振り向く。
ベルナール懇親の魂の雄叫びであった。
そのあまりの迫力にギルドの受付は直ぐに走っていった。
そして、受付に連れられてレメイが現れる。
ギルド長のお出ましである。
「はぁ……また貴女絡みですか?」
レメイは憤っているベルナールを無視してマリア達を見ていた。
「で、どうしたんですか?」
「あっ、あのなぁ!あのマリアとか言う……ここでは言いづらいから部屋を用意してくれるか?」
「いいでしょう……マリア様……貸しですからね!」
何故か大きな声でそう言うと応接間へと入っていく。
マリアは別に悪い事をしていないのに何故借りなのかが納得できないが、しばらく待つ。
その間ベルナールはレメイと話していた。
「で、要件はなんでしょうか?責任者を出せとのことでしたが?」
「あのマリアって嬢ちゃんは何なんだよ!」
「なんなんだって?当ギルドに所属しているFランク冒険者ですが?」
「そこからおかしいだろ!あんなデタラメな攻撃魔法を使う奴がなんでFランク冒険者なんだよ!」
「どういう事でしょうか?」
「だから!なんでこの街一つが吹っ飛びそうな攻撃魔法を使う奴がFランクなんだよ!そもそもあんなのそこらに居ていい奴じゃないだろ!」
「うん?この街を一つふっ飛ばしそうな攻撃魔法を行使したのですか?」
「そうだよ……あれは無茶苦茶だ……あんな凄い攻撃魔法見たことねぇよ……」
「う~ん、でそれが問題だと?」
「他の奴もだよ!シスタリアとか言う嬢ちゃんもマリアと同じ魔法を使ったが規模は違うがあれでも十分化物だ……」
「それで?」
「エミリアとか言う勇者も攻撃魔法が凄かった……あんな規模の電撃を見たことがない……それに……」
「それに?」
「イリアとか言う嬢ちゃんも武闘家としては異常だ……範囲攻撃出来ないとか言いながら前方を焼き払ってた……」
「それは本当ですか?」
「嘘言うかよ!!!それに極めつけはあのGランク魔獣だ……」
「あぁ、バハムートの事ですか?」
「おい、アンタなぁ!あれの何処がGランク魔獣なんだよ!」
「えっと、手乗りサイズのドラゴンで戦闘力も低いと判断されたと聞きましたが?」
「あれが手乗り!体長60Mのドラゴンが手乗りって馬鹿か!そこから放たれたブレスは国一つ滅ぶぞ!」
「……はっ?」
「だからバハムートはやばいんだ!あいつが一番やばい……マリアが止めなきゃ本気で俺達を殺していた……奴の目は本気だった」
「体長60Mのドラゴンですか?にわかには信じづらいですね……伝説や神話等に登場するドラゴンでもそこまで大きくないと思いますが……」
「奴は最強のドラゴンであり、竜の王とも言ってたぞ!どうなってやがる!」
「どうと言われても……それで今回の合同討伐はどうなったのですか?」
ベルナールは最初から話す。
まず、移動した後にマリア達に実力を見せろと脅した事。
その後実力を見せられ怯えながら昼食を取り、狩りを続けた事。
そして、ダイアウルフ57匹もの数に囲まれた事。
それをマリアの超絶支援魔法でなんとか倒した事。
極めつけはグリフォンに出会ってしまい全滅かと思ったら、マリア達が討伐してしまった事。
ベルナールは全てを話すと泣き崩れる。
レメイは困っていた。
正直話がにわかには信じられない。
ダイアウルフが57匹というのも非常識だが、この近辺でグリフォン程の魔物と出会うなどと。
とりあえず、レメイはギルド員を呼ぶとベルナールを任せる。
そして、今回の真相を確かめにマリアの元へと向かう。
その頃、マリア達はリーオン達と話していた。
「はぁ、今回も死ぬかと思った……マリアと一緒にいるといくら命があっても足りない気がするな」
「そんな大げさな……リーオンさんはベルナールさん達とも戦いましたし、グリフォンにも立ち向かって行ってたじゃないですか?」
「それは流石にね……言い過ぎよマリアちゃん。結局ベルナールさん達に殺されかけちゃって助けられたし」
「そうっす。グリフォンも正直私達では倒せなかったっす」
「あのままじゃ回復も間に合わなかったわ……」
「でも結構いいパーティーだと思いますよ?バランスもいいですし?」
「そうだな。マリアが言うのも当たってると思いますよ?前衛にリーオンさんとヴェラさんで後衛にヴィオレーヌさんとマリーさん。支援魔法も掛けられるからかなりいいと思います」
「そうね。私は賢者だから色々出来て当たり前ですけど、4人パーティーにするならリーオンさんのパーティーはいいと思いますよ?リーダーのリーオンさんは剣士ですから支援があれば強いですし」
「それにヴェラさんもイリアと同じ魔法型の武闘家なの!魔法は女性しか使えないから、身体強化でぶん殴る武闘家のヴェラさんは防御も固い、いい前衛になるの!」
マリア達がそう言うとリーオン達は嬉しそうにする。
「そうかしら?マリアちゃん達お世辞が上手いなぁ~」
「俺も強いかな?」
「私も強いっすか?」
「えっと私もかな?」
「まぁ、正直魔法が使えない男性が居る時点で微妙なんですけど……でも魔法使いと僧侶の二重の支援があるので普通に戦力になりますし……元々魔法が使える女性より効果が高いですからね男性の場合……」
「それにヴィオレーヌさんは魔法使いだけど回復魔法を使ってましたよね?」
「私も使えたら役に立つかなってちょっとだけ使えるの」
「やっぱりあれ回復魔法だったんですね。魔法使いで回復できるのは大きいですよ」
「そうっすね。ヴィオは頑張り屋だから回復も頑張ってるっすね」
「ヴェラさんも結構いい動きしてるとイリアは思ったの!」
「そうっすか?同じ武闘家のイリアに言われると嬉しいっすね?」
「私はどうかな?」
「マリーさんは僧侶ですから回復と支援に専念がいいと思いますよ?」
「それじゃあいつも通りでいいのかな?」
「マリーさんの回復魔法も結構いい感じでしたよ?賢者の私から見てもなかなかだと思いました……上から目線ですみません」
「いいよ、シスタリア。でも褒めてくれてありがとう」
結局リーオン達はいいパーティーと言う事で話がつく。
そして、リーオンはふと思い出したように話し出す。
「それにしてもマリア達の攻撃魔法はやばかったなぁ……」
「あぁ……あれは正直おかしいわ……」
「やばかったっすよね?武闘家のイリアまで範囲攻撃してましたし……棒の先から魔法を放つってどんな武闘家っすか!」
「でもバハムートは次元が違ったわよね……体長60Mのドラゴンってこの世界で一番大きいんじゃないのかしら?」
「でもあれだけの魔法が使えるとなるとめんどそうだな……」
「そうね……マリアちゃん達はちょっと戦力が過剰過ぎるから……ちょっと問題になるかも……」
「そうっすね……まずFランクというのは可笑しいっすね……それに一パーティーの保有戦力にしてはヤバすぎっす!」
「極めつけはバハムートだもんね……あんなのSランク魔獣でもおかしいレベルよ」
なんだかマリア達の戦力が異常なのが問題になりそうだと言い始めるリーオン達だった。
そして、今回の戦果についても問題があるという。
「それにダイアウルフが57匹も狩れたってのもオカシイよな……俺達普通に戦ってたけどあれはどう考えてもマリアの特別な支援魔法があったからだな」
「マリアちゃんの支援魔法無しで戦ってたら全滅してたわよ……まぁ、皆マリア達の実力を見た後だったから何かあっても大丈夫って思ってたみたいだけど」
「でもマリア達を脅しといて自分達は助けてもらおうとするなんて皆最低だったっすよ!」
「そうね……それに最後のグリフォンはエミリアやイリアでもダメだったし……というか最後のマリアの一撃は異常でしたよね……斬撃で地形が変わるって……」
「こりゃ、絶対にギルドから何か言われるぞ?」
「リーオンさん達脅さないでくださいよ!」
マリアがそう言うと話に割って入ってくる人物がいた。
レメイである。
「リーオンの言う通りよマリア様……今回の戦果も異常だし、力もなんか凄いみたいね……」
「うっ、ギルド長……」
「レメイでいいわよ」
「で、レメイさん何か問題が?」
「まぁ、戦果はとりあえず倒したからいいとして……といっても何故グリフォンなんか倒せたのかが疑問だけど……」
「何か問題が?」
「貴女達の力が知りたいわ……後バハムートの真の姿とやらもね」
「はぁ……それは従わないと駄目なんですか?」
「ギルド長命令です!断るならギルドから退会させます!」
「分かりましたよ……いいですよ。俺達の力が見たいなら明日修道院に来てください……」
「明日ヴァーテミス修道院に行けばいいの?」
「えぇ、修道院長に会ってもらって、折角なので修道院長と一緒に俺達の今の実力を見てください」
「分かりました……でも話を聞いてて不謹慎だけど楽しくなっちゃったわ……元Sランク冒険者としての血が疼くのよね」
「えっ!レメイさんSランク冒険者だったんですか?」
「そうよ?私も1人でなんでも出来るってタイプだったからなかなかパーティーに馴染めなくてね……結局1人で冒険してたわ」
「なんかレメイさんの話の方が面白そうなんですが?」
「まぁ、若気の至りね……そもそも1人で冒険ってのも寂しいものよ?唯一の楽しみが合同討伐だったわね」
「あぁ、合同討伐なら1人じゃないですもんね」
「そう!ドラゴン狩りは楽しかったわね!鉱石竜なんかも倒したわよ?」
「えっ!鉱石竜ってレアじゃなかったですか?確かオリハルコン持ってますよねそいつ」
「そうよ?倒すのに最上級アダマンタイトの魔法剣と膨大な魔力が必要だったわね……その装備でやっと傷が付けられるって程度でもう1日戦ってやっと倒したわよ」
「それで他のパーティーはどんな感じだったんですか?」
「一流のAランクパーティーが4組手を貸してくれたわ。それでやっとだったから相当厄介よあいつは」
「えっと、お値段は?」
「ふふふ……金貨100万枚よ」
「うっは!なんですかその値段!」
「だって鉱石の塊よ?オリハルコンも一杯取れるし、核もかなり高いわね。だって核だけで金貨25万枚よ?」
「……よし……狩るか……」
「あのね。マリア様?その前に私に力を見せるのが先でしょ?」
「だってレメイさんが面白そうな話をするから!」
「だって、昔の血が騒いじゃったんですもの!それじゃあ明日はよろしくね?ごきげんよう」
そういうとレメイはとっとと奥に言ってしまう。
その後残されたマリア達は先程の話で盛り上がっていた。
「金貨100万枚ってマジか?」
「おっ、リーオンさん食いつきましたね?でもSランク冒険者が一流のAランク冒険者を4組と共闘して一日掛りというのは凄いですね」
「リーオンじゃ返り討ちね」
「鉱石竜って確かめっちゃ防御力高いっすけど攻撃は大して凄くないって話じゃなかったっすかね?」
「その防御を突破する武器は最上級のアダマンタイトの魔法武器って話でしたね。それを使ってるのはもちろん魔法剣士でしょうし」
「俺でもキツイかな……」
「エミリアでも無理かもね……マリアなら……なんか一撃で倒しそうだわ……」
「シスお姉ちゃんの言う通りなの。マリアなら多分一撃でそのドラゴンさんを倒すと思うの!」
「鉱石竜か……一度は狩りたいな……」
「その時は俺達も参加させろよ?」
「リーオンさん達をですか?」
「いいじゃないか?仲良くなった事だし……」
「まぁ、別に合同討伐はいいですけど、ちゃんとリーオンさんにも頑張って貰いますからね?」
「おう、俺達に任せとけ!」
「なら、リーオンさん達を凶化もとい強化しないとですね……まずは常識の壁を壊すところと装備かな……」
マリアはそう言うとブツブツと何か独り言を言っていた。
結局その後、ダイアウルフとグリフォンの報酬として各パーティーに金貨50枚が支払われた。
グリフォンが報酬の殆どで、かなり貴重な素材だったり、核の値段が凄かったりでこうなった。
何げに冒険者ランクが低い者でも貴重な素材には目ざといらしく、しっかり馬車に積んで帰ってきていた。
今回は皆のパーティーがAランク冒険者並みの報酬だったので夜の町に繰り出していた。
マリア達もリーオン達と今回の合同討伐のお疲れ様会を行うのであった。
ここまで読んでくれた方有難う御座いました。
今回はギルドでの話。
ベルナールの一言から始まります。
責任者出せと……。
そしてギルド長のレメイ登場。
ベルナールは応接間でマリア達のあれこれを言います。
さすがのレメイも対応に困ったようで、とりあえず泣き崩れたベルナールは職員に任せる。
その頃マリア達はリーオン達とお話。
リーオンのパーティーはバランスがいいとか、今回の戦果やマリア達の実力がヤバイだの……。
そこにレメイ登場。
マリア達の実力が知りたいという。
しかもギルド長命令で拒否れば即退会。
しょうがないので次の日に修道院に来る様に言う。
そして、ちょこっとレメイの話が。
実はギルド長は元Sランク冒険者……。
しかも鉱石竜を倒した経験アリ。
鉱石竜のお値段は金貨100万枚……。
マリアは即狩る事を誓うw
しかしレメイに叱られるw
その後鉱石竜の話でリーオン達と盛り上がり。
いずれ合同討伐で鉱石竜を倒そうという話に。
その事でマリアはリーオン達の強化計画を立てる。
そんなマリアだったがその後は今回の報酬金貨50枚で皆夜はお楽しみ(健全な方でw)
マリア達もリーオン達と夜を楽しむのであった。
これが今回の話。
次回、マリアの実力パート2かな?
次回もお楽しみに!
感想よろしくです。
ブックマークもどんどん宜しくですぞ?